災害対策としても優秀な360度カメラ! 自治体による導入事例も

筆者:小林 悠樹

360度カメラは一般の家庭向けだけでなく、ビジネス分野での活用も注目されています。そこで今回は360度カメラの「災害対策としての側面」にフォーカスを当てたいと思います。

ここ数年、台風や地震、土砂崩れ、ゲリラ豪雨など、自然災害による被害が全国で相次いでいます。そんななか360度カメラを実際に災害対策・復旧活動に役立てる事例も出てきました。360度カメラが災害対策に向いている理由やその導入事例もあわせて紹介していきます。

災害対策として360度カメラが有効な理由

それでは360度カメラを災害対策で用いるとどのようなメリットがあるのでしょうか? その点をすこし明らかにしてきたいと思います。

具体的な情報共有ができる

360度カメラの最大の特徴である「全方位撮影」。これが災害時に果たす役割は非常に大きく、その効果が期待されています。たとえば、土砂崩れが起きた際に現場の人間が360カメラを使って記録に残しておけば、写真よりもより多くの情報を残すことが可能となります。さらに、そのデータはインターネットを介してすぐに送信ができるので、遠隔地にいる人との共有もリアルタイムですることができます。

VRゴーグルを使えばその時の状況をよりリアルに再現できる

360度カメラで撮影した写真や動画をVRゴーグルで見ることで、さらに災害発生時のリアルな状況を知ることができます。「周辺に人がどれくらいいたのか」「何が原因だったのか」など、真相を突き止める手がかりになりえます。

将来的な対策を立てやすくなる

360度カメラによってより詳しく当時の状況が把握できれば、その後の対策も立てやすくなります。さらには災害情報を蓄積していくことで、防災に対するノウハウも溜まっていくことでしょう。市民一人ひとりの防災意識を高めていくという意味でも、360度カメラは非常に有効であると考えられています。

国土交通省九州地方整備局が360度カメラの導入を決定

2019年2月、国土交通省九州地方整備局が災害情報を迅速に把握するため360度カメラを導入することを発表。国道事務所や河川事務所など、管内にある事務所21カ所に360度カメラを配備するそうです。ここまで大規模な導入は全国でも初めてとなります。

そして、実際に配備されるカメラはリコーの「THETA」。手のひらサイズで小型、1台数万円という導入のしやすさからTHETAが選ばれたようです。有事の際には、現場の人間が災害の状況を撮影し、本部や自治体、警察、さらには自衛隊などに画像提供されます。
参考:https://mainichi.jp/articles/20190206/k00/00m/040/273000c

東日本大震災の今をNHKが360度写真で公開

また災害の悲惨さを伝えることができるのも360度カメラの特性です。NHKは被災地の5年後の姿『失われた日常』を360度VR映像として配信しています。通常の写真ではわからない、現場の臨場感が伝わる内容となっており、自然の脅威を感じざる負えません。映像は以下URLからご覧いただけます。
参考:http://www3.nhk.or.jp/news/fukushima360/index.html

まとめ

昨年末に発表された2018年の今年の漢字は「災」。そこからもわかる通り、日本各地で災害が増えており、被災された方もたくさんいらっしゃいます。今でも避難生活をしている方も大勢います。そういった方の苦労、悲しみを無駄にしないためにも、起きたことから何かを学んでいくということが大切です。そういった意味において、360度カメラが今後果たしていく役割は決して少なくありません。現場の状況の把握、情報共有、災害対策、災害報道、さまざまな観点で導入される事例が増えていきそうです。

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