【360度カメラ】整体の帰りに1人で渋谷ハロウィンに行ってきた話
こんばんは、岡田菜子(@okada_saiko)です!
秋も深まり、もはや冬になってきましたね!
今みなさんの頭に浮かぶ大きなイベントって何でしょうか?
そう、ハロウィンですね。
え、クリスマス?バカいうな、気持ち的にはまだギリギリハロウィンでしょ、ていうかあれだけカボチャ祀ってたのに10月終わった瞬間にクリスマスに手のひら返すようなそんな人間でいいんですか?という訳でハロウィンの話をしましょう。
ことの発端は、私は姿勢がめちゃくちゃ悪くって、職場で人の横に立って話終わるのを待ってると「うわっ!幽霊かと思った……」と怯えられる日々を過ごしていることにあるんですが。
まあ姿勢だけの問題じゃないのかもしれませんが、身体が歪んでるから心も歪んでるんじゃないかと思い立ち、9月くらいから真面目に整体に通いはじめました。「この歪み方、事故にでもあいました?」とか言われながら。
で、1ヶ月くらい経った10月のことです。
整体師「次の予約はどうします?」
私 「火曜とかどうですかね〜」
整体師「その日の夜は予約いっぱいなんですよ、水曜は?」
私 「じゃあそこで、」
と、いつも通り診察券に次の予約の日時を書き込んでもらったその瞬間、
整体師「あ、ちょうどその日ハロウィンですね!」
皆さん、知ってますか?いや知るはずないと思うんですけど、
この整体院、渋谷にあるんですよ。
あ、そっかそっか、水曜って10月31日か。
そして10月31日はハロウィンか。
そしてここは渋谷か。
なるほどねーーーー!!ってそんな三段論法すぐに分かる訳なくない????
大体にして渋谷、めちゃくちゃ苦手なんですよ。何度行っても駅の構造がどうなってるのか全然理解できない、ヒカリエを目印にしようとするけどデカすぎて月の如く目印になんない、営業時代はほぼ100%道に迷うので渋谷アポはかなり早めに出なきゃだった。渋谷、どういうことなの???
ていうかこの整体院、1回渋谷で用事がある日にうっかり思いつきで行ってしまってそのまま通うことになったのですが、
渋谷、職場からも自宅からも全然近くない。はっきりいって面倒臭い。
渋谷に行く度に私の頭の中の広末涼子が「渋谷はちょっと苦手〜♪」って歌うけど、ちょっとどころじゃないほんと苦手、Majiで恋してる場合じゃない(5秒前)
で、そんな私が渋谷ハロウィンに飛び込むとか、そんなん、もう渋谷が渋谷である要素全部煮詰めて5倍濃縮したようなイベントじゃん。いきなりラスボスに挑むようなもんじゃん。脳裏に「死」の一文字しかよぎらない。
辛いとき悲しいときいつも私のそばに居てくれるtwitterに打ち明けたところ、「コスプレすれば?」「360度カメラで撮れば?」との有難いご意見賜り、いや確かにね。中途半端にイヤイヤ言っててもしょうがないしね、なんかもう毒喰らわば皿まで的な精神でね、食わず嫌いもよくないしね。
去年、渋谷を通勤で使ってる友達が「Trick or Treat、渋谷死ね」ってツイートしてるの見てから一生近づかんどこうって思ってたんだけど
せっかくの機会なので、渋谷ハロウィンという名の死地に赴きたいと思います!ストレングスファインダーは運命思考!
ハッピーーーハロウィーーーーーーーン!!!!!
死地におもむく準備
さて、ハロウィンといえば当然仮装しなきゃですが
パリピというよりは陰キャ、だけどコスプレするほどでもない中途半端なオタクなのであんまり衣装もないのですが
昔、1回だけ『魔女の宅急便』コスでUSJにいきました。
▼『ラピュタ』よりシータのコスプレの友達と
なんかハロウィン1週間前に突然誰かがコメントしてスレ上がって68いいねとかついたけど、いやこれ3年前の写真だから。何このfacebookあるある。この頃はまだ20代……いや嘘ですこの頃も30代でした。
あ、そういえば去年、職場でハロウィンやった時の衣装もあるかも。
▲職場の後輩から、特に選択権もなく当日有無を言わさず支給された衣装。
定価25,000円と書かれていますが当日980円で売られていました。
去年の衣装はとにかくペラペラしてる上に、返したのか捨てたのか全く記憶に無いけどとにかく見つからないのでここはキキでいきましょう。キキのリボンも当日部屋中ひっくり返してやっと見つけたので部屋が地獄みたいになりました。
キキの利点……それはフツーーに普段着として職場に着ていくことができ、リボンの着脱だけで簡単にキキになれることです。最高ですね。この世にジブリがあってよかった。
そしてハロウィン当日、いよいよ渋谷に向かいます。
▼渋谷駅の窓から見おろした地獄絵図。本当に私はこれからこの中へ……?
