約一万円!サンワサプライが販売する格安360度カメラの性能分析

筆者:阿久津 碧

全天球カメラは不動産業界や観光業界などの法人や、個人のカメラファンなど、幅広い層から注目を集めていますが、ネックとなるのはその価格です。デジカメなどと比較して特別高いわけでもありませんが、特殊な映り方をするだけに、中々購入に踏み切れないという人も多いと思います。そんな方は、サンワサプライが販売する格安の全天球カメラを1台目に選んでみるといいかもしれません。

格安全天球カメラ

多くの企業が全天球カメラを販売していますが、その中でもダントツの安さを実現しているのが、サンワサプライが販売している「400-CAM063」だと思います。

当初は2万円弱という、エントリーモデルとしては他社が販売する機種と同程度の価格でしたが、現在は1万2800円で、直営サイトにて購入することが可能になっています。

国内における全天球カメラのパイオニア的存在であるリコーが販売するTHETAシリーズと比較すると、最も安い「THETA SC」が2万4000円程するので、その半分の価格で手に入れられるということになります。

勿論、その分機能も現実的なところまで抑えられていますが、それでも初めの一台として利用する分には十分以上の性能と価格なのではないかと思います。

多彩な撮影モード

「400-CAM063」は、他の全天球カメラを寄せ付けない圧倒的な低価格を実現しましたが、ただ安いだけのカメラではありません。3D撮影やVR、360度の動画撮影と口角魚眼レンズにも対応しており、多彩な撮影モードを楽しむことができます。

実際に撮影された映像もアップロードされています。

撮影者は歩きながら動画を撮っていますが、大きく映像がぶれることも視界が悪くなるということもありません。音声についても及第点と感じられます。撮影者の足音や風の吹く音、波が砂浜に上がって地面へと染み込む音など、リアルに聞くことができました。

画質は400万画素と、昨今の全天球カメラと比べると若干頼りない数字ですが、記録などの役割には十分ですし、スマートフォンなど、限られたサイズの画面で確認する分には不便も感じないのではないでしょうか。

軽量なボディながらも最新技術に対応

100グラムという軽量なボディを実現した「400-CAM063」ですが、Wi-Fiの接続やアプリへの対応など、360度カメラに必要な最新技術には一通り対応しています。

アプリはAndroid、iOSの両方がリリースされているので、自分のスマホさえ持っていれば、すぐに連携することが可能です。プレビューを確認して気に入れば、そのままワンタッチでSNSにも共有ができます。

レンズが捉えている構図をスマホ上で実際に確認しながら撮影できるので、じっくりと場所を調節したり、三脚などを使ったりしながら遠隔で撮影する使い方にも対応しています。

その他のポイントとして、本体には液晶が搭載されているので、自分が今どんな設定で撮影を行なっているのかが一目で確認できるのも嬉しい点です。容量については内部ストレージではなくmicroSDを使う形になります。最大で32ギガまでしか対応していないのと、購入時は本体にSDカードが含まれないという点には注意が必要です。

充電はUSBで行うのですが、5V/1A出力で、満充電までに5時間必要とします。連続使用時間はWi-Fiを使用しない状態で90分という表記になっていますが、撮影設定や環境によって、多少前後するでしょう。USB端子なのでモバイルバッテリーなどにも対応していますし、市販のものを一つ持ち歩いていると安心かもしれません。

最新技術ではありませんが、簡易三脚が付属するのも嬉しい点です。ちょっとした撮影や、撮影者自身が入り込みたくないような構図で撮りたい場合には活躍してくれるはずです。その他にも充電ケーブルと、収納ケースが付属するので、SDカードさえあれば、充電してすぐにでも使えるようになります。

性能については賛否両論

これだけ色々な性能や付属品を低価格で実現した「400-CAM063」ですが、利用者の声も気になるところです。サンワサプライの直営販売サイトを中心に評価を調べてみたところ、様々な意見を確認することができました。

・アプリを使って撮影、確認がスマホで行えるのがいい

ファインダーやレンズが捉えている映像を確認する液晶モニターが付属していない全天球カメラは結構多いのですが、「400-CAM063」もその一つです。そして多くの他のカメラ同様、この機種もスマホで撮影画像の確認や構図のチェックが行えます。

・画質はそこそこ

やはり画質は400万画素ということもあって、かなり意見は割れました。概ね好評化のレビューが目につきましたが、荒いという声もあり、撮影シーンによって意見が異なるのではないかと感じました。保証自体は1年ついているので、初期不良などがあっても安心ですし、映りに満足することができれば長く付き合えるかもしれません。

類似のレビューで、「静止画はいいけれど、動画はキツイ」といった旨の書き込みもありました。静止画に比べて動画の画質が下がるのはある程度仕方のないことなので、動画メインで使うか、静止画メインで使うかという部分も考えた上で購入するといいでしょう。

・説明書が不親切

意外に目立ったのが、説明書に関する低評価です。分かりにくかったという声が多く、ウェブサイトで使い方を調べ直したという人も何人かいたくらいです。精密機器ですし、普通のカメラとは使い勝手も異なる上、アプリなどのインストールや設定もあるので、説明書は丁寧過ぎる方がいいのかもしれませんね。

・充電しながら録画機能を使えないのが残念

USB端子ということもあって、多くのモバイルバッテリーに対応しているのは優れた点ですが、録画をしながら充電をできないという欠点があるようです。静止画に比べて動画の方がバッテリーを消費するので、できれば給電しながら利用したいところです。

開封時には利用できず、まずは充電してからでないと使えないというレビューや、充電に10時間以上要したという書き込みもあるため、バッテリー関連の低評価は目立ったかもしれません。

細かい部分は充電器の出力や個体差などもあるので一概には断言できませんが、「そういうこともある」という心持ちで購入すれば、それほど致命的なマイナスポイントにはならないのではないでしょうか。

VRデビューにも最適

格安全天球カメラを考察して思ったのは、全天球カメラのデビューにもいいけれど、VRのデビューにもこの製品は最適なのではないかということです。「400-CAM063」にはVRモードもありますし、ヘッドセットさえ別途購入すればすぐにでもVR体験を楽しむことが可能です。

昨今は百円ショップでも(500円商品でしたが)VRヘッドセットが売られており、VRの撮影機器だけではなく、VRを楽しむための機器も気軽に手に入れられる時代となりました。

格安全天球カメラと格安VRヘッドセットを組み合わせれば、驚く程の低価格でVR環境が手に入ります。映像や動画作成に興味を持っている子どもに、学習用として気軽にプレゼントすることもできるので、親子や家族で利用するというのもいいかもしれませんね。

その他にも不動産物件、店舗やテナント紹介の宣材写真、建設現場の記録用写真や動画の撮影にも用いることができるので、低コストで全天球カメラを導入したい法人にとっても、かなり魅力的な機器だと思います。

終わりに

サンワサプライが販売している全天球カメラについては、文中でも述べた通り賛否両論あります。個人的には、総合的にみると価格的に鑑みても満足のいく製品なのではないかと思います。限定的な用途や、初めの一台としてならば、かなり有力な選択肢として候補に上がるのではないでしょうか。

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