よみうりランドがAR活用。最新技術を活かしたテーマパーク作りへ

筆者:阿久津 碧

東京都と神奈川県の間にある大型レジャーランド「よみうりランド」がAR技術を活用した施設の構想について発表を行いました。売上アップを狙っての一大投資となるこのプロジェクトで、よみうりランドはどのように生まれ変わるのでしょうか。発表内容や今後のプランなども含め、今回はこの内容をご紹介していきます。

「よみうりランド」とは

そもそもよみうりランドがどのような施設なのかということを、まずはご紹介しましょう。よみうりランドは1964年に開園した、株式会社よみうりランドによって運営されている大型レジャーランドです。

前述した通り東京都と神奈川県に跨った施設となっており、東京都は稲城市、神奈川県は川崎市多摩区に区分される場所に建てられています。最寄駅には京王相模原線京王よみうりランド駅や南武線の矢野口駅などがありました。

これ以外にも、小田急小田原線の新百合ケ丘駅や読売ランド駅からもバスでのアクセスが可能です。

園内には大きな観覧車やジェットコースターといった遊園地らしい施設の他、水族館や緑地、多目的ホールといったものまでありました。

入園料は大人が1800円、中高生は1500円ですが、乗り物を乗り放題にした場合は大人が5400円、中高生が4300円です。調べてみるとその他には、16時以降に入園する「ナイト入園料」や「ナイトパス」といったプランも存在しました。

敷地外にはスーパー銭湯やゴルフ練習場も存在し、幅広い世代の人が楽しめる施設となっています。

水族館、植物園にARを活かす

今回の発表でよみうりランドは、ARを活用した大型水族館の新設について明言しました。幅広い年代や国籍の人が等しく楽しめるように、遊園地という枠組みを飛び出すことを狙いにしているようです。

確かにアトラクションだけではなく、生き物や植物も楽しめるようになったら、それはもはや遊園地ではなく、大型の総合レジャー施設と言えるでしょう。

現在はまだ構想段階ですが「アート水族館」という名の水族館では、AR技術の他に、昨今話題のプロジェクションマッピングなども取り入れていく予定だそうです。

水族館というと、展示されている生き物のことを配慮して薄暗かったり、周りが見えにくかったりという印象があります。ショーや様々な体験はあるにしても、建物自体は純粋に生き物を眺めることに特化したものが大半でした。

ですが壁などがプロジェクションマッピングで明るく照らされるようになれば、展示物だけではなく、建物全体を楽しめるようになりそうですね。

訪れた人が水槽の中に入り込んだかのような体験ができるように、というコンセプトだそうですが、まさにアート水族館の名前にふさわしいですね。

他にも「エンタメ植物園」という景観を生かした庭園も2019年度中に開園予定です。こちらでは小動物のパフォーマンスや、ホタル観賞といったことが楽しめる作りを目指しており、年間30万人の来園を目指しています。

同事業はよみうりランドの創業70周年事業としても掲げられており、その力の入りようがうかがえます。これ以外にもアート美術館といった新施設の構想も進んでおり、その動きから目が離せません。

ホテルなどの施設も建設予定

よみうりランドは新施設の建設に合わせて、ホテルなどの宿泊施設や、駅前の商業施設といったものの新設も視野に入れています。総額550億円の投資を行い、10年後の2019年3月期までを目処に様々な新開発が行われていくのですが、その背景には野球が関連しています。

2023年の完成を目指して「TOKYO GIANTS TOWN(仮称)」という施設を建設予定なのですが、この施設の目玉は野球スタジアムです。

読売巨人軍の2軍球場として作られるこのスタジアムには多くのファンが訪れると予想されていますが、この建設予定地が、よみうりランドの目と鼻の先なのです。

野球が好きな人、商業施設目当てで来る人、よみうりランド目当てで来る人。その全てをまとめて取り込むという目的でも、前述した水族館や植物園、そしてホテルなどの施設が必要となってきます。

これによって10年後の売り上げを1.5倍、営業利益を2.5倍にし、利用者数も2倍にする目論見があるようですが、これだけの目玉があればそれも不可能ではなさそうです。

遊園地、公営競技場、ゴルフ場の三本柱で戦ってきた同社ですが、今後は遊園地を始めとしたレジャー業の躍進が期待できそうです。

そしてこの一大プロジェクトの目玉としてARが抜擢されたわけですが、これは驚きである反面、必然的だったとも思えます。元々プロジェクションマッピングを取り入れていたことからも分かる通り、新技術の採用に対してよみうりランドはとても前向きです。

半世紀以上前に開園した大型レジャーランドが、2019年になっても多くの人に愛されているのは、その飽くなき向上心や探究心の賜物なのかもしれません。

他の人気テーマパークなどもVR要素をアトラクションに盛り込むなどの動きを見せていますが、そこに後れを取ることなく新たな動きを見せられていることには、ただただ敬服するばかりでした。

次の半世紀も多くの人に愛されるために、これからもよみうりランドは進化し続けていくのでしょう。

終わりに

VRやAR、360度カメラなどが関連する様々なテーマを扱って記事の執筆を行なってきましたが、今回のテーマはその中でも、トップクラスで壮大なものでした。ARには莫大な投資をするだけの価値がある。そして、進んでいく時代の中でそれらの技術は、間違いなくこの先の世界で中心となるものだということを気付かされるニュースでした。

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