ヨーロッパの景色や観光スポットの写真を360度カメラとコンデジで比較撮影。海外旅行で”2台目”カメラとして活躍するRICOH THETA。

筆者: 編集部

360度カメラの出番の筆頭といえば、海外旅行時です。その中でもTHETAは、コンパクトでジャケットの内ポケットに入れて持ち運びできるのでとても優秀です。

では、360度カメラでは普通のカメラで撮影したときと比べてどんな写真がとれるのでしょうか?本当に面白い、ユニークな写真がとれるのでしょうか?また、筆者はインスタグラムアカウントを持って日頃投稿しているため、インスタ向けにいい写真が撮影できるのかどうかも気になる所です。

そこで今回はTHETAを持って海外旅行に行ってきました。フランス、イタリア、スペインの都市で景色や建造物を中心に撮影してきたのですが、コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)で撮影した写真と、同じスポットを360度カメラで撮影した写真とでどんな違いがあるのかをご紹介したいと思います。

持っていった360度カメラは「RICOH THETA SC」と「SONY Cyber-shot DSC-RX100M6」

今回のヨーロッパ旅行に持っていった360度カメラは、「THETA SC」のブルーです。THETA SCは軽くてシリーズ内では比較的価格も低く、ちょっとしたおでかけや旅行、イベントなどに気軽に利用したい人に向いています。

海外旅行の際、観光時はできるだけ荷物を少なくしたいところです。THETA SCは長さも薄さもジャケットの内ポケットに収まるので便利でした。

コンデジは、「SONY Cyber-shot DSC-RX100M6」をレンタルで持っていきました。有効画素数は約2010万画素で、イメージセンサーは「1.0型(13.2mm x 8.8mm) Exmor RS CMOSセンサー」。キレイな景色や建物の写真を撮影したかったので、イメージセンサーの質で選びました。

THETAで撮影した360度写真は、編集アプリ「THETA+」を使って編集

THETAで撮影した360度写真は、THETA360.comというサイトにアップロードすれば、カーソルでくるくる回して楽しむことができる写真としてアップロードできますが、インスタ向けなどには「THETA+」という編集アプリでユニークに編集して楽しむのもおすすめです。

リトルプラネット、ミラーボールなど、魚眼レンズを活かした面白い写真に加工することが可能です。詳しい編集方法についてはこちらの記事を御覧ください。

撮って終わりじゃない!360度写真・動画加工アプリ「THETA+」の使い方

スペイン バルセロナ

まずはスペイン、バルセロナにある、カサ・バトリョという、アントニ・ガウディが手がけた建築物の1つです。2005年にユネスコの世界遺産に登録されました。窓やベランダの形状が特徴的です。

「カサ」は「家」を意味し、「バトリョさんの家」という意味です。窓の石柱が骨に見えることから、別名「骨の家」などとも呼ばれています。下の写真では写っていませんが、屋根はドラゴンの鱗をイメージした形状、見た目になっており、カラフルで見た目も楽しいものとなっています。

SONYのコンデジで普通に撮影した建物の外観写真がこちら。ベランダは骸骨の顔のようにも見えますね。

そして、同じ場所から360度カメラ、THETAで撮影したものがこちら。隣も特徴的な建物なので、並んで撮影できました。360度写真だと、良くも悪くも、まわりにたくさんの観光客がいる現場の臨場感が伝わってきますね。

筆者は建物の中には入らなかったのですが、こちらから、内部のバーチャルツアーが見れます。

続いては、バルセロナ大聖堂(サンタ・エウラリア大聖堂)です。500年もの歴史を持つ古いカトリックの教会で、司教が座る椅子を持つ教会、すなわちカテドラル(大聖堂)と呼ばれるのはバルセロナではここだけで、最も格式の高い教会です。

バルセロナで教会というと、サグラダファミリアを想像する人が多いと思いますが、こちらのほうがバルセロナ市民にとっては親しみが深いそうです。(ちなみにサグラダファミリアにも行ったのですが、360度写真を取り忘れました・・・)

現在の大聖堂は1888年に開催されたバルセロナ万国博覧会に合わせて一大改増築されたもので、外観はフランス・ゴシックの様式を継承して造られています。その前は現在のような装飾はなかったようですね。

中は圧巻の装飾になっていましたが、まずは外観から。コンデジで外観を撮影した写真がこちらです。

外観を360度カメラTHETAで撮影したものがこちら。THETA+を使い、リトルプラネットに加工しました。大聖堂の前には広い広場があり、そこを囲むように建物があったため、小さな惑星の四方に建物が乗っているような写真になります。