行きはマークシティを通って行ったので、ほぼ直結で割と難なく整体院に行けました。
▼比較的平和なマークシティ内。ハロウィン時の避難経路としてオススメ
「せっかくなんで、帰りにハロウィン観に行こうと思うんですよ〜〜」って整体師に言ったら
「え、いやほんと危ないから。痴漢とか出るし、なんか入場規制もあるみたいだし、ほんと危ないから、ダメだからね!」とわりとガチ目で反対されました。
またまた言い過ぎでしょ〜〜〜!とか思ったけど、施術中目を閉じていると
パトカーの音・救急車の音・暴走族のようなバイクのエンジン音と、あらゆる音が鳴り響いててナチュラルに治安悪い。
無事施術もおわり、ロッカールームで着替えます。整体院は衣装の着替えに最適スポットです!
▼私、魔女のキキ!こっちは黒猫のジジ。
心なしか3年前より肌艶が悪くなった気もしますが、周囲が整体院だからという環境のせいだと思います。
3年前の今頃、私はラピュタのシータと大阪のUSJにいましたが
2018年は360度カメラのTHETAと渋谷の整体院にいます。
あの頃の未来に僕らは立っているのかなあ。
① ポイント1:箒
3年前は箒がクソ邪魔で電車に乗るのが辛かったし、引っ越しのときに捨てるのも面倒だったのですが、自撮り棒ホウキなら折りたたみが簡単。
通勤カバンにもさりげなく入れることができ、職場にもバレません!自撮り棒の新境地を切り拓いた感ありますね。
ダイソーで買ったハロウィン用箒の先っちょをむしり取って輪ゴムで止めてるだけなので、材料費も100円です。
②ポイント2:ジジ
ちょっと鏡での撮影用に横向きにしまいましたが、もうちょっとTHETAのレンズに対して垂直になるように、
なんというかフレミング左手の法則の方向にぬいぐるみを設置すると
ぬいぐるみを中心に・ぬいぐるみの視点のような360度撮影ができますので試してみてください。
ていうか、1人でガサゴソとセッティングして
コソコソと鏡で撮影してるこの時が割とピークで辛かったです。
何やってんだろう。帰りたい。
怪しまれたくないのでこの1枚だけ撮るのが精いっぱいでした。
帰りがけにもう1回整体師さんから「というか、本当に気をつけてよ!危ないとこ、1人で行っちゃダメだからね!」と念を押されます。
この整体師さん、たぶん40代くらいなんですけど
バツイチ元ダンサーで妙な色気があるというか、ちょいちょい男を出してくるというか、
「いいシャンプー使ってる?髪、柔らかいよね。猫みたい。」とか、
「頭小さいね。他のお客さんもこれくらい軽かったらいいのに」とか、
「先日別のマッサージ行った?でも、僕の方が気持ちいいでしょ?」とか、
字面にすると酷いけど多分腕は確かです。
奥さん20歳くらい下らしい。(分かる)
いざ、渋谷ハロウィンという戦場へ
道玄坂〜109
さて勇気を出して、道玄坂に繰り出してみましょう。
私も整体師の前ではリボンを取って普通のOLのフリをしていましたが、
ここから先は魔女のキキです。(ここで働かせてください!)
