無料の3Dキャラクターメイカー「VRoid Studio」ベータ版を先行利用応募者へ提供開始。一般公開は8月3日から

筆者: 編集部

ピクシブ株式会社(本社:東京都渋谷区、以下ピクシブ)は、3DCGアニメーションやゲーム、VR/ARプラットフォーム上などで利用可能なキャラクターの3Dモデルを簡単に作成できるキャラクターメイカー「VRoid Studio(ブイロイド・スタジオ)」のベータ版 を先行利用の応募者へ2018年7月31日より提供開始した。

◼︎VRoid Studioについて
VRoid Studioは、人型アバター(キャラクター)の3Dモデルを作成できるアプリケーション。Windows・Macで利用でき、誰でも無償利用できる。

VRoid Studioで作成した3Dモデルは、各種3Dアプリケーションで利用可能なファイルにエクスポートすることが可能で、今回提供を開始したベータ版ではVRM形式(※)でのエクスポートに対応しており、今後、他のファイル形式でのエクスポートもサポートしていくとのこと。

VRoid Studioでキャラクターを1人作成すれば、VRMに対応したさまざまなVR/ARプラットフォーム上でアバターとして利用することができる。そのキャラクターをバーチャルアイドルや3Dゲーム内のキャラクターとして登場させることも可能。作成した3Dモデルは商用利用も可能なので、さまざまな用途に活用できる。

今回公開する「VRoid Studio Version 0.1」は、基本的な機能のみを備えたベータ版となる。

【対応OS】
Windows 10 / 8 / 7
macOS 10.13 High Sierra / 10.12 Sierra

【VRoid Studio ベータ版(Version 0.1)の主な機能】
・髪型のモデリング
・目・顔のカスタマイズ
・髪・顔・服・身体のテクスチャペイント
・VRM形式に対応したボーンの生成
・VRM形式でのエクスポート
※VRM形式…オープンソースで提供されている3Dアバター向け汎用ファイルフォーマット

■VRoid Studioの特徴
(1)絵を描くように髪型をモデリングできるプロシージャルヘアデザイン機能
VRoid Studioのヘアデザイン機能では、キャラクターの髪型をペンツールとパラメーターの調節だけでモデリングすることができる。

ペンツールを動かすと、ペンのストロークに追従して毛束の3Dオブジェクトが生成される。描いた毛束には、太さや向き、毛先のカールといった特徴をパラメーターで指定することができ、パラメーターの値はスライダーを左右に動かして簡単に調整可能。3Dモデリングの知識がなくても、直感的な操作で理想通りの髪型を表現することができる。

また、髪型の編集はガイドに沿って行うこともできます。ガイドは自由に変形可能。

(2)筆圧感知・レイヤーに対応したペンツールを備えたテクスチャ編集機能
VRoid Studioでは、髪・顔・身体・服の各3Dモデルのテクスチャを、ペイントソフトでのお絵かきと同じ感覚で作成することができる。

テクスチャは3Dオブジェクト上で直接絵を描くように編集でき、展開されたUVにもリアルタイムに反映される。展開された状態のテクスチャを編集することもできるので、テクスチャが適用された3Dオブジェクトの見た目を確認しながら、細部まで描き込むことができる。さらに、VRoid Studioのペンツールは筆圧に対応しており、濃淡の描き分けなど豊かな表現が可能。また、レイヤーも利用可。

(3)キャラの顔や目をベースモデルを元にカスタマイズ可能。VRMで定義されたボーンも自動生成

キャラクターの顔は、予め用意された各パーツの3Dモデルを変形して作成することができる。ベースとなる3Dモデルを元に、目や口の位置といった各パーツをスライダーで調節して、好みの見た目になるようカスタマイズすることが可能。

作成した3DモデルをVRM形式でエクスポートすれば、VRMで定義されている各パーツのボーンが自動で設定される。
Version 0.1では、ベースとなる3Dモデルは女性キャラクターのみとなりますが、今後、男性キャラクターのモデルの提供も予定している。

■今後の機能提供・機能強化の予定
今後は、以下のような機能提供・強化を予定。
提供時期については、随時公式サイト・公式Twitter等で発信。

モデリング機能の強化
・体型のカスタマイズ
・ヘアデザイン機能にポニーテールやツインテールの作成ツールを追加
・表情デザイン機能
・顔編集機能に八重歯や牙などの設定を追加
・ケモノ耳やツノなど、付加パーツのデザイン機能
・髪の毛など、揺れもの設定機能
・顔や体型の形状編集機能の強化
・男性ベースモデルの提供
・ベースモデルの衣装の拡充
・衣装デザイン機能
・アクセサリーなど、他ソフトで作成された3Dモデルのインポート

テクスチャ編集機能の強化
・ペンツール(ブラシ)のカスタマイズ

ユーザビリティの向上
・VRMで定義された表情セットの自動追加
・作成したモデルに表情やポーズをつけて撮影が出来る機能
・UIの改善
・ショートカットキーへの対応
・多言語対応(英語から開始)
・FBX形式・OBJ形式へのエクスポート

キャラクターの印象や魅力に大きく影響する顔や目、体型や髪型といったパーツを、イラストを描いているかのように表現力豊かに作成できるのがVRoid Studioの強み。今後も、各パーツをより直感的にモデリングできるようにツールを進化させていく。
VRoidプロジェクトの最新情報は、随時公式サイト・公式Twitterアカウントにて公開。

【公式サイト】
https://vroid.pixiv.net/
【公式Twitterアカウント】

■VRoid Studio提供の背景
「VR/AR空間上で他者とコミュニケーションしたい」「バーチャルYouTuberとして活動したい」など、キャラクターの3Dモデルを必要とする人は増えている一方で、VR/AR空間で自分の分身として利用するキャラクターを1から作れる人はごく少数に限られている。また、3Dモデリング特有の知識や各ソフト上での複雑な操作を覚える必要があるため、平面上でイラストを描くことに長けているクリエイターでも、思い描いた通りに立体化できず、長い制作時間をかけてしまっている現状に対し、VRoid Studioは、簡単な操作で理想のキャラクターをモデリングできるようにするキャラクターメイカー。誰もが個性豊かな自分のキャラクターを持ち、そのキャラクターを他者とのコミュニケーションや創作活動に活用できる世界を実現するため、「直感的に操作でき、クリエイターが既に持っているお絵かきのテクニックを最大限に発揮できること」を重視して開発していく。

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