本物の現実はどっち?2055年のVR予想から見る人々の変化
SF映画などでも仮想現実やVRといった題材を扱ったものが多く存在しますが、それらが徐々に現実のものとなってきているのを最近は感じます。そんな流れを受けてか、未来のVR世界について予測する人も出てきているほどです。今でさえ我々に驚きを与えてくれるVRが、将来的にどのような進化を遂げるのか、ネット上の考察も交えながら考えていきましょう。
人々がVRに抱く期待
以前当サイトでご紹介した記事で「レディ・プレイヤー1」という映画について簡単に触れたことがあったのですが、他にもVR世界や仮想現実を扱った映画は世の中に無数に存在します。
それだけ人々がVRに対して期待しているということでもあると思うのですが、冒頭でも述べた通り、映画も驚くほどの進化が現実には起こっています。
その一部については我々もご紹介していますが、水面下で行われている研究なども含めれば、既に相当なレベルまで技術は進んでいるのではないかと考えられます。
それらを踏まえて、「2055年にはVR技術はどのようになっているか」ということを予測した内容が話題になっています。
2055年のVR
2055年のVRはとてつもない進化を遂げている。そんな記事をある日私は見つけました。それによると、情報の大本は海外のネットニュースらしいのですが、未来のVRは以下のような進化を遂げているそうです。
・2055年のVRは、五感を全て再現できる。ゴーグルは不要、現実世界と区別できないリアルさだろう。
・ゲームソフトやDVDを選ぶように、好きな世界へ行ける。中世ヨーロッパで剣士にもなれるし、大航海時代の海賊や第一次世界大戦の戦場も体験できる。もちろん、音も匂いも味も触感も全て。未来世界や架空のファンタジー世界も可能に。
・時間の感覚も自由に操作できるだろう。例えば君はハリー・ポッター全作、スターウォーズ全作の物語を1晩で体験することもできるだろう。
・ネットワークを通じて、複数の人間たちの意識とつながることができるだろう。
・この未来のVRは、現実世界からの逃避を促し社会問題になるだろう。
・この未来のVRはポルノ産業を大きく変えるだろう。
・プロトタイプは2040年代前半にアメリカ、もしくは日本が実現させるだろう。
正直、にわかには信じがたい内容ですよね。しかもプロトタイプはアメリカか日本が実現させるというのですから驚きです。残念ながら、その大元となったネットニュースを見つけることはできず、この考察が本当に海外のネットニュースで行われたのかは謎です。
しかし、VRを扱うメディアとして、この内容を放置しておくこともできないので、それぞれの内容を少しずつ考えていきましょう。
未来のVRの考察に対する考察
ややこしい見出しになってしまいましたが「ゲームソフトやDVDを選ぶように、好きな世界へ行ける。(中略)音も匂いも味も触感も全て。未来世界や架空のファンタジー世界も可能に」という部分は実現可能なのではないかと考えています。
現在でもVR内の映像に連動した香りを体験する技術は出来上がっていますし、音響面も特には問題ありません。味や感触という部分は課題になるかもしれませんが、視覚を自在に操れるVRであれば、解決できる問題なのではないかと思います。
例えば、かき氷のシロップは着色料と香料が異なる以外は全てが同じ味、なんていう話がありますが、着色(VR映像)と香料(ヘッドセットに取り付けできるリキッド)は既に解決している問題です。となれば、味や食感の再現も時間の問題かもしれません。
同様に、最初に書かれている「五感を全て再現できる」というのもクリアできるかもしれません。痛覚などをどのように再現するのかは正直想像もつきませんが、一つの仮説としてはゴーグルなどが不要になった代わりに、身体と一体型のVRデバイスが用いられるのではないでしょうか。
映画「マトリックス」に出てくるような、椅子型のデバイスに横たわり、頭の後ろからプラグを差し込むようなイメージです。この方法であれば神経などにもアプローチできそうですし、ゴーグルも不要ですね。
裏を返せば、痛覚や快感など、感覚面をクリアすることができれば、その他の問題をパスするのはそれほど難しくはないでしょう。自ずとこのデバイスは現実逃避や引きこもりを誘発しますし、ポルノ産業にも大きな影響を与えるはずです。
一番のネックは「時間の感覚も自由に操作できるだろう。例えば君はハリー・ポッター全作、スターウォーズ全作の物語を1晩で体験することもできるだろう。」という部分です。
時間の感覚というのは、痛覚や触覚といった感覚とは根本的な概念が異なります。それを自由に操作し、一晩でハリー・ポッターやスターウォーズの物語を体験するというのは、いよいよ「マトリックス」の世界です。
同作の中でも主人公は一瞬で空手などの武術を覚え、あらゆる乗り物の運転方法をマスターしました。こんなことが本当に可能になったら、人の脳は押し寄せる情報に耐えることができるのでしょうか。
終わりに
今回の考察は今から30年以上も先の未来ですから、全くあり得ない話だと否定することもできませんが、ちょっと現実味は薄い気がしますね。それ以上に、誰もが気軽に知識を吸収し、天才になれ、技術を習得できるようになったら、人は何をするのに時間をかけるのでしょうか。VRの技術は素晴らしいですが、映画の中に出てくるクリエイターたちの憧れは、憧れのままにしておいた方が良いのかもしれません。
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