一歩外に出ると
大量の護送車とか(治安悪い)
パトカーとか(治安悪い)
消防車とか救急車とか(治安悪い)
悟空と一緒にカメハメ派するピカチュウ
高校生くらいのZOZOスーツ’s
「俺たち普通のサラリーマンコスしててぇ〜」と、ナンパする者たち
そして道玄坂を下り、109前に到着しましたので
いよいよ本題の360度カメラで撮影します。
私は1人でコスプレしてる訳ですが、カチューシャする最初の瞬間は恥ずかしかったんですけど割とすぐにどうでもよくなりました。
誰も私のことなんて見てないし、
(自撮り棒ホウキでTHETA掲げるときはさすがにちょっと見られますが)
こんな1人で360度カメラ持ってフラフラしてるスクールカーストの下にいそうな女など、誰もナンパもしてきません。
これ、写真と文字でどこまで伝わるか分かんないんですけど
ハロウィンに1人で参加すると、すごく、不思議な感覚になるんです。
周りはこんなに騒がしいのに音がどこか遠くなっていって
それこそ360度カメラが写す画像みたいに、ただ遠くから、『魔女のキキ』のコスプレしてる自分を見つめてる気持ちになる。
幽☆遊☆白書の歌に「街の人ごみ肩がぶつかって、1人ぼっち」なんてくだりがあるけれどそんな感じ。
ただそれが泣きたくなるとか、寂しいとも違くって。
普段だったらこの「仮装」という特殊な行為が、
この日この街にとっては「普通」であることの条件だから
逆に「普通」の私なんて敢えて誰も見ない。
写真には私が写っていて、私が渋谷にいることは確かだけれど
この世界の誰とも関わることがなく、誰も私を存在として認識しない。
いるのにいない、本当に幽霊みたいというか、死後の世界ってこんな感じかなって思った。
別に、それが嫌とかじゃなくて。ここに居ることがものすごく楽しい訳でもないし、かといって辛い訳でもない。
びっくりするほど感情がフラットで、無。瞑想にも近い。
ただいつもどこか他人ごとだった、渋谷という街の一景色に
はじめて自分から溶け込んだ気がします。
109〜駅前
スクランブル交差点には、これでもかってくらい警察官もびっしり。
黄色いテープも張られて、とにかく止まらずに前へ前へ進むことを促される。
ただ、ニュースとか見てるともっとピリピリしてるのかと思ってたけど
仮装してる人が「警察官、大変そうだねーーー!」とかお尻たたいて、
警察の方も「仕事だからねーー、ほらほら早く渡って!」みたいな感じで軽くあしらって誘導して、こういうもんだ、とどことなくハロウィンを受け入れてる感じもある。
横断歩道から駅前に近くにしたがって、どんどん何でもアリになってくる。
▲フリーハグ、フリーキス、フリーS●Xの看板が乱立。実際みんな普通にハグしてた。
私は1人で来たので傍観者的な感覚だったけれど
仮装して、1回自分が自分で無くなったフラットな状態のときに
周囲が煽ってくればそりゃ一気にトランス状態にもなるし、
そんな人たちが集合した渋谷はそりゃ危険な空間だよなと思う訳です。
軽トラひっくり返すとか、日常からしたらあり得ないことだし
犯罪行為自体は罰せられるべきではあるのだけれど。
この非日常のトランス状態においては、分からなくもないところはあるのです。
ニュースやtwitterで見てるだけでは分からない、現地に行かないと感じられない空気感もあると思っていて。
例えばtwitterで「日本人は皆と同じ行動をする圧力が強いから、他の人がやればみんなやる」みたいな、
ハロウィンと国民性絡めて「これだから日本人は……」みたいなツイートがすごく多かったんですが。
実際に現地来てみると、海外の人めっちゃ多い。アジア系もヨーロッパ系も。肌感3割くらい外国の方です。「日本人」はさすがに主語大きくしすぎなんじゃないかと……
他の伝統的な行事をないがしろにしてるとかそういう話ではなく、単に人間の本能として面白いと感じるイベントだからこそ、これだけ流行っているんじゃないかとも思いました。だから海外の人からもこれだけ認知されてる。こんなに外国人が来てる渋谷はじめて見た。
日常にいる側から非日常空間をみれば、そりゃ異常に映るのは当然で。
私の仮装だって、10月31日渋谷の非日常の基準なら「普通」だけれど、普段この服装でうろうろしてたらただの変態です。
日常の基準でみるか、非日常の基準でみるかで、物事は大分捉え方が変わってくるのではないでしょうか。そして祭の本質って、こういう自分が全く別物の誰かになる、「非日常」にあるのではないかとも。
「日常」と「非日常」の2つの基準が混ざることがトラブルの要因になるので(通勤の人からしたらやっぱり迷惑だし、軽トラはひっくり返したらいけないし、ゴミは次の日大変だし……)
単純に「もうハロウィン禁止!!」というより、かといって「祭なんだからなんでもいいじゃん!!」でもなく。
お互いがお互いの基準や見え方を理解して、同じ渋谷という空間をうまく共有できるようになるといいのにな、なんて思いました。
という訳で渋谷嫌いの私は、なんだかんだで渋谷に対する印象がマイナスからゼロになったので結果的に私の中でプラスになっており、
普通に前よりも好きになりました。てか愛着も湧いてきました。
という訳でこちらをご覧の渋谷嫌いの皆さま、
もういっそ来年は仮装して渋谷ハロウィンなぞお出掛けしてみては如何でしょう?
もしかしたらショック療法でむしろ好きになるかもしれません!が、この記事はあくまで個人の体験に基づくものになりますのでその辺ご承知置きくださいね。てへ♡
▼唯一「私もキキなんです!」と話しかけてくれた女の子と記念写真。理学療法士さんらしい。LINEも交換し今度ごはん食べにいきますーー
スポンサーリンク