360度カメラファン必見!THETAで上手な写真を撮影する方法
360度カメラのTHETAは普通のカメラとは違う面白さがありますが、撮り方のコツが違うので難しさもあります。上手に撮影するためには三脚などのアイテムを使った方がいい場合もあり、初心者が上手に使いこなすのは簡単ではありません。初めて全天球カメラを使用するという人でも上手に撮影するためには、THETAではどのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。
本記事の内容
360度カメラ(全天球カメラ)とは
360度カメラを使いこなす上では、その仕組みを理解することも重要です。360度カメラは全天球カメラや全方位カメラなどとも呼ばれ、360度全ての景色を撮影できるという特徴があります。
仕組みとしては、前後に別々の魚眼レンズや広角レンズを搭載しており、それぞれの撮影画像を繋ぎ合わせて全方位の画像として処理するというものが一般的です。2方向だけではなく、4方向にカメラを搭載している機種や、球体型の全天球カメラも存在します。
その場合、レンズの数も2つではなく、4つや8つに増えることもあり、高価な機種ほどレンズの数も増える傾向にあります。全天球カメラ自体は国内外を問わず、多くの企業が販売していますが、日本ではリコーが販売している「THETA」シリーズが有名です。
THETAはエントリーモデルから上級者向けのモデルまで販売しているので、どんな全天球カメラを購入すればいいのか分からないという人にとっては、デビューに最適な全天球カメラです。
アプリの設定を見直す
THETAをはじめとする全天球カメラの多くは、アプリと連動して撮影設定や編集を行えます。撮影自体も重要ですが、編集の部分や写真撮影の設定といった箇所を見直すことで、ある程度質が向上する部分もあります。注意する点は、以下のような項目です。
撮影時の画質は高めに設定しておく
写真を撮影する際、保存する画質をどのくらい綺麗にするかというのはとても重要です。せっかくお気に入りのショットが撮れても、画質が荒かったら残念な気持ちになってしまいますよね。
スマートフォンなどの小さな画面で楽しむ分には低画質でも構わないかもしれませんが、大きな画面に映し出したり、パソコンの壁紙にしたりすると、どうしても目についてしまいます。
カメラによっては保存する画質をかなり細かく設定できるものもありますが、やはり一番確実なのは最高画質で保存するという方法です。私もビデオカメラなどの画質は必ず一番高いものに設定しています。
注意する点としては、画質を上げることで写真一枚辺りの容量が大きくなってしまうので、メモリの減りが早くなります。360度画像の場合は平面的な写真以上に容量を圧迫するので、尚更です。
気が付いたらあっという間にメモリ残量がなくなっていたということも珍しくないので、沢山撮影するという人は、出先でもこまめに写真をスマートフォンに移動するといいでしょう。
撮影は基本的にオートで
ISO感度や絞り値など、マニュアルで設定できる項目もあるのですが、撮影に慣れていないうちはオートで撮ることをオススメします。そうすれば極端に酷い映りになることはありませんし、オートで撮られた写真の設定値を見ることで、マニュアルで撮る際の感覚を徐々に掴んでいくこともできます。
その上で、色飛びなどを低減できるよう、「HDR合成」か「DR補正」の設定をしておくと、より確実です。ただし「HDR合成」は瞬間的に撮影した別々の写真4枚を繋ぎ合わせる機能なので、三脚を使用したり、被写体は静止物にしたりするよう心がけてください。
夜景を撮るときには「ノイズ低減」機能を利用し、光源が少ないと感じた場合には三脚など、カメラを固定できるものを使用しながら露光時間を長めに設定するのがオススメです(夜景を撮るときの適切な露光時間が分からない時も、やはりオートで撮影するのが安全策といえます)。
明度は気持ち明るめにして、全画面でプレビューを確認する
写真撮影時には明るさを調節することが可能ですが、少なくともTHETAの場合は気持ち明るめに設定して撮影するのがオススメです。明るくし過ぎて写真が白飛びしてしまうのには気付きやすいですが、明るさが足りず、暗い写真になってしまうのは意外に見落としがちです。
