【2018年こだわりオフィス×ユーグレナ】「人と地球を健康にすることを理念に掲げる会社の、根幹にある価値を体現したオフィス作り」

筆者: 編集部

今回のこだわりオフィス特集は、ミドリムシの培養を世界で初めて成功するなど、バイオテクノロジーを応用した幅広い事業を手がける東大発ベンチャー「株式会社ユーグレナ」です。2012年に東証一部上場後、いまもなお急成長を続けるユーグレナ様の組織づくりへのこだわりを、取締役の永田暁彦様に伺ってきました。オフィス内装の360度VR写真とともにご紹介いたします。

──まずは御社の事業内容をお聞かせください。

取締役 永田暁彦様(以下、永田):
弊社は、藻の一種であるユーグレナ(和名ミドリムシ)を主に原料としたヘルスケア事業やエネルギー・環境事業などを展開しております。ミドリムシにはビタミンやミネラル、アミノ酸などの59種類の栄養素が含まれています。そのミドリムシ等を活用した栄養価の高い健康食品や、肌への有用成分を多く含んだ化粧品を開発・販売することで「人」を健康にするのがヘルスケア事業です。

またエネルギー・環境事業においては、ミドリムシを原料としたバイオジェット燃料、ディーゼル燃料の研究開発を通してCO2削減等に貢献し「地球」を健康にしていく取り組みを進めています。この二つの事業を軸として、「人と地球を健康にする」ことがユーグレナという会社の経営理念であり、絶対的な存在意義です。

──「絶対的な存在意義」とありましたが、御社の経営理念について詳しくお聞かせください。

永田:
「人と地球を健康にする」という経営理念は、ユーグレナという会社の内側から溢れてくる思想です。採用においても経営理念への共鳴を絶対的な基準として徹底しているため、この言葉は自分たちそのものと等しく、もっとも深い部分に存在しています。

そして、理念へのアプローチを定めたものが「バイオテクノロジーで、昨日の不可能を今日可能にする」という企業ビジョンで、私たちが事業を推し進める際の基準となる存在です。

──今年3月にオフィスを移転されていると思いますが、御社の理念はオフィス設計にどのような形で反映されているのでしょうか?

永田:
弊社は2012年に東証一部に上場したのですが、当時約40名だった仲間の数も現在は10倍ほどに拡大しています。成長を続ける中で多忙を極めると、短期的思考や妥協が生まれ、存在意義やブランドを失ってしまうことは往々にしてあると思います。
そこで現在のオフィスは、自分たちの根幹となる価値を鏡のように映し出し、自分たちに問い返せるような作りになっています。

弊社は大学発の研究型企業ですが、拡大の過程では当然、研究から離れた職務を持つメンバーも増えていきます。それでも自社のルーツを忘れないように、「ラボ」と「アカデミア」をテーマとしたオフィスデザインを手がけました。
もう一つの側面として、弊社にはユーグリズムという行動規範があるのですが、それを体現する場所としての機能面にもこだわりました。

──より具体的にはどのような設計になっているのでしょうか?

永田:
3階は生物研究用のウェットラボをイメージしていて、黒天板に白足という研究の象徴的なデスクを取り入れています。弊社のラボ本体は本社と離れているところにあるため、その雰囲気を本社にも取り入れることで、研究職でないメンバーにも会社のアイデンティティを意識してもらっています。

↓↓画像の上でクリック&ドラッグすると、360度VRコンテンツでオフィスがご覧になれます↓↓

3F

2階のデザインテーマはアカデミアです。大学生になると、自分の席がなくなり、固定のクラスもなくなり、付き合う人も選べるようになります。ここには、最低限のリテラシーと意思がある人が選択権を持てば適切な状況になるという前提があるのですが、それと同じ考えが2階には反映されています。

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2F

執務スペース、カフェスペース、フォーカスルーム(3F)という3つの場所があって、フリーアドレスと組みわせることで、働く時間、やること、シチュエーションによって自由に働き方を選択できるようになっています。机で勉強するよりカフェで勉強する方が集中できる人もいますし、皆と話しながら勉強を進める方が効率いい人がいる反面、一人で静かな部屋で仕事しているほうが生産性が高い人がいます。

こういう風に働いて欲しいという要求は特になく、結果が出すための過程に本質的な意味はないと考えています。そのため、自身に一番合う働き方に柔軟に合わせられる機能と制度をあわせ持つことを会社として大事にしました。

──実際移転されて見て、社内の反響はいかがでしょうか?

