【STORY × meleap】「ARを超えた新しいわくわくと感動を」

筆者: 編集部

meleapは2014年1月に設立された企業です。「ヒザがガクガク震えるほどの面白さを創造する」というビジョンのもと、AR技術を用いた「HADO」の開発・提供をおこなっています。
 
今回は「HADO」の反響や今度の展開についてお話を、meleapのCEOである福田浩士様にお話を伺ってきました。

ーーまず御社の事業内容についてお聞かせいただけますか?

meleap福田様(以下福田):
meleapはARを使ったテクノスポーツ「HADO」を開発し、それをロケーションベースのビジネスとして展開しています。

ーー全く新しいものを開発されている御社の人数規模や人数構成をお聞かせいただけますか?

福田:
現在は役員メンバーを含めて22人です。開発チームは13人と営業メンバーが3人、あとのメンバーはバックオフィスのメンバーとして業務に当たっています。

ーー「HADO」のアイディアはどこからきたのですか?

福田:
「かめはめ波」を放ちたかった、というのが一番の思いですね。あのかめはめ波をどうやったら放てるのかずっと考えていて、ARの技術を使ってそれを実現していこうと思いました。

現在、「HADO」の自社コンテンツは「HADO」「HADO SHOOT!」「HADO MONSTER BATTLE」「HADO KART」の四つがあります。特に、最近リリースした「HADO KART」が話題を呼んでいると実感しています。

ーー「HADO」も「HADO KART」も、発表された時は衝撃的でした。「HADO」の展開にあたり、導入先はどういった企業が多かったのでしょうか?

福田:
導入先は体感型エンターテイメントの施設が多いです。例えばイオンのVRセンターや、他社の事例でいうとアドアーズさんのVR PARK TOKYOといったVR系エンタメ施設が世界中でどんどん広がってきています。そういった施設で使ってもらうケースが多くなってきてますね。

ちなみに「HADO」は現在日本国内で計9か所に設置しています。

ーー「HADO」の中で、導入実績が最も多いのはどのコンテンツですか?

福田:
今のところ数字としては「HADO」と「HADO MONSTER BATTLE」が並んでいます。

ただ、最近リリースして話題になってるのが「HADO KART」なので、導入数が伸びていくのではないかと予想しています。「HADO KART」は見た目が派手で映像映えしますし、体感要素が大きいので、世界中のエンターテイメント施設が導入してくれるのではないかと話しています。現に海外からの多くのお問い合わせを頂き、話が進んでいます。

カート自体は既製品で、デザインを変えて使っています。メインの開発はアプリケーションに集中しています。ハードウェアはホロレンズを使ってますが、ホロレンズを使ったロケーションベースの商用コンテンツは世界で初だと思います。「HADO KART」のように、常設アトラクション化しているところはないので、そういった意味でもやはり話題を呼んでいると感じます。

ーー先ほど海外からの問い合わせのお話が出ましたが、どのような国からの反響が多いのでしょうか?

福田:
アジアが圧倒的に多いです。アジア各国は、日本発の新しい技術・コンテンツを取り入れていこうという意識が高いと思います。基本的にこちらから営業はしておらず、ほとんどがホームページからの問い合わせによる販売です。国としてはベトナム、マレーシア、シンガポール、タイ、韓国、台湾周辺から数多くお問い合わせをいただいています。

中国からもお問い合わせがありますが、アジアの中でも中国は完全に異質です。実際に導入をし、実績も出てはいますが、とにかく市場が大きく、その中で広く展開させるのは難易度が高いという感触があります。

中国の市場は価格競争が激しい。いろいろな開発会社がいろいろなアプリケーション、ハードウェアを、言ってしまえば質の低い状態で安価に大量に流通させています。なのでクオリティー面をなかなか評価してもらえません。最近はきちんと評価してくれる会社もいらっしゃいますが、やはり彼らの中での価格で比較されがちです。

ーー欧米での反響はいかがでしょうか?

福田:
欧米でもイベントを何回かやっていて、「HADO」は確実に受けるという実感はあるものの、導入数はまだ多くありません。ただ、アメリカは非常に大きいマーケットだと思いますので、年内にも現地で成功事例を作り、一気に普及させようと考えています。

「HADO」はプレイの際にスペースがいるので、土地が広いアメリカの方が展開させやすいというのもありますし、アメリカではレーザータグなどの体を使う遊びが流行っているので、それらの代替となる新しいコンテンツとして提案できればなと考えています。

ーーこれらのコンテンツやデバイスをコンシューマー向けに展開していく予定はありますか?

福田:
時期は未定ですが、近いうちにコンシューマー向けのアプリ・デバイスを提供したいと考えています。店舗に売り場を設置して販売する予定です。プレイフィールドでHADOを遊んだ人が、デバイスを買って自由に遊べるようになったら良いと思ってます。

設定などは複雑にせず、購入してすぐ遊べるようなものにする予定です。また、場所は広さを問わないものにしたいと思っています。デバイスもスマートフォンで考えているので、ゴーグルだけ用意してもらって、装着すればできるようにしたいとなと。

ーー楽しみですね。他にも、既存のコンテンツに次ぐ新たなコンテンツのアイディアがありましたら、お聞かせいただけますか?

福田:
対人戦の競技という路線で、いくつか考えてはいます。そしてゆくゆくは各競技でプロリーグを作る構想を練っています。テクノスポーツも既存のスポーツのように、面白い体験、ルールが作れればユーザー自身が面白さを探求しながら新しい技、戦略を生み出すはずです。

実はHADOの大会はすでに始めていて、「HADO WORLD CUP」という世界大会は今年で2回目の開催になります。スポーツの歴史を振り返ってみても、自動車の誕生によりモータースポーツができたように、ARやVRなどの新しい技術が生まれる今、必ず新しい市場が生まれてくるはずです。私たちはそれを「テクノスポーツ」と名付け、その市場を切り開いていきます。

ーーテクノスポーツを展開する中、ARを用いることで生まれる強みにはどんなものがあるとお考えですか?

