次世代の存在、VRアイドル。その強みと魅力を徹底解剖!

筆者:阿久津 碧

一昔前であれば、アイドルと言えば、リアルに存在する人間を指して使うのが普通でした。しかし今、そうではない、バーチャルなアイドル、つまりVRアイドルが注目を集めています。実際に会いに行けるアイドル、存在するアイドルではなく、何故VRアイドルが高い注目を集めているのか。その人気の理由と強み、そして魅力について調べてみたので、徹底的にご紹介していきます。

様々なVRアイドルが続々デビュー

VRアイドルというと聞き慣れないかもしれませんが、様々な企業が注目している事業です。

実例をご紹介すると、バーチャルイベントに特化したプラットフォームを提供しているクラスター株式会社が、自社でプロデュースしたアイドルをデビューさせたニュースなどが挙げられます。

出展

「バーチャル商業プラットフォームを提供するクラスター株式会社 自社プロデュースの3人組ガールズユニット「バーチャルアイドル(仮)」三人目メンバーのビジュアル初解禁&初のVR音楽ライブ開催決定!!|クラスター株式会社のプレスリリース」

上記の他にも、今後はVRアイドルが益々増えていくのではないかと注目されています。VRアプリをリリースしてアイドルのマーケティング活動を行なっている例もあり、宣伝の仕方も多種多様です。

VRアイドルの強みとは

何故VRアイドルの勢いはそんなにも増しているのか。その人気の理由について、様々な角度から考えていきます。

アイドルの安全面に対する強み

VRアイドルの強みの一つに、安全性の高さが挙げられます。従来の「会いに行けるアイドル」は、実際のアイドルに会いに行けるということが魅力の一つでした。しかしそれ故に、アイドルが危険に晒されることも少なくありませんでした。

実際にアイドルが襲われ、刃物で切りつけられる事件なども発生したことがあり、警備面での課題を残しているのが現状です。対してVRアイドルは、実態となる声優、歌手が表舞台に出るシーンは限られますし、そもそもVRアイドルそのもののルックスに惹かれているファンも少なくありません。

安全面のリスクはかなり低く抑えることができるので、参入のハードルも下がります。「アイドルとして活動をしたいけれど、いきなりファンの人と触れ合ったり、直接話したりするのは緊張する」という新人アイドルや、アイドルの卵にとっても、魅力的な入り口ではないでしょうか。

複数箇所に同時に登場できる

実在のアイドルであれば、同じ時間に北海道、東京、福岡に同時に出現するということは当然不可能です。しかしVRアイドルであれば、それが可能です。会場でのアドリブが必要な場合や、MCが必要な現場では難しいですが、それを差し引いてもこれはかなり便利なことだと思います。

遠隔地にも気軽に出現できる

複数箇所だけではなく、どんなに離れた場所でも出現できるというのもVRアイドルの魅力です。日本国内だけではなく、設備があれば世界中どこにでも登場することができます。

活動の幅も広がりますし、移動の手間も大幅に削減できるかもしれません。日本のアニメ文化は世界でも高い人気を誇っているので、国外で人気の火がついた場合には、思い切って活動拠点を日本以外に移してみるのも夢がありますね。

スキャンダルの心配が小さい

アイドルが週刊誌に撮られて人気が下火になるなんていうニュースは定期的に目にしますが、VRアイドルはその点も安心です。

アフレコを担当する声優や俳優、歌手を目当てに応援している層にはマイナスの印象を与えてしまうかもしれませんが、VRアイドルと中の人を別に考えているというファンも少なくありません。どちらにしても、スキャンダルのリスクは最小限に留められるでしょう。

アフレコをしている人のプライバシーが守られる

VRアイドルの声を担当している人を公表しなければいけないという義務はないので、非公開にすればプライバシーは完全に守られます。これはアイドルをプロデュースする企業としても、アイドル本人としてもメリットだと言えます。

リアルなアイドル活動とVRアイドル活動は分離して行いたいと考えている場合にも、このメリットは活きてきます。

グッズ化がしやすい

グッズ化のしやすさはVRアイドルの強みです。二次元的な見た目をしていることの多いVRアイドルは、ストラップやフィギュア、その他のグッズ化が容易に行えます。また、アイドルの権利自体がプロデュース企業に帰属している場合は、キャラクターの使用料などを外部に支払う必要がありません。

リアルなアイドルをグッズ化した場合、当然売上の一部がアイドルに振り込まれることになりますが、その部分のコストをカットできるので、純利益が単純に増えることになります。

年齢が自由自在

年老いるのがリアルアイドルの魅力でもあり、儚さを助長しているところではあります。反面、VRアイドルは年老いないことを強みにしています。どちらが良いのかという話ではありませんが、忘れることのできない特徴です。

また、VRアイドルは基本的には年齢が変わりませんが、好きな年齢に変えることもできます。その気になれば性別を変えたり、若返らせたりすることもできるので、その点では非常に自由度が高いと言えます。

ファンアートなども増えていけば、ファンによってアイドルの世界観が広がっていくかもしれません。

二次元、三次元両方のファンを獲得できる

それまで何らかのアイドルを応援していた人、アイドルに興味を抱いたことのない人、二次元のアイドルを専門に応援していた人。様々な人がいますが、VRアイドルのターゲットはその人たち全員です。

二次元と三次元の要素が絶妙に混ざったVRアイドルのニーズは計り知れず、多くの人々を虜にするのではないかと私は考えています。

怪我などの影響を受けにくい

完全に影響を受けないというわけではありませんが、VRアイドルは比較的怪我などの影響を受けにくいのではないかと思います。声を出すことができれば、ビジュアルはVR上のアイドルが補完するので、大きな影響はありません。

ライブ会場にはVRが登場し、声の担当者は病院や自宅から参加、なんていうこともできるかもしれませんね。交通手段の遅延などが発生した場合にも、柔軟に対応できるので安心です。

終わりに

リアルなアイドルもVRアイドルも、魅力は無数に存在します。どちらかを応援してもいいですし、両方を応援してみるというのも良いでしょう。今後、今以上にVRアイドルは様々な場所で見かけることになると思いますが、その活躍から目を離せませんね。

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