そして大聖堂の中です。天井が高い!そして、ステンドグラスが非常にキレイでした。コンデジで撮影した写真がこちらです。

正面のアップ。ステンドグラスは肉眼でみたほうがもっとキレイでした。

これをTHETAで撮影してTHETA+で加工すると以下のような写真になります。横壁の装飾もうまく写真に入り込み、広い天井をよりダイナミックに表現できています。やはりTHETAは天井が高い建物内部で撮影すると映えます。

イタリア ジェノバ

スペインのお次はイタリアです。まずはジェノヴァにある、「最後の晩餐で使ったとされる聖杯」を所蔵するゴシック様式で建てられたカトリック教会であるサン・ロレンツォ教会。外観、内観ともに白と黒の大理石を組み合わせた縞々模様が特徴的です。

少し低いアングルから、コンデジで撮影した写真がこちらです。

教会前の広場で、THETAを取り出し360度写真を撮影。こちらもローアングルから、迫力ある写真にできました。(曇っていたのが少し残念です。)

イタリア シチリア島 メッシーナ

続いてはイタリアの南端にあるシチリア島のメッシーナ。メッシーナは、タリア本島からの玄関口となっている港町です。シチリアの中では第三の都市とされています。

実はここメッシーナは、1908年に大震災とそれによって起こった津波により、ほぼ街が崩壊してしまいました。現在見られる街並み、風景は全てこの大震災後に復興されたものです。

そして、この街屈指の絶景スポットが「クリスト・レ礼拝堂」の展望台。青く輝くメッシーナ海峡を一望できると聞いてテンションが上がり、観光バスで行く観光客が多い中、筆者は徒歩で道に迷いながら30分ほどかけてたどり着きました。

謎な地元道に迷い込み、心が折れそうになりながらもたどり着いた展望台からの景色は圧巻!それまでの苦労が一気に報われました。その絶景をコンデジで撮影したのがこちら!綺麗!

ここからの景色をTHETAでも撮影。真っ青な海と空に加え礼拝堂の一部も映り込み、なかなか完成度の高い360度写真ができました。

ここからの景色があまりにも気に入ったので、THETA+でミラーボールにも加工してみました。

イタリア マルタ島 バレッタ

シチリアから更に南方に浮かぶマルタ島。そのマルタのバレッタというところにあるカトリック教の聖堂が、聖ヨハネ准司教座聖堂です。この聖堂は元々、騎士修道会である聖ヨハネ騎士団付属の聖堂であったため、内部には騎士団にまつわる装飾がたくさんありました。

外観は、マルタ石の名で知られるマルタ島産の石灰岩を使用してできています。しかし、この聖堂がすごいのは内部。教会の中に入ると、シンプルな外観からは想像がつかない、一面に施された黄金一色の彫刻に包まれた豪華絢爛な装飾に驚きます。

それがこちら(コンデジ撮影写真)!豪華すぎる!

二階から撮った写真もピカピカ!まさに権力の象徴です。

そして、THETAで撮影して加工したものがこちら。天井画と壁の金の装飾、真っ赤な絨毯から、威厳、気高さが感じられます。

この聖ヨハネ准司教座聖堂は本当に見事で別格でした。筆者は見入ってしまい、気づいたら1時間以上時間が立っていました。マルタに訪れた際は是非見ていただきたいです。

フランス マルセイユ

そして最後は、フランスのマルセイユです。マルセイユはフランス最大の港湾都市で、貿易の中心として発展し続けてきた街です。名物のブイヤベースとロゼワインの組み合わせは絶品でした。

そんな港町の景色の一角をコンデジで撮影しました。水面に空と雲が映り込み、とても綺麗。真っ白な大きい観覧車もありました。

同じ場所から360度カメラTHETAを使って撮影。コンデジでは別々にしか写すことができなかった、海辺と観覧車を一緒に撮影できました。

THETA+で、「ストレート」というフィルタで加工。奥行きが感じられる写真となりました。

最後に

海外旅行での景色や建物を、360度カメラとコンデジで比較撮影するというテーマでお伝えしました。結論、360度カメラは「セカンドカメラ」「2台目」として、少し変わり種な写真を撮影するポジションとして役に立ちました。その360度カメラの中でも、RICOH THETAはコンパクトで持ち運びに便利だったため、十分に2台目の役割を果たしてくれたと思います。

また、THETA+で加工したものは、インスタストーリーズへの投稿にピッタリの縦型の写真としてインパクトを与えることができます。

“インスタ映え”ならぬ”ストーリーズ映え”。インスタグラムのストーリーズ向け写真が撮れるカメラがあった!

読者のみなさんの中で海外旅行や国内旅行を検討している方は、一眼レフやコンパクトデジタルカメラに加えてもう一台、ユニークな写真を撮影するものとして360度カメラTHETAを購入、あるいはレンタルされてみてはいかがでしょうか?

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