福田:
VRとの違いはいろいろありますが、ARの方が直感的に分かりやすいんです。VRに限らずeスポーツも、どのプレーヤーがどのキャラクターを操作してるのか直感的にわからないじゃないですか。でもARではそれが完全一致しているので、そこが観戦者目線で分かりやすく、ゲームをしない人も入りやすいと思います。なのでARの方が、スポーツとして大衆に広がると考えています。

ーーでは、eスポーツよりもAR競技のほうがこれから発展されていくと思われますか?

福田:
スマートフォンゲームのeスポーツやPCゲームのeスポーツは圧倒的にプレーヤー母数があるという点が強みですね。それに比べ私たちはまだコンシューマー展開もしていません。しかし、ARが今のスマートフォンやPCと同じようなレベルでプラットフォーム化されてきたら、確実にARのほうがスポーツ化に向いてると思います。AR競技は規模の経済を追求するマーケティングをきちんと捉えていて、かつ見ている側もわかりやすい。日常生活にも溶け込んでいきます。

ーー「テクノスポーツ」と「eスポーツ」はどのように区別して考えていらっしゃいますか?

福田:
eスポーツは、あくまでオンラインゲームの延長線上なんです。私は、体を使った体験を作りたいという強いこだわりがありました。技術としてロボットや、VR、ARなど、いろいろな要素があると思いますが、AR競技はその中で王道になり得るだろうと思うので、私たちとしてはそこをリーダーとして切り開いていきたいと思ってます。

ーー具体的にどのような競技で展開していくのか、ビジョンがありましたらお聞かせいただけますか?

競技は大きくカテゴライズすると、今の「HADO」のような「シューティング系」、球の数が限られていてゴールがあるというイメージの「球技系」、アバターでの「バトル系」など何パターンかあるかなと思っています。それらの競技の王道ラインは、私たちで一通り作ってみたいと思ってますね。

ーー今後、テクノスポーツに入ってくるであろうものは海外にありますか?

福田:
海外では、例えばVRでも競技化の流れは作られてきているし、ある意味ではドローンレースなどもテクノスポーツの一種だと思っています。シリコンバレーでロボット対戦をやっているベンチャーなどがありますけど、ロボット系は面白くなりそうと期待していますね。

日本では超人スポーツ協会が、パワースーツや新しい乗り物を使った競技を開発しています。私たちと同じようにテクノロジーを使った新しい競技を作っているんです。そういう一面から、いろいろな切り口で国内外が動き出しているのを感じます。

ーーこの先、ARはどのように展開していくとお考えですか?

福田:
ARがもっと身近になっていくと思います。すでにスマートフォンのみでARを楽しむことができますし、次第に没入型のゴーグルタイプも普及してくると予想できます。そうしてARが身近になると同時に、スポーツが身近になっていくと考えています。生活動線上で、ふとした瞬間にスポーツが楽しめる。例えばオフィスや学校の教室、帰り道の公園、もちろん家でもスポーツができる。そういうシーンがたくさんできてくるのではないでしょうか。

今までスポーツは半日かけて出かけないとできないような、手間のかかるものでした。それがもっと生活に馴染んで、同時にやるだけじゃなくてスポーツ観戦ももっと身近になってくと思います。市場としてはどんどん広がってくのではないかなというのが私の予想です。

特にスポーツを見る側に関していえば、ARは年齢制限もありませんし、AR競技は大きく広がっていくと思います。

ーーありがとうございます。最後に、弊社の今後の展開をお聞かせいただけますか?

福田:
ARの大会は今のところ弊社しか実現できていません。私たちがARスポーツのリーダーとしてこの市場を切り開いていきたい。スポーツ産業は、「コンシューマービジネス」「イベント興行」「施設ビジネス」の三つが大きなボリュームを占めてくると考えています。この三つの要素全てを回すため、まずは「HADO WORLD CUP 」を放送コンテンツ化し、一定数の視聴者数を確保したい。そして番組を見て「私も行ってみたい」と思った人が施設に通うという流れを作りたいと思います。

一方で、現在プレイフィールドを世界中に広げていて、「HADO」をプレイできる場所をたくさん増やしています。これを2020年までの主な収益源と考えています。その後は2021年以降にプロリーグを立ち上げて、Jリーグやプロ野球に代わるような新しいスポーツにしていこうと思っています。

僕が特に提供したいのは、大会で生まれるドラマなんです。選手が施設に通いながら日々練習し、仲間と戦略を立て、大会本番それをぶつけ合う。そこで生まれるドラマを世界に配信し、視聴者を感動させたいと思っています。「ARだからすごい」というのをさらに一歩超えて、新しい感動とかわくわくを、「HADO WORLD CUP」で作っていきたい。

実は「HADO WORLD CUP」への出場が決まった人たちに関しては、すでに取材をさせてもらっています。この大会に進出した人たちにはどういう背景、ストーリーがあってこの競技に挑んでるのか、ちゃんと伝えていきたいなと思ってます。そして、そんな選手たちを応援する観戦者の間で、こちらの想定していないようなカルチャーが生まれたら、それもまた面白いですね。

ー福田様、貴重なお話を誠にありがとうございましたー

株式会社meleap
〒105-0011 東京都港区芝公園4丁目1-4
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