旅がもっと楽しくなる。VRホテルでできる非日常的なこととは

筆者:阿久津 碧

ゆったりと休むところ。美味しいご飯を食べるところ。ただ眠るだけのところ。ホテルに対して求める役割や設備は人によってそれぞれだと思いますが、せっかくなら楽しいホテルに泊まりたいですよね。そんな楽しいホテルの一つとして、VRを体験できるホテルがあるというのをご存知でしょうか。「変なホテル」からリッチモンドホテルまで、宿泊業界のVRが今、少しずつ盛り上がりを見せています。

VRが体験できるホテル

昨今はホテルラッシュということもあり、生き残りをかけた戦略が独自に展開されています。その一つとして、VRを体験できるホテルというのも生まれました。

まだ数は多くないですが、VRに注目しているホテルや実際に導入しているホテルは既に存在しており、ちょっとした目玉になっています。

2017年末に東京都西葛西にオープンした「変なホテル」もその一つです。このホテルはVRではなく、元々は「ロボットが働く世界初のホテル」として注目されました。そのことでギネス認定もされている珍しいホテルでもあります。

変なホテルというと、「奇妙な」という意味合いで連想されがちですが、この場合は「変わり続けることを約束する」という意味合いでの「変な」ホテルだそうです。

コンセプト | 変なホテルhttp://www.h-n-h.jp/concept/

この変なホテルでは、客室内にあるVRヘッドセットを用いて、ゲームや動画など、100種類以上のVRコンテンツを楽しむことが可能となっています。

通常のVRサービスに加えて、オプションでコントローラーを借りることもできるので、コントローラーが必要なコンテンツも楽しめます。

料金は通常の宿泊プラン(朝食あり)に加えて、500円となっており、とてもお値打ちです。通常のVR施設などでは数千円かかることもあるので、相場から考えてもかなり安い方でしょう。

浅草、リッチモンドホテルでも

VRを導入しているホテルは変なホテルだけではありません。浅草にある「リッチモンドホテル プレミア浅草」でも、VRサービスを導入しており、これはリッチモンドホテルの中でも初となる試みだそうです。

こちらは客室にあるゴーグルを開封し、組み立てを行います。それが完了したら、同じく客室にあるhandyphoneをゴーグルにセットすれば、準備完了です。

また、宿泊した人が持ってきたスマートフォンで利用することも可能となっており、handyphone自体はお土産として持ち帰ることもできます。

その場合は一つあたり1000円支払う必要がありますが、それで全てのコンテンツを楽しむことができます。体験できるコンテンツの数などは不明ですが、アニメやホラー、旅行といった色々なジャンルに対応しており、満足度は高そうですね。

浅草という観光に適した立地も相まって、高い集客効果が期待できるのではないでしょうか。

ホテルへの滞在目的が変わる

VRが客室に導入されたことで、ホテルの滞在目的そのものが変わっていくかもしれません。ゲームが好きな人やVRが好きな人であれば、観光ではなくVRコンテンツを楽しむためにホテルへ宿泊予約をするということもあるでしょう。

魅力的な体験が客室にいながら楽しめるとあれば、それだけでそのホテルの強みとなります。他にも、せっかく観光を楽しみにしていたのに、現地で天災に見舞われるということもあります。

従来なら、トランプなどをして客室で退屈を紛らわすか、バーやレストランで暇を潰すか、眠るくらいしか選択肢が存在しませんでした。

しかしそこにVRというコンテンツが加わったことで、宿泊客は旅程の変更をまだ受け入れやすくなるでしょう。観光の代替案として完全な機能を果たすとは言えませんが、VRが宿泊客にもたらす満足度は小さなものではないと思います。

日本のホテルにこそVRを

実は私は今の仕事に就く前、3年ほどホテルで勤務をしていました。計3物件を経験しましたが、うち2つは部屋が非常に狭く、寝泊りするための部屋という感じでした。ビジネスユース向け、カプセルホテル化とも言えるでしょう。

東京や有名観光地の場合は土地も限られており、広い部屋を作ると総部屋数が減ってしまいます。そうするよりも、小さな部屋を100室か200室作って、沢山お客さんを入れた方がいい、という流れがあるような印象を受けました。

実際口コミなどには「清潔だけど部屋が狭い」や「写真で見た以上に部屋が狭くて、くつろげなかった」などの投稿も多くあり、これは問題だと思ったのを覚えています。

特に海外から来られたお客様などは身体も大きいので「部屋を変えて欲しい」、「料金を下げろ」といったクレームを受けたのは一度や二度だけではありませんでした。VRがその対策案になるかは分かりませんが、狭い部屋の中でも楽しめるコンテンツとして、大きな効果を発揮するのではないかと感じています。

VR空間は現実とは隔離された場所にありますし、束の間でも部屋の狭さを忘れさせてくれます。物珍しさもあるでしょうから、部屋の狭さよりもVRの楽しさが記憶に残るかもしれません。

今存在しているホテルの部屋をいきなり広くしたり、料金を下げたりというのは現実的ではありません。これから先も素泊まり特化のホテルは増えていくとも思います。そんな日本のホテルだからこそ、VRを導入することでこの問題に効果的なアプローチができるのではないかと思いました。

終わりに

ホテルの客室にVRを設置したことで、ホテルとしても宿泊客に満足してもらうことができますし、VR業界としても宣伝効果が期待できると思います。PRしたいVRコンテンツをホテルに向けて営業することで、新たなる販路が生まれるかもしれませんね。それこそ、外国人宿泊客の多いホテルであれば、世界をターゲットにした営業活動が行えるのではないかと感じました。

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