綺麗に撮れたつもりでも、いざ写真として印刷してみると、思っていた以上に暗かったという経験をしたことがある人は多いと思います。撮影環境の光の具合を分析しながら、程よい明るさの構図を模索してみてください。
また、撮り終わった写真は全画面の大きさでプレビュー確認しましょう。スマホの画面は小さいですが、その中でも更に小さなサイズで撮影写真を確認しても、欠点が見つかりにくいです。一時的に他の操作は阻害されてしまいますが、可能な限り大きな画面で写真は確認するのが吉です。
カメラの角度を意識する
全天球カメラに限った話ではありませんが、撮影する際のカメラの角度は非常に重要です。斜めになっている写真は見栄えが悪いですし、反対に水平になっている写真は、それだけでもある程度美しい仕上がりになります。
最も確実なのは三脚を利用するという方法ですが、毎度そうするのが面倒だという人は、水平を意識してシャッターを押すだけでも大きく変化するでしょう。
デジカメは胸の辺りか顔の前、一眼レフもファインダーを覗き込むために顔の高さでカメラを固定しますが、全天球カメラで撮影をするときは、更に高い位置にカメラを掲げる必要があります。
胸や顔の高さで撮影してしまうと、全天球画像の大部分に自分が入り込んでしまうからです。記念撮影や自撮りで、意識的にそうしているのであれば構いませんが、そうでないなら全天球カメラは、手を上に上げて、本体を平行にした状態で撮影するのが一般的です。
セルカ棒などのアイテムを使って撮影する場合も、可能な限り高い位置までカメラを掲げるようにすることが多いです。全天球カメラの使用経験がない人は、その撮影方法に慣れるまでに時間がかかるかもしれません。
その中でもなるべく平行を意識して、カメラの向きに気を使いながら利用すれば、少しずつ全天球カメラによる平行撮影にも慣れていくでしょう。
三脚などの撮影アイテムを導入する
三脚やセルカ棒といった撮影に必要なアイテムを買い足すのもオススメです。全天球カメラは撮影者や、撮影者の指が映り込みやすいという欠点があります。その欠点をカバーする最も簡単で効果的な方法が、三脚などの撮影機器を利用するというものです。
三脚自体は安価なものなら数千円ほどで購入することができますし、大きな出費にはなりません。手に持って使うタイプのものや、一般的な置き型のもの、長さを変えられる棒状のものなど、種類も沢山あるので、自分が気に入ったものを使ってみてください。
せっかくなら、THETA自体が小型なカメラなので、三脚などもあまり大型のものは避けるべきでしょう。ポケットにTHETAを入れ、小さなバッグに小型の三脚を忍ばせておくくらいが丁度良いでしょう。
プロ仕様のものや一眼レフ用の三脚は、カメラと三脚を繋ぐマウント部分も大きいので、全天球カメラで撮影するとマウント部分が大きく写り込んでしまう可能性もあり、本末転倒になってしまいます。
セルフタイマーを利用する
撮影を行う際にはセルフタイマーを利用するのもオススメです。全天球カメラは、撮影者を含めた360度を映し出すという特徴があります。
普通のカメラであれば、意識的に入り込もうとしたり、セルフタイマーを使ったりしない限り撮っている本人は映り込むことはないので、この点は慣れるまで違和感があると思います。
つまり、通常のカメラは撮影者が写真に入り込むためにセルフタイマーを使うのですが、全天球カメラは撮影者が死角に入り込むためにセルフタイマーを利用することになります。
記念撮影などを行う際には隠れる必要もないのですが、風景写真などを撮るとき、人を入れたくないという人にとっては、これは必須事項になるでしょう。
終わりに
360度カメラに限らず、上達するためにはとにかく楽しく、そして回数をこなすことが重要になります。その上で、今回ご紹介したポイントにも気をつけると、一層上達が早くなるはずです。型にハマり過ぎると限定的な写真になってしまいますが、何から始めてどんなことに気を使えばいいのか分からないという人は、基礎的な知識や技術から身につけるのは確実な方法かもしれません。
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