【介護福祉 編】360度カメラ・VRのビジネス活用|メリットと事例を紹介

筆者:小林 悠樹

いろいろな業界で360度カメラやVRが活用され始めており、ビジネスでの活用事例も日を追うごとに増えてきています。

そこで今回ご紹介したいのが「介護福祉×VR」です。介護をする方、される方、それぞれにメリットがあり、まだまだ活用の余地はたくさんあります。この記事では、介護分野における360度カメラ・VRの「メリット」と「活用事例」を解説していきます。

介護福祉で360度カメラ・VRを活用するメリット

介護分野で360度コンテンツを利用することのメリットをご紹介してきます。介護を「する側」「される側」の双方の立場で考えてみたいと思います。

【介護を受ける側のメリット】

体を動かせなくても移動の疑似体験ができる
寝たきりの方でもVRを使えば、仮想空間上で旅行に行ったり、家に帰ったりすることができます。物理的な障害を越えられるため、極端に言えば世界中どこにでも行けるということです。

QOLの向上につながる
「今までしたかったけど、できなかったこと」を実現してあげることで、高齢者や体が不自由な方の生活の質向上につながります。VR体験は気分転換の機会にもなり、こういった技術が果たす役割はさらに増していくでしょう。

コミュニケーションの活性化につながる
後ほどご紹介しますが、今後はVR空間を複数人で共有できるようになると考えられています。いままでは「1人で仮想空間に没入する」ものだったのが、「みんなで仮想空間に入っていく」ということが可能になっていきます。それにより、仮想空間だけでなく、実生活上でも人と人との交流が盛んになり、孤独になりがちな高齢者のコミュニケーション活性化につながります。

【介護をする側のメリット】

介護スタッフに対してより実践的な教育ができる
企業における研修は一般に「OJT」「Off-JT」に分けられます。Off-JTは座学が一般的でしたが、VRを活用することでより具体的で、実践的な研修をおこなえるようになります。

介護される立場を理解できる
介護をする方はほとんどの場合、健常者です。そのため、介護される側の方の悩みや不安は想像するしかありません、。しかしながら、不自由のある生活をVR上で疑似体験することで、介護される立場への理解が深まります。

介護福祉現場における360度カメラ・VR活用事例

続いて、実際に介護分野で活用され始めている360度カメラ・VRの導入事例を見ていきましょう。これはあくまで一例で、これからもどんどん導入する企業・団体が増えていくでしょう。

VR認知症プロジェクト|認知症の方の立場を体験できるVRプログラム


株式会社シルバーウッドが手掛ける「VR認知症プロジェクト」とは、認知症を体験することができるプログラム。認知症についての知識を学ぶだけではなく、実際に体験することで、認知症への理解を深めることを目的としています。

認知症の方が日常生活で感じる困難や悩みを、より具体的に感じることができるプログラムとなっています。これまでに10,000以上の方が体験しており、「体験することでたくさんのことがわかった」「認知症の介護への考え方が変わった」などの声が寄せられています。
【URL】https://peraichi.com/landing_pages/view/vrninchisho

おもいで眼鏡|「ここではないどこか」の疑似体験

株式会社フロリットの「おもいで眼鏡」は、老人ホームや介護施設の入居者のためのサービスです。「自宅に帰りたい」「孫の結婚式に参加したい」など希望を、VRを通じて叶えてくれます。

利用者本人やその家族から希望をヒアリングして、フロリットがコンテンツ作成をおこないます。視覚・聴覚以外にも、においや感触などの演出もしてくれるので、その場に居ながらにしていろいろな体験をすることができます。

体が不自由であるとどうしても気持ちがふさぎがちになってしまいますが、こういったサービスを利用することでストレス軽減になると期待されています。

Rendever|複数人でVR空間を共有できるサービス


「Rendever」は、病気や体の不自由により外に出られない高齢者がVRを通じて旅行ができるサービスです。アメリカのサービスなので、現段階では日本で利用することは難しいですが、とてもおもしろい取り組みです(アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドで利用可能)。

Rendeverの特徴は、複数人でVR空間を共有できる点です。もちろん一人で体験することもできますが、たとえば老人ホームの友人たちみんなでパリへ旅行に行ったり、スポーツ観戦をしたりすることが可能です。

自分一人で体感するよりも幸福度が増し、より大きなセラピー効果が得られます。今後、日本でもこういったサービスが出てくることを期待したいと思います。
【URL】https://rendever.com/

まとめ|介護する側、される側の相互理解につながる

介護分野で.360度コンテンツを利用するメリットと活用事例を紹介してきました。読んでお分かりいただけたかと思いますが、一番の利点は「相互理解」につながる点ではないでしょうか。少子高齢化が進んでいく日本においては360度カメラやVRが担う役割の重要性はさらに高まっていくでしょう。

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