推しと結婚?VR婚でリアルの世界に挑む、萌え産業の一手

筆者:阿久津 碧

有限会社エムツーは、人気スマホアプリ『アズールレーン』の中に登場する女性キャラクターと結婚式を挙げられる『ケッコンVR』のイベントを3月17日(日)の10時〜20時で開催するそうです。

出展
『アズールレーン×ケッコンVR』オリジナルグッズを期間限定通販開始!抽選でVR結婚式にご招待|有限会社エムツーのプレスリリース

画面の中にいる姿だけを見てきた推しキャラと、VRで結婚することができる。そんな夢のようなサービスは、今後の萌え産業にどのような変化を与えていくのでしょうか。

VRは2.5次元を超える?

一般的には漫画やアニメのキャラクターは2次元、リアルに存在するアイドルや芸能人を3次元と区別します。アイドルや芸能人は、リアルに存在するけれど、普通に生きていたら関わることがないので、2.5次元とする考えも例外的に存在します。

他にも、アニメの吹き替えなどを行う声優や、2次元が原作の作品の実写化で起用された俳優を指して「2.5次元俳優」という表現が使われることもあります。

では今回のような、VRで推しキャラと擬似的に会えたり結婚できたりする場合はどうでしょうか。この場合もやはり、2.5次元や3次元という表現が適切なのではないかと思います。

声優や俳優などと比較すると、VRを用いたケースでは、本来自分が応援していたキャラクターにより近い存在と触れ合えるのではないでしょうか。そう考えると、VR婚や、VRによるキャラクターとの触れ合いは、2.5次元か、それ以上のものだと捉えることもできるかもしれません。

また、実際の役者を必要としない分、コストの面でも優れています。VRデバイスさえあれば、世界中どこでも推しキャラクターを登場させることができるのも魅力です。

場所や環境、役者のスケジュールなどにも左右されない点なども加味すると、メリットばかりのコンテンツだと言えるのではないでしょうか。

VR婚の流れ

VRを用いて結婚式を行うといっても、イメージが掴みにくい部分もあると思います。流れとしてはまず、新郎が正装に着替えるところから始まります。衣装は運営側が用意してくれるそうなので、参加者が特別な準備を行う必要はありません。

着替えが完了したら、VRヘッドセットを装着します。少々見た目にはシュールですが、VR婚ということですから、この工程は非常に大切です。ヘッドセットの装着=新婦入場、ということになるわけですね。

ここまで完了したら、いよいよ結婚式が始まるわけですが、式にはちゃんと牧師さんも立ち会うそうです。そしておよそ5分で結婚が無事に完了します。しっかりと正装に着替えたり、牧師さんが立ち会ったりと、中々本格的です。

参加するためには、『アズールレーン×ケッコンVR』のオリジナルグッズを購入した上で、抽選に当選しなければいけません。そのため、希望者全員が今回のイベントに参加できるというわけではありませんが、もしも選ばれたら、とても貴重な体験になると思います。

結婚制度は実際のゲームにも存在する

今回はVR婚というのがイベントのメインテーマですが、これには理由があります。実は『アズールレーン』のゲーム内にも、実際に結婚制度というのが存在するのです。

文字通り、自分がお気に入りのキャラとゲーム内で結婚できるシステムで、結婚をしたキャラは、好感度というステータスの上限が上がります。ゲーム内においては、結婚を複数人と行うことも可能ですが、結婚には「誓いの指輪」というアイテムが必要になります。

『アズールレーン』と結婚には深い関係が存在しており、今回のイベントは、ファン必見に違いありません。今後もこういったサービスが広がっていけば、スマホゲームにも新たな需要が見出せるのではないでしょうか。

VRはゲームマーケティングの新しい形

今後は更に、ゲームとVRが組み合わされるシチュエーションが増えていくと思います。既にホラーゲームやアクションゲームとVRがタッグを組んでいる例は存在しますが、今回のようにリアルが絡んでくる例はまだ多くありません。

街中で開かれるイベントにVRが登場するというのは新鮮かもしれませんが、今後は徐々にそれが当たり前になっていくでしょう。バーチャルアイドルや2次元キャラのライヴパフォーマンスなどがその先駆けです。

特に萌え産業に力を入れている業界は、VR技術の導入に力を入れられるかどうかが非常に重要な課題となります。メインで配信するゲームや漫画、アニメといったコンテンツは今まで通り2次元でも問題ありません。

しかしそこから一歩進んで「会える2次元アイドル」として、リアルな環境に売り出すことができるかどうかは、人気の勢いを大きく左右するはずです。

『デレステ』でお馴染みの『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』は、2018年9月のアップデートで、ARモードを実装しました。

これにより、今までは画面の中でライブを行っていたアイドル達を、自分の部屋や公園、街中など、好きな場所に呼び出すことができるようになりました。このアップデートはTwitterなどのSNSでたちまち話題を呼び、瞬く間に人気を集めました。

この例を見ても分かる通り、スマホゲームなどのユーザーは、ARやVRに強い関心を抱いています。リアルのイベントに結びつけたり、ゲームそのものにARやVRを実装したり、戦略は企業によって異なりますが、このチャンスを見逃す手はありません。

終わりに

推しと結婚だけではなく、推しと生活、推しとデートなど、萌え産業やゲーム産業が展開できるVRテーマは無数に存在します。2次元とも2.5次元とも、そして3次元とも違うVRテクノロジーが、今後どのように応用されていくのかがとても楽しみです。

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