創立メンバーの語る、スタートアップ支援コミュニティ「EDGEof」誕生の背景

筆者: 編集部

「EDGEof」は、これまでに無い全く新しい形のスタートアップ支援コミュニティとして、2017年に渋谷に誕生しました。「スタートアップの成長に必要となるものを全て提供する」をコンセプトに、VCやエンジェルといった投資家はもちろん、各種メディア、共同開発に取り組めるような研究者に、コンテンツを一緒に作れるクリエーター、世界のスタートアップ・ハブや各国の政府機関に至るまで、あらゆるレイヤーのネットワークを構築し、メンバーとなるスタートアップが飛躍的に成長できるよう総合的にサポートしていきます。
 
今回は「EDGEof」創設メンバーの小田嶋太輔様、水口哲也様、ケン・マスイ様、TODD PORTER様に「EDGEof」の設立の背景についてお話を伺いました。

ーーEDGEofの事業内容についてお聞かせいただけますか?

小田嶋:
モデルとしてはコミュニティビジネスです。コワーキングではなく、コミュニティ。所属するメンバーから会費をもらうという構成です。使える特典やサービス内容によって料金が変わってくるといった形態になっています。ここの建物というのは、そのコミュニティがいくつも持っている資産の一部。例えば、二階にイベントスペースを作っているんですが、メンバーはそこを使ってイベントを開催したり、屋上のルーフトップラウンジで自分たちのパーティをやったり、この建物の色々な設備を使えるといった特典があります。

それ以上に、そのコミュニティに所属するいろんな人たちのネットワークだったりとか、北米だけでなく欧州やアジアも含めて世界中のスタートアップ拠点とのネットワークというのを僕らが作っているので、そういったグローバルな交流も価値になります。

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ーー目指すビジョンはどの様なものでしょうか?

小田嶋:
最終的に作りたいのは、世界最高のスタートアップ秘密基地という風に考えています。堅苦しいオフィスではなくて、参加する人が自分で作っていて楽しい。出来上がっているものに入るんじゃなくて、みんなで作るっていうのがすごく大事だなと思っているので。今最初に声かけさせてもらっている人たち、入居者は、基本この建物とかコミュニティを一緒に作っていくメンバーですね。

水口:
まだ日本にはそういうコミュニティが希薄なような気がしていて。今ここにいるメンバーを見ればわかるように、カラダは東京にあるけど、軸足はどこにでも置けるような、いろんなところで繋がれる人たちだし。そういう人たちがこのタイミングで集まったこと自体が結構ミラクルだと思いますね。

ーー奇跡ですね。

水口:
昔からよく知ってるメンバーなんですけどね。トッドはTEDxでコミュニティやエコシステムに関わるようなことをずっとやって成功してきたし、ケンはapBankのインターナショナルヘッドなどをしながらいろんなプロジェクトや事業をプロデュースして研究してきている。20年来の知り合いである小田嶋も、最近はMistletoeでインキュベーターとして数々のプロジェクトをリードしてきているし。バックグラウンドはみんな違うけど、未来のビジョンを共有している。だから、何だかとってもミラクルなことがこれから起きるだろうな、ってことだけは予感できますね。

ーーそれがコミュニティとしてここにあればいいっていうことですよね。

水口:
そうですね。このメンバーの化学反応がそのままEDGEofの原型を作っていくと思います。

ーーちなみにEDGEofという名前に関しては、何か意味があるんですか?

トッド:
Edgeという名前だけだとよくある言葉ですが、EDGEofとすることで新しいブランド名になりました。それから本当に大事なのは、交流の場はイベントだけでは十分ではないということです。

ーーTEDxはイベントですからね。

トッド:
TEDxでそういう場とシステムを作りたかったんですが、いろいろな理由でそういう枠組は難しそうだと判断しました。だから別のフレッシュでゼロから新しいモデルを作った方がいいと考えました。

ーーちなみに今後どんどん広がっていくと思うんですが、東京を拠点としてスタートして、海外へ向かうプランなどはお持ちですか?

