【STORY × エドガ】「VRを求める人々に寄り添った体験や学びを提供する」

筆者: 編集部

株式会社エドガは2016年9月に設立された会社で、VRの制作から教育研修、機材貸出までをおこなっています。設立にともない、VR分野に的を絞った『出張VR』や『VR研修』といったサービスを展開しています。また、今月10月には、短時間から気軽に相談依頼ができるマッチングプラットフォーム『VR専門スポットコンサルティング』の提供を発表しました。今回は、エドガ社のサービスや会社としての強み、今後VRがどうなっていくかというお話を、エドガ社CTOの米本恭平様に伺ってきました。

ーーまず御社の事業内容についてお聞かせいただけますか?

エドガ米本様(以下米本):
弊社は2016年の会社設立をきっかけにVR事業を始めました。2016年、VR元年と言われる年です。当時、VRは登場したばかりで言葉を聞く機会はあっても、VRが一体どんなものなのかわからない人が大勢いました。弊社は、VR事業を展開していくにあたり「VRを知る」→「VRを学ぶ」→「VRを作れるようになる」という三つのステップがあると考えました。2016年は第一ステップである「VRを知る」ことが重要な時期だと考え、それを軸に自分たちがどんな事業をおこなっていくべきかを検討しました。そうして『出張VR』をスタートさせ、現在は『出張VR』と『VR研修』をメインに置きながら活動しています。

ーー『出張VR』について詳しく教えていただけますか?

米本:
『出張VR』は、VR体験をしてみたい方のところに私たちVRエキスパートがVR機材を持って伺うことで、どこでも希望の場所でVR体験をしてもらうことができるサービスです。『出張VR』を開始したのが昨年10月、11月くらいと年末を控えたシーズンでした。そこで、忘年会やクリスマスパーティでVRを体験してもらおうと考え、HTC Viveなど必要な機材一式を事務所やイベント会場に持っていき、楽しんでもらいました。国内でVR体験ができる施設が限られているので、私たちが赴くことで、VR体験をより多くの方に広められるのではないかと考えました。

この『出張VR』では、私たちは日本全国どこへでも伺います。最近ですと関西や四国からのご依頼を頂きました。今まで全国数十か所、300名以上の方にVR体験を提供し、現場ごとのあらゆる条件に対応してきました。例えば、HTC Viveは赤外線の影響を受けるので野外イベントでは遮光シートを用意します。配線にしろ音響にしろ、テクニカルな面では知見が蓄積しているので、そこを活かしどこでも最適かつ安定したVR体験をお届けすることができます。

ーー『VR研修』について詳しく教えていただけますか?

米本:
『VR研修』は『出張VR』をやる中でお客様のご要望から生まれたサービスです。『出張VR』で伺った会社様の中にはVRを体験後に「VRでビジネスができないのか」と考える方もいらっしゃいました。そこで私たちが個別に業界のトレンドやビジネス実現の可能性を説明していました。そこで次のステップとして研修形式で「学び」を提供し、実際にどんなことが会社でできるか考える、ある種のコンサルティング方面でもお手伝いをさせていただくようになったのが『VR研修』というサービスを始めたきっかけです。

『VR研修』で扱う内容については、ある程度パッケージとして組んでいますが、ご要望に応じて随時カスタマイズをおこなっております。お客様の知りたい情報はそれぞれ異なるので、「業界動向の全体像を知りたい」や「競合他社の事例を教えてほしい」といったさまざまなニーズに対応できるようにしています。また、ビジネス系専門学校に講師として伺うことも多いです。東京ファッションテクノロジーラボさんでも当社チームメンバーがVR×ビジネスの授業を受け持っています。

ーー『出張VR』や『VR研修』のお客様に業種などの傾向はありますか?

米本:
『出張VR』に関しては、不動産やエンターテイメント産業の会社様が企画するイベントへの出展が多いです。特に地方の不動産会社様は、お客様にいかにお店やモデルルームに足を運んでもらうかに注力しなければならないので、なにかしらのイベントを開催します。そのイベントにVR体験を活用したいという不動産会社様が多くいらっしゃいます。お客様に足を運んでもらい、滞在時間を長くするという目的において、VRは非常にキャッチーであり、高い効果が期待できます。

こうしたイベント向けの『出張VR』では、自社コンテンツ制作はおこなわず、商業的に利用可能なソフトをピックアップして持参します。「お客様を楽しませたい」、「感動させたい」などクライアント様の意向もありますので、それらのご希望にあったコンテンツを選んでいます。

ーー現在の主軸はやはり『出張VR』ですか?

米本:
はい。『出張VR』はまずVRについて知ってもらうことをメインに置いているため、VRを知ったお客様の思考を「VRで何ができるかな」というふうに転換させることができます。そうなれば次のステップである「VRを学ぶ」ニーズ創出にもつながりますし、なによりVRを多くの人に知ってもらい、可能性を感じてもらうことができると考えています。

一方で、『出張VR』を主軸としているものの、現状はWebや映像制作でも収益を上げています。『出張VR』でVRに興味を持っていただいても、お客様の悩みを聞いてみると、現在本当に困っているのは別のことで、その要望なら弊社でも解決できることがよくあります。VRを押し売りするのではなく、あくまでもお客様にハッピーになっていただくことが重要ですから、弊社のエンジニアやデザイナーで叶えられることは真摯にサポートしたいです。もちろん、ゆくゆくはVR事業を主体に成功させたいと考えていますが。

ーー今後、VR業界はどのように発展していくと思われますか?

米本:
現状は、どう考えてもデバイス普及がしていません。それに加えてVRはまだまだ認知度が低いと思います。この状況でVRに依存しすぎると「VRに死ぬ」と思っています。それを払拭するためには、まず体験者に純粋に楽しんでもらえるコンテンツがなにかを掴まなければならないし、目の前の人が幸せになるようなサービスだったりコンテンツだったりを提供していかなければならないと思います。VRは媒体であって、重要なのはあくまで「VRによって提供される価値」です。VR業界全体がもっと生活を楽にしたり物事を解決して人々がハッピーになれるものを展開していくことに注力したら、VRはもっと広まって身近なものになっていくのではないかと思います。

ーー最後に、今後の展望についてお聞かせいただけますか?

米本:
ゆくゆくは、VRで自社ならではのビジネスモデルを構築していきたいと思っています。そのためにメインに置くのはやはり『出張VR』と『VR研修』です。『出張VR』ではユーザーの感動をじかに垣間見ることができます。「この年代の女性は非ゲームコンテンツが好きなんだ」、「子供はVR体験をしているお父さんの楽しそうな顔が嬉しいのか」など、現場ならではの発見があります。『VR研修』では一通りVRについて学んだあとに自社でVR利活用に関するディスカッションをおこなうのですが、そこで思わぬVRの利用法に出会うこともあります。

また、個人的には子供向けにもっとVR体験を提供していきたいと考えています。子どもの学習意欲向上や想像力を養うのにVRは適していますので、小学校や中学校といった教育現場にVRの新しい提案ができたら面白いと思っています。VR業界には13歳問題という年齢制限があり、子供の体験は後回しにされがちですが、没入感が若干落ちるとはいえ単眼のHMDでVR体験することも可能ですし、やはり子供の笑顔が一番嬉しいのでもっと積極的に携わっていきたいですね。

ー米本様、貴重なお話を誠にありがとうございましたー

株式会社エドガ
〒134-0085 東京都江戸川区南葛西1-2-7

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