永田:
人にとっては変化が何よりものストレスなので、初めはいいことだけではなかったと思います。フリーアドレスにも困っただろうし、ワンフロアがツーフロアに分かれたことも、全くストレスがなかったとは思いません。それでも僕自身、会社の様子を見ていてよかったなと思えることはたくさんあります。

たとえば、昔は席が固定だったので「こっちの島」「あっちの島」というような、知らないうちに自分たちを分けてしまう言葉が発生してしまっていましたが、今は全く聞かなくなりました。席に座って辺りを見渡すと、いろんな部署の人がそこにはいて、違う部署の人とランチに行っている風景を見ると、移転してよかったなと思います。

他にも、働く場所を転々とさせている中でも自分の定位置を固定させている人を見かけると、最適な場所を見つけられたんだなと実感できてそれもよかったなと思います。

──そんなオフィスの中で現在働いているメンバーについて教えてください。

永田:
弊社で働くメンバーは本当に多様なバックグラウンドを持っています。そもそも幅広い事業領域を持っているため、化学品メーカー出身のメンバーもいれば、大学、食品会社、製薬会社、外資コンサル、投資会社などから人が集まっています。

その中から一緒に働くメンバーを会社として選ぶ際には、理念への共鳴を前提に、一番は「いい人」であるかどうかを見ています。多くのバックグラウンドを持つメンバーが共存する弊社において大事なのは、農業をやっていた人と外資コンサル出身者がきちんと肩を並べて働けるかです。いくら能力が高く、収益が出せても、嫌な奴は絶対に採用しません。

いい人は、言い換えると「自分にも他人にも愛がある人」だと思っています。愛情があれば、人に対しての想像力が働いて、仕事をする上でもいいパスが出せたり、コミュニケーションが円滑になります。そういうチームシップが多様なバックグラウンドで構成される弊社にとって何よりも大事な力です。

──働く環境をよくするという面で工夫されていることはあるのでしょうか?

永田:
オフィス移転と同時に「ゆーぐりん保育園」を併設しました。仲間になった人たちがライフステージや家族環境の変化によって働き方が制限されることを回避したいというのが主目的でした。そういった意味では、老人ホームでもデイケアでも手段としてはよかったのですが、子供を持ちはじめるライフステージに差し掛かるメンバーが増えてきたタイミング的にまず保育園から初めたというのが経緯です。


ゆーぐりん保育園

今子供がいるメンバーにとってもそうなのですが、最も大事なのは今後子供が生まれるメンバーにとって、社内保育があることが選択肢の広がりに繋がることです。子供ができる瞬間は働くことに対しての意識が大きく変わるタイミングで、その時にゆーぐりん保育園の存在があることが選択を狭めない結果となれば本望です。

他にも、弊社内の自主発案PJのチームが今年の4月から朝食、昼食の提供を始めました。弊社の行動規範であるユーグリズムの中に、「健康的に生きる」というものがあります。忙しくて朝食を抜いてしまったり、どうしてもコンビニのご飯に頼ってしまうということは誰にでもあると思いますが、人と地球を健康にするべくして働く弊社のメンバーが不健康であっては本末転倒なので、少しでもサポートしたいという気持ちで始まったものです。

──最後に、組織作りに対して今後チャレンジしていきたいことを教えてください。

永田:
部活制度もこれから正式に始めますし、社内従業員向けの健康施策はこれから増やしていく予定です。
なお、私は普通は嫌がられる「朝令暮改」という言葉を良しとしています。いいと思ったことは、それが取り下げる結果になってもまずは全てやってみればいいと思います。先ほどお話しした各種の制度も、やってみて意外と効果を感じられなかったらやめればいい。でも、それは実際に行うまでわからないことなので挑戦して見る。そんな姿勢で組織作りにも取り組んでいきたいです。

働くメンバーと会社は常に対等だと考えているので、会社にとっては絶対にやめて欲しくないメンバーを集めたいと思っていますし、メンバーにとっては絶対にやめたくない会社という関係性を目指しています。全員起業できて、他社から引き抜かれる素晴らしさを持っているけど、ユーグレナが提供する環境と仕事へのワクワクから思わず残ってしまうような状態が理想ですね。

──貴重なお話をありがとうございました。

株式会社ユーグレナ
〒108-0014 東京都港区芝5-29-11 G-BASE田町2・3階

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