VR×〇〇。360度カメラとVRが生み出す新しいコンテンツの楽しみ方

筆者:阿久津 碧

エンターテイメントを楽しむ際には、それ単体ではなくVRと合わせて楽しむ時代にこれからは進んでいくかもしれません。360度VR動画で番組を配信するサービスなども増えてきており、テレビの見方も少しずつ変化していっています。そこで今回は、VRと別のコンテンツを組み合わせたVR×〇〇を考えていき、今後の360度VR事情を考察していきます。

VR×スポーツ観戦

スポーツ観戦をリアルに楽しもうと思う場合、VRは非常に相性の良いアイテムだと思います。自宅やスポーツバーでテレビ画面を通して観戦をする場合、どうしても平面的な視点になってしまい、臨場感を味わうのに限界があります。

しかし360度カメラで撮影された映像を、VRゴールを通して見ると、その景色は立体的に変わります。まるで実際のスタジアムに足を運んだかのような臨場感を体験しながらスポーツ観戦ができるので、応援にも力が入りますね。

サッカーなど、ゴールとボールの遠近感がテレビ画面だと分かりにくいようなスポーツでも、この方法であれば視認性が格段に上がります。地方や海外で行われているような試合であっても、臨場感たっぷりに観戦できるので、スポーツファン自体も増えそうです。

VR×ドキュメンタリー

自然や戦争などをテーマにしたドキュメンタリー番組の撮影に、VRカメラを用いるというのも面白そうだと個人的には思います。テレビで見るのとは違い、実際自分がその自然や、現場に降り立ったかのような体験ができれば、視聴者が得られるものも多いのではないでしょうか。

簡単には行けない秘境や、人間が立ち入ることのできない海底など、特別な風景を体験することの意義は計り知れません。バラエティ番組などでもそういった試みをしている例はありますが、それらにもVRカメラは有効です。

レポーターの有名人や芸人と一緒になって海外を回る。そんなことができるようになったら、テレビや有名人との距離感も変わっていくのではないでしょうか。

VR×ゲーム

VRゲームは今の段階でも既に多くのものが出ており、ジャンルの一つとして確立しつつあります。同様のジャンルでVRスポーツという、VRを活かしたスポーツも話題を呼んでいます。

これからのゲームは、テレビの前にコントローラーを持ちながら座って、黙々と行うものではなくなっていくのかもしれません。ゲーム=アクティブという印象を持つ人が出てくるくらいに、VRの長所を活かしたゲームが出てきたら面白そうですね。

VR×ライヴ

ライヴや音楽番組といったコンテンツとVRの相性も抜群です。まるで会場の中にいるかのような臨場感を味わいながら、アーティスト達のパフォーマンスを楽しむことができるので、実際観覧できなかったという人達には需要のあるサービスなのではないでしょうか。

大好きなアーティストのライヴ抽選に外れてしまい、観に行けなかった。そんなときでも、VRで応援することができたら会場の一体感を共有できますよね。抽選自体には外れてしまったけれど、会場の外で音漏れを目当てに現場まで足を運ぶというファンも存在します。

そういう方達を対象に、VRシートなどの販売をすれば、会場の内外を問わずライヴが楽しめるはずです。勿論生でアーティストを見られればそれが一番ですが、それが叶わなかった人達に向けた救済策として、VRは非常に有効ではないでしょうか。

音楽関連では他にも、VRMVなども楽しみ方も考えられます。これまでもYouTubeやオフィシャルサイトでアーティストのMVは再生できましたが、あくまで2D映像としてのみの視聴でした。

それをVRゴーグルなどで立体的に再生できるようにすれば、音楽の歌詞やMVの世界観などが、更に深く染み込んでくるかもしれません。音響などの設備にもこだわれば、自宅をライヴ会場にするのも夢ではないかもしれないですね。

VR×映画

想像に過ぎませんが、VR映画というものがあれば面白そうではないですか?3Dや4DX映画が一定の人気を集めているように、VRが映画産業に入り込む余地は十分にあると思います。

ただし3Dや4DX以上に酔いそうなコンテンツなので、映画との相性に気を使わなければいけないでしょう。カメラワークの激しいアクション映画などは避けて、ホラー映画など、世界観がある程度閉鎖的なジャンルを選ぶのが良さそうです。

他にも恋愛やコメディなど、テンポが一定だったり、ゆったりしたりするものだと楽しめそうですね。映画以外にVRドラマなども作成可能ですし、予算やテーマなどが合致すれば、すぐにでも人気が出そうです。

VR×ニュース

意外な組み合わせに思われるかもしれませんが、VRとニュースの相性も悪くないのではないかと考えます。災害現場などにVRカメラを配置し、現場の臨場感を伝えたり、立体的に現状を伝えたりする上で役立つのではないでしょうか。

それ以外にも、報道の公平性を保つのにも、VRカメラは有効です。例えば、フランスでマクロン政権に対する不満が爆発して、デモ活動が起こったのは記憶に新しいですが、この際に撮られた写真には公平性がありませんでした。

その写真とは、焚き火程度に燃えている木材や紙くずを、カメラマン達が異常に低いアングルから撮影し、遠近法を利用してさもパリが大火災に見舞われているかのように見せた写真でした。

フランス国民の怒りやデモの勢いを表現する意味ではパンチのある、良い写真だったかもしれません。しかしその写真に関しては、事実とかけ離れたものだったと言わざるを得ないでしょう。

360度を撮影できる全天球カメラや、立体的に撮影できるVRカメラであれば、ビデオカメラや一眼レフ以上に、報道現場を客観的に視聴者へと届けられると思います。

終わりに

今回ご紹介した案以外にも、まだまだVRがエンタメと結びつく余地は沢山あると思います。しかし、理論上可能だからといって、それを実行するのは簡単なことではありません。人々は長年2Dに親しんできましたし、VRはまだまだ発展途上です。

迂闊に手を出しても、「前の方が良かった」と言われて、あっさり拒絶される可能性もあります。方法が悪ければ、VRという素晴らしい可能性をクリエイターが自ら潰してしまうということにもなりかねません。

VRと何が結びつけられるかということだけではなく、どうすれば今あるコンテンツを更に昇華できるか、別の角度から魅力を伝えられるかということにも注目しなければいけないのだと、深く考えさせられました。

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