ケン:
まだビジネスモデルを語っている段階にも関わらず、EDGEofを共に作っていきたいとのお声がけをいただいています。ありがたい事にそれらはメジャーなブランドやディベロッパーの会社からです。それはおそらく期待の現れだと受け止めています。しかしまだ何もこのビジネスで実績がないのでこれからだと思います。
本プロジェクトは渋谷の駅から近く、特に外国人ゲストには好都合かと。彼らは日本に来たらまず渋谷と浅草そして京都に行くコースがとてもポピュラーです。
その渋谷に我々のメンバーの誰かがいて何かが起こるという「出会い」がまたいいなと思っています。この四人と泰蔵さんも「出会い」で繋がりました。その感覚を大事にしたいです。

いろんなフロアを用意し、そこで様々なプロジェクトが起こってほしいと思います。日本発でそれが海外に適応されれば嬉しい。
日本のいいところでもある慎重な姿勢は時に足止めにもなる。いいアイデアがあっても2年間ほど待ってやっと動き出す、でもシリコンバレーはもっと早い。
「イノベーションセンターを作りました!」と言ってシリコンバレーと同じオフィス空間を作っても意味がない。
同じギアや机を取り付けるのは日本は得意なんだけど、その中のコンテンツとか人のコミュニティが活性化されてないと意味がないと思います。
それをこっちでちゃんとやって行かないといけないと思ってます。

ーーそしてそれを持ってくるだけじゃなくて、中の人から作っていかないと。

ケン:
そうですね、中の人から作っていかないと。お金を出せば別にシリコンバレーと同じコンピュータと机は買えるわけですから。僕は代々木ビレッジという商業施設の立ち上げに関わったのですが、そこにミュージックバーを作ったんですよね。そこが情報交換の場であって、人の流動を生むということがありました。

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ーー皆さんの拠点はどちらなんですか。

ケン:
拠点は東京で、でもこの四人が集合したのも二ヶ月ぶりとかで、みんな一ヶ所にいないですよね。水口さんもサンフランシスコにいたし、小田嶋はベルリンとパリ、トッドは世界中に行くし、僕も先週ニューヨークに行ったばかりで。

ーー今テクノロジーの中でもいろんなカテゴリーがあると思うんですが、その中で皆さんが注目しているカテゴリーはどこになりますか?

水口:
僕は特に、VR/AR/MRの未来に注目していますね。これから起こるイノベーションは単独では絶対起こらないので、ブロックチェーンとかIOTとかAIとか自動運転とか、いろんなものが全部マッシュアップされて、あるタイミングで一気にイノベートするという流れになると思います。僕は個人的にその辺りに注目しています。

トッド:
テクノロジーそのものよりも、イノベーターたちの交流の場を提供することに非常に注力しています。もちろんコミュニティでも、その上に色々な新しいラーニングプログラム、マインドセット、マインドシフトのプログラムなども必要不可欠です。それはEDGEofのプログラムの大切な一つです。

ーーマインドセットから作っていくっていうことですよね。

トッド:
そういったマインドを学ぶ場がないと身につけるまでに時間がかかるものですが、場を用意してあげることでより純度が高くスピーディに身につけることができます。すごい近道ができるということですね。

ーーテクノロジーやカテゴリーがある中でも、その人間が大事だというところですね。ケンさんはありますか?

ケン:
これから仕事や会社ということがなくなってくると思うんですよね。だから会社に所属するってことよりも、一番大事なのがこういった場所を提供することだったりとか、すごくデジタルのことを話しているようで、ものすごくアナログなことをやっているんですよね。人を集めてそこでコミュニティを作るという。だからそのデジタルとアナログの振り幅がより遠くなっているようで、近くなる必要が出てきているというのが一つと、あとオープンイノベーションと言って、誰か何かいいことあったらいいなっていう世界から、オープンキャピタリズムっていう、お金がある人ができる人にそれを使って何か起こしてくれっていう時代になってきていると思うんですね。オープンキャピタリズムがまさに皆さんのような仕事を生んでいると思うんですよ。

