全天球カメラは試して決めよう。360度カメラの失敗しない選び方

筆者:阿久津 碧

360度を撮影できる、通称全天球カメラ。最近はSNSサイトなどでも画像をアップしている人が増え、徐々に認知度が上がってきています。そのため購入を検討しているという人も多いのではないでしょうか。一方で、豊富な種類の中からどのようなカメラを選べば良いのかという悩みもあると思います。そこで今回は、失敗しないための全天球カメラの選び方ポイントについて、徹底的にご紹介していきます。

使用用途と求める性能を明確にする

まずは自分がどのような使用用途で全天球カメラを用いたいのかということと、その上で求めるカメラの性能について、具体的な条件を決めていきましょう。

全天球カメラはそもそもの機能だけではなく、その形状も機種によって大きく異なります。どれくらいのサイズ感のものを使いたいのか、どんな風に握って撮影したいのかということまで明確にしておいた方が、購入後のミスマッチを防げるはずです。

通常のデジカメや一眼レフカメラのように、エントリーモデルもあればプロ向けの機種もあります。ある程度カメラに慣れている人がエントリーモデルの全天球カメラを購入しても、その能力に満足できるかは怪しいところです。

同様に、アマチュアでカメラ初心者の人がプロモデルの全天球カメラを購入しても、使いこなすのは難しいはずです。そういった失敗を避けるためにも、自分が何に使いどんな能力を求めるのかをはっきりとさせておきましょう。

予算を設定する

自分が全天球カメラを利用する際の用途や、そこに求める性能がはっきりとしてきたら、次に予算を設定しましょう。予算については、用途と性能が決まった時点である程度必然的に絞られてくるので、そこまで難しくはありません。

プロ向けの全天球カメラで1万円台というものは存在しませんし、エントリーモデルで何十万円もする機種というのもまずあり得ません。余程相場離れしたイメージや予算感を抱いていない限りは、この項目で躓くことは少ないと思います。

そして、その予算にマッチする機種をいくつかリストアップします。その際には、なるべく多くの企業の製品を挙げるように心がけてください。

同じ企業が10種類も20種類も同じような性能のカメラを販売することは稀なので、選択肢を増やそうと思ったら自然にそうなるはずです。

この段階まで決めることができれば、どのカメラにすればいいのかはほとんど見えてきますし、もう一歩です。

実機に触れる

最後は実機に触れてみましょう。いくら条件に合う機種だからといって、使い勝手やレスポンスは微妙に違ってくるはずですから、使わずに決めてしまうのは危険です。これは全天球カメラ以外のカメラや、他の買い物にも共通していえることです。

家電量販店などに行けば、実機が展示されているケースは多くあります。ある程度大きな店舗を選んで向かえば、自由に触ることができるでしょう。ですが、ただ触って、適当に撮影するだけではあまり参考になりません。そこで、以下の点に注目しながら実機に触れてみてください。

持ちやすさと重量

一眼レフカメラなどはグリップなども考えて設計されており、撮影のしやすさや握りやすさといった部分が考慮されています。対して全天球カメラは特殊な形状も多く、写真の撮影には不向きな形をしたものも少なくありません。

そういった機種は三脚や一脚、セルカ棒と組み合わせることを想定されているのですが、総合的に鑑みて持ちやすさ、持ち運びやすさ、撮りやすさに注目してみると良いでしょう。

操作性

初めて全天球カメラを購入する人にとっては、操作性も重要です。サッと取り出して直感的に操作することができるか、難しい知識を必要としないかなど、自分が重視する操作性をクリアしているか確認しましょう。

実際の性能

実際の性能も大切です。持ちやすくて軽く、直感的に操作できても、肝心の写りがイメージよりも劣れば購入を悩みましょう。

事前に公式ホームページなどでスペックを確認していても、実機がその通りの性能を発揮するという保証はどこにもありません。試し撮りをする際にはいろんな方向、いろんな設定で何枚も行いましょう。

普通のカメラとの違いに注目する

同じカメラでも、全天球カメラと普通のカメラは大きく異なります。実機に触れる際には、その違いにも注目するようにしましょう。例えば、360度の画像が綺麗に繋がっているのかなどは、普通のカメラではまず注目することのないポイントです。

バッテリーなどもそうです。持ち運び用の360度カメラは本体サイズが小さく、付随してバッテリーも小型になります。バッテリーの耐久時間や、本体メモリの違いについても目を向けると、購入に失敗する可能性を大きく減らすことができます。

そしてこういった疑問の多くは、店舗で実機に触れることで解決できるものでもあるので、量販店に足を運んだら心ゆくまで本体に触れてみてください。

実際にカメラを試せるイベントも

家電量販店以外にも、過去には全天球カメラを試すことのできるイベントというのが開かれていました。直近のものでいえば、Moguro VRが開催する「360度カメラお試し会@もぐラボ」があげられます。

このお試し会ではリコーのTHETAなど、有名機種も実際に触れて撮ることができました。このようなイベントはそれほど多くはないかもしれませんが、全天球カメラに興味があるという人は、積極的に情報をキャッチし参加してみてもいいかもしれません。

プロによる解説や、カメラを選ぶ際の注意点、撮影のポイントなども聞ける場合があるので、カメラの知識が全くないという人でも気軽に参加できるのが利点です。

利用者別、オススメ全天球カメラ

最後に、利用者別のオススメ全天球カメラをご紹介します。予算や撮影シーン、求める性能については人によって異なると思うので、「初心者向け」、「中級者向け」、「上級者向け」としてオススメします。

初心者にはRICOH「THETA SC」

全天球カメラといえば真っ先にRICOHのTHETAシリーズをイメージします。この分野の草分け的なイメージがあり、様々なシーンで個人・法人を問わず利用されています。

そんなTHETAシリーズのSCは現在2万円弱で入手することができ、初めの一台には最適です。コンパクトで洗練されたデザインは周りの注目も集めますし、思わず出かけたくなるような全天球カメラです。

中級者には「insta 360 ONE X」

価格は「THETA SC」 の倍以上しますが、性能も大幅パワーアップした「insta 360 ONE X」は中級者以上にオススメの全天球カメラです。優れた手ブレ補正やTime Shitによるオシャレな動画撮影、5.7Kの画質は、持ち主を冒険へと誘ってくれます。

上級者にはTHETAの最新作「THETA Z1」

最後は再びTHETAですが、こちらはシリーズの最新作となるZ1です。当初は2019年の3月に発売予定だったのですが、最終調整のために5月へと延期されました。前もって公開されている性能情報は圧巻の連続で、詳細は別の記事で特集を組んでいます。

近場のお出かけから長期の旅行、クリエイターの仕事の補助まで、どんなシーンでも常に寄り添ってくれる、一生モノの相棒となる一台です。

終わりに

全天球カメラには、普通のカメラとは違う楽しさがあります。それを存分に味わうためには、まずは自分に合ったカメラを探すことが重要です。マッチする機種というのは、当然違ってくるでしょう。せっかくの買い物ですから、その点まで含めて楽しむことができたら素敵ですよね。何より、安い買い物ではないからこそ慎重に吟味して、ポイントを抑えた上で選べたら安心して購入に踏み切れると思います。今回ご紹介したポイントも意識しながら、是非自分に合った全天球カメラとの出会いを探してみてください。

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