【ITベンチャーおしゃれオフィス20】株式会社ジーニー

筆者: 編集部

特別企画「ITベンチャーおしゃれオフィス20選」。第4回となる今回は、「株式会社ジーニー」を訪問させていただきました。ジーニーは、「Ad-venture the Future. アドテクノロジーで世界を変える。」をミッションに掲げ、インターネット上で広告を配信する技術を開発・運営している企業です。代表的なサービスとしては、Webメディアやスマートフォン・アプリに広告を表示する時に、収益が最大となるように広告配信を最適化するプラットフォーム(一般に「Supply Side Platform:SSP」と呼びます)、「Geniee SSP」が挙げられます。
 
技術力を背景にジーニーは急成長を遂げています。直近4年間の収益(売上高)成長率は666.39%にもなるそうです。有限責任監査法人トーマツが発表した、テクノロジー・メディア・テレコミュニケーション業界の収益(売上高)成長率ランキングである「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 日本テクノロジー Fast50」を3年連続受賞。2015年10月20日に発表された最新のランキングでは50社中堂々の6位に輝きました。
 
ジーニーはオフィスにおける社員の働きやすさにも配慮しています。2015年3月に現在のオフィスに移転したときは、「新たな発想が生まれ、人が交わり、働きやすいオフィス」をコンセプトにオフィスづくりを進めたといいます。全従業員から移転前のオフィスの課題について聞き取り、集まった意見の多くを新オフィスの移転場所や内装、設備に反映させました。
 
代表を務めるのは工藤智昭氏。大学院でコンピューター・サイエンスを専攻し、リクルートに入社。アドネットワーク事業の立ち上げに携わった後、2010年4月にジーニーを創業した人物です。今回は「日本発の技術で世界を席巻し、イノベーションを起こす」と語る工藤氏のお話を伺ってきました。起業を決意した経緯、オフィスに対するこだわり、今後の事業ビジョンなどについて熱っぽく語ってくれました。
 
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株式会社ジーニー 代表取締役 工藤智昭氏

アドテクノロジーで世界を変える

――ジーニーさんはインターネット広告に関する技術(アドテクノロジー)をいろいろ開発されています。会社が現在の形になった経緯についてお話いただけますか?
 
工藤智昭氏(以下:工藤):ジーニーではインターネット・メディアの広告収益最大化プラットフォーム「Geniee SSP」や、マーケティングに活用できるデータ・プラットフォーム「Geniee DMP」を開発しています。また、広告主様・広告代理店様へのマーケティング支援サービスも提供しております。
 
私は大学院時代にコンピューター・サイエンスを専攻していたのですが、その当時にプログラムを書いたり、AI(Artificial Intelligence:人工知能)について研究していました。大学院在学当時にSEO関連の会社を起業し、自分にはビジネスと研究のどちらが向いているのかを検討していましたが、ビジネスのほうが本気になれたので、いずれは技術力で勝負する会社を起業したいと考えていました。
 
大学院修了後に、事業を成長させる組織作りの方法を学びたいと考えてリクルートに入社しました。配属先は事業開発室。当時まだ生まれたばかりのアドネットワーク事業を担当していました。この仕事を通して広告業界の未来を考えるうちに、アドテクノロジーが広告の未来を変えていくと感じました。
 
――なぜアドテクノロジーが広告の未来を変えていくと感じられたのですか?
 
工藤:広告は証券に例えて説明されることが多いのですが、証券は元々、証券マンがクライアント向けに何社か推薦企業をピックアップし、その候補の中から選んでメールや電話で売買していたと思います。今では、インターネットを利用して好きな銘柄を選ぶことができ、好きな時に素早く取引ができますよね。リアルタイム売買というイノベーションが起きたのです。現在では、コンピューターが10億分の1秒単位で取引する「超高速取引」という技術も登場しています。
 
その後、リーマンショックの影響で、多数の金融エンジニアがシリコンバレーに流れ、金融業界で起きたイノベーションを広告業界で起こそうという動きが発生し、RTB(Real Time Bidding)のような新しい技術が生まれました。この流れの中であれば、ベンチャーでも世界と勝負することができる。学生時代からオンライン広告に携わってきた私にとって、まさに起業するには絶好のタイミングだと考え、ジーニー設立を決意しました。
(※ エンドユーザーがWebページの広告枠を表示させるときに、広告を表示させたい業者がユーザーの行動履歴などを判断して、広告枠に値段を付ける。最も高い値段を付けた広告が、ユーザーの広告枠に表示される。以上の取引を瞬時に処理する技術)

新たな発想が生まれ、人が交わり、働きやすいオフィスへ

――オフィスと社員の働き方についてお聞かせください。2015年の3月に現在のオフィスに移られたとき、かなりこだわってオフィスづくりに取り組まれたと聞きました。どのような点にこだわりましたか?
 