話は変わりますがGoProというアクションカメラが昔だったら10人くらいのスタッフで撮影していたのに、今は一つで良くて、それってまさにオープンイノベーションからのオープンキャピタリズムにより可能になったイノベーションだと思います。
我々のプロジェクトはシステムで働き方を変えるきっかけになりたいと思っています。
終身雇用がメインの日本にとって、若者に示していく方向としていいじゃないかと思って。
実はビルの屋上に灯台をつけようと思ってるんですよね。それはメタファーで、この渋谷、東京という海に泳いで迷っているクリエイターや起業家へ向けてのメッセージなんです。
この灯台を目指して『あそこに行けば何かが起こる!』『あそこに行けばいいんだ』って思って来て欲しいと願って。

ーーそれで行きたい場所がここに行けばいいというのがわかると。小田嶋さんは注目しているカテゴリーは何になりますか?

小田嶋:
僕は技術で言うとAI。インターネットとか、スマホがあまりにもインフラになっちゃって、あって当たり前になっているのと同じ。電気とかと同じように、AIはあって当たり前のものになってくるので、そのAIの上に何ができるかを考えなきゃいけない。例えば今人間の秘書やアシスントがいますけど、それはもうほぼいなくなって、全部AIになるし。どんどんAIが発達していくときに、人間は本質的に何が残るのかって考えると僕は楽しさしかないと思います。楽しいことっていうのをAIは判断できないです。必要なことは得意なんだけど、やらなくてもいいこと、楽しいことをAIはなかなかやらないので。だから、その楽しいことがやりたくて集まっている人たちがめっちゃ楽しそうにしていると、楽しいやつがまた集まってきて、どんどん楽しい場所になるじゃないですか。秘密基地というのもそこを結構考えていて、そういうその無駄、無駄の先にある価値みたいなのって人間にしかまだできないと思っていて。だから楽しいっていう感覚で人が集まっていて、AIは僕らからしたらwelcomeなんですよ。めんどくさいことどんどんやってくれっていう。そこを投げていって、楽しいところに集中していく。楽しくてやっているところで十分生活できていくっていう、そういうオープンキャピタリズムっていうのと組み合わさっていく。そういうフィロソフィーというか、マインドセットで考えていて、AIっていう技術はもちろん注目してますけど、それよりもさっき言ったような、人間キャピタルみたいなところの先に、楽しさっていうコンセプトで物が、人が集まるっていう、そういうイメージで捉えています。楽しさでつながるテクノロジー。VRにしても「工場で」とか「やっとれ」みたいな感じで。そんなの、そのうちAIが勝手に設計してくれるだろうっていう。なくていいんだけど、あるとめっちゃ楽しいよねっていう方向にどう使われていくかっていうところを見ています。

ーーありがとうございます。最後にVRの将来性についてお伺いできますか?

水口:
まだ始まったばかりですからね。この先10年とか20年かけて、ここから始まったものが生活とか僕らの人生に深く関わってくると思うので。多分もう10年とかのスパンで振り返って見ると、初期のVRは本当にソニーのウォークマン誕生のように、ここからスタートしたんだねっていうことになるんじゃないかと思います。しばらくはARとかMRとか、いろいろな形態を経ていくと思うけど、もっともっと先を見れば、デバイス単体の話じゃなくなると思うので。だからもちろん僕らのライフスタイルとか、そういうものにも多大な影響を与えるだろうし。何れにしても、もっと自由で幸せな生き方が選択できるようにしたいですよね。

ーーまだ今始まったばかりでこれからが勝負だと。

水口:
多分僕たちはそんな未来を加速させるためにこうして集まったわけです(笑)。技術的な変化のスピードが加速しているこのタイミングで、今クリエイティブのイノベーションを起こしたいと思っていて。しかもやるんだったら楽しく世界中と連携してやりたいと思ってる。それくらいシンプルなことなんだけど、それぞれのバックグラウンドはバラバラで、これすごい面白いですよね。とてもエキサイティングです。EDGEofは、時間をかけて必ず何かを生み出していくだろうなと思います。

ー貴重なお話を誠にありがとうございましたー

EDGEof
〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目11-3

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