工藤:まず、社員全員からオフィスに関する意見、要望を募り、それをほとんどすべて反映させました。「世界に羽ばたけるように、自分の会社を自分たちで造り上げていこう。そのために、細かい所までとことんこだわろう」という社風なので、ものすごい量の意見が出ました。
 
――社員全員の意見をオフィスへ反映することはとても素晴らしいと思いますが、苦労されたのではないかと思います。どのようにまとめましたか?
 
工藤:最初にコンセプトを決めました。ジーニーは「みんなで議論を重ねながら良い物を生み出し、個人のクリエイティビティーを生かして事業を成長させていく会社」だと思っています。「議論を重ね、良いものを生み出す環境」と、「クリエイティブに働く環境」を実現するには「居心地が良いオフィス」が必要だということになりました。そこで、デザイン会社の担当者と議論を重ね、「居心地が良いオフィス」を考え抜き、居心地が良いと感じる高級ホテルなどの空間も参考にしながら、コンセプトに沿ってオフィスを作りました。エントランスから会議室、休憩スペースなど細部に至るまで社員の意見を反映できていると思います。
 
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高級ホテルを参考にしたというエントランス。「居心地の良い」と感じさせる空間を演出。
 
――意見を反映させた部分について具体的に教えてください。
 
工藤:リラックスした雰囲気でディスカッションが出来る景観の良さを活かした開放感ある会議室や、エンジニア向けに壁を一面ホワイトボードにした会議室を作りました。またエントランスとワークスペースには「議論が活性化する空間」という意見を取り入れて、ソファーとホワイトボードを並べたスペースを多数作りました。他にも、女性社員の意見を反映させた明るい雰囲気の会議室や、少し眠って集中力を高めてもらうための仮眠スペース、1人で集中して作業するための作業ブースなどもあります。配線方法や空調にも社員の意見が反映されており、細かく挙げていくと言い切れないほどあります。
 
ジーニーはエンジニアと営業が議論を交わしながら、新しいプロダクトや機能をつくり上げていく文化を持つ企業です。議論の活性化を狙ってコミュニケーションが生まれる場所をあちこちに作ったことで、議論しながらサービスを磨いていく文化が発展したと思っています。営業、エンジニア間の連携が速くなり、新しいプロダクトの開発、改善も、よりスピード感を持ってできるようになったと感じています。
 
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「開放感のある会議室」という社内の声を反映させた会議室。窓いっぱいに新宿の街の風景が広がる。

交渉、商談にかける想いが詰まったVIPルーム

――特にこだわった部屋などはありますか?
 
工藤:大きな商談専用の会議室があるのですが、この部屋にはかなりこだわりました。会社の成長とともに、大型の商談をする機会も増えました。それにふさわしい部屋を作りたいと思ってこの会議室を作ったのです。プレゼンに使用する4面の液晶や、オーダー・メイドの革張りの机など、他の部屋と比べて豪華なつくりになっています。夜に商談をする事もしばしばあるのですが、プレゼン中はカーテンを閉めて、暗い部屋の中、4面の大きな液晶を使ってプレゼンをします。終了後にカーテンを開けると、窓一面に新宿の夜景が広がります。それを背景に握手できればいいなと、そんな商談シーンをイメージしてこの部屋を作りました。
 
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工藤氏が抱く商談に対する思いを込めたVIPルーム。4面の液晶パネルにオーダー・メイドの革張りの机など、豪華な作りになっている。

日本発の「技術」と「プロダクト」で世界を席巻する

――最後に今後のジーニーさんのビジョンを教えてください。
 
工藤:海外進出をさらに積極的に進めていきます。現在は東南アジアを中心に5カ国に進出しています。今年は台湾、中国、インドへの進出を検討しています。海外にどんどん進出し、日本発の「技術」で世界が熱狂するような「プロダクト」を生み出し、「日本の製品は素晴らしいな」と言ってもらいたい。そう強く思っています。
 
そのために「技術」には細部までこだわっています。黒澤明にまつわる噂で、撮影中、画作りに邪魔だった電柱をスタッフに抜かせたというエピソードは有名ですが、ジーニーのプロダクトについても、それぐらいとことんこだわりたい。社員と一緒にこだわりにこだわって、世界に誇れる技術、製品を開発し、日本発の技術、プロダクトで世界を席巻していきたいです。

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