スマホと360度カメラが合体?全天球カメラ「Pilot Era」

筆者:阿久津 碧

一般的に4Kの画質といえば相当綺麗な部類に入ると思いますが、最近は更にその上をいく画質を実現しているカメラも増えてきています。「Pilot Era」というカメラもその一つで、なんと8Kもの高画質で映像を記録することができます。それ以外にも多くの魅力が詰まっているのですが、一体どのようなカメラなのでしょうか。

スマートフォンのような見た目の全天球カメラ

「Pilot Era」は分厚いスマートフォンのような見た目をしている全天球カメラです。中国にあるPisofttechがクラウドファンディング上で出資を募っているのですが、早期出資に対して既に30名以上が出資を行なっています。

Pilot Era – The First True All-in-One 8K 360° VR Camerahttps://pilot.pisofttech.com
クラウドファンディングページ

この数字が多いかどうかは評価が分かれるところだとは思いますが、早期出資、通称Super Early Birdの最小出資額はおよそ20万円となっており、簡単に出せる金額ではありません。

Super Early Birdに出資すると製品を入手することもできるので、実質的には20万円で「Pilot Era」を手に入れたという考えをすることもできますが、クラウドファンディングで使うにはなかなか勇気のいる額ではないでしょうか。

それだけ期待度が高い「Pilot Era」ですが、本体には4基のソニー製センサー採用カメラが埋め込まれており、Androidをベースにした機体となっています。冒頭でも述べた通り8Kでの撮影が可能で、画質は素晴らしいものとなっています。

本体には厚みもありますが、大きさは非常にコンパクトで、800×480ドット、3.1型液晶を搭載しているのも特徴です。これにより、スマートフォンなどを使わずに、本体操作だけで撮影モードの切り替えが行えます。

SIMトレイを備えているドックが同梱されているのも大きな特徴で、SIMカードさえあれば、無線LANやネット環境がない場所でもライブストリーミングが実現します。プロアマを問わず、幅広い層のニーズを求める上では、この機能は非常に素晴らしいものだと思います。

バッテリーは着脱式で、別途用意すれば複数個を使い回すこともできます。動画配信や長時間の撮影ではどうしてもバッテリーを消費してしまいがちなので、これもありがたいですね。全天球カメラは内蔵バッテリーに依存するモデルも多く、撮影しながら給電するというのも珍しくありません。

最近はスマートフォンなども内蔵バッテリーが主流なので、あまり疑問を感じなくなってきていますが、やはりいざというときに自分で交換できるのは便利です。

パソコンを廃する完結型のカメラ

今回「Pilot Era」の性能を調べる中で思ったこととして、これがあればパソコンなどによる編集作業は不要になるという点が挙げられます。従来であれば、パノラマビデオの作成や編集作業を行うとなると、必ずパソコンが必要になりました。

出先で撮影に加えて編集も行うとなれば、ラップトップなどを持ち運ぶ必要があり、どうしても荷物が増えてしまいます。しかし「Pilot Era」の場合、本体の中でそれらの操作がある程度のところまで完結します。

搭載されている液晶はタッチパネル式で、直感的な操作が行えます。操作にも煩雑な部分がなく、スマートフォンを使ったことのある人であれば、誰でもあっという間にマスターできるのではないでしょうか。

特にAndroidスマートフォンユーザーの場合、「Pilot Era」のOSもAndroidなので、一層親しみがあるでしょう。他社のモデルでは、パソコンを使わないまでも、スマートフォンを介して撮影動作確認やステッチの編集作業を行うというのが一般的でした。

それすらも「Pilot Era」は廃した上で、プロレベルの性能を誇っています。それでいて、カメラ内でビデオと写真のステッチ作業を自動で行ってくれるという初心者にも優しい仕様はユーザーを限定しません。

公式動画はコチラ

あらゆる用途に対応

「Pilot Era」は本体一つで完結し、直感的な操作が実現したことで、多くの利用用途に用いることができるようになっています。

ストリートビューカメラマンにも最適

「Pilot Era」は、グーグルストリートビューにも対応しているという特徴があります。本体には超高精度のGPAを内蔵しており、ストリートビューモードに切り替えると、青い線が自動的に映し出されます。

アップロードも簡単で、ワンクリックでマップサーバーに共有が完了します。マイマップを編集したい方や自分の店舗を撮影したい方、マップの編集が趣味だという方にもオススメの一台となっています。

パワフルなバッテリー駆動と容量で配信

着脱式のバッテリー、同梱のSIMトレイなど、屋内外を問わず配信に適した「Pilot Era」は、動画配信者にもオススメです。

動画を撮影すると容量の圧迫が心配ですが、本体ストレージは512Gと膨大で、高速UFS(Universal Flash Storage)タイプという心強さです。更に着脱式のバッテリーは7200mAhという大容量で、およそ3時間の利用が可能です。

プロカメラマンを満足させる画質

8Kという高画質で映像を記録できる「Pilot Era」はプロのカメラマンの選択肢にも入ってくるのではないかと思います。サブ機としてだけではなく、メインの一台としての使用にも十分応えてくれる性能なのではないでしょうか。

平面的な撮影には一眼レフ。パノラマや全天球の撮影や作品作りには「Pilot Era」という使い分けもできるでしょう。コンパクトな本体は荷物にもならないので、予備のレンズを一本減らして、代わりに「Pilot Era」を入れるのもいいかもしれませんね。

職業としての動画配信の到来

これだけ簡単に、そして美しい映像をどこからでもライブストリーミングできるようになれば、今とは違う動画配信のスタイルが職業として当たり前に成立するかもしれません。あるいは、一部では既にそういった方法で生計を立てている動画配信者がいるかもしれません。

一昔前では「ニコ生」、今でいえば「ツイキャス」や「SHOWROOM」などが話題ですが、リアルタイムの動画配信にはいつの時代も需要があります。テレビの生放送が好きだという人がいるように、現場のリアルを感じられるのがいいのかもしれません。

その上でネックになるのはやはり機材でしょう。「ニコ生」はかつてパソコンとネット環境が必須でした。今でこそスマートフォンからの配信も可能になり、「SHOWROOM」なども自宅のパソコンだけでなくスマートフォンから行うという人もいます。

アイドルや個人にスポットを当てる場合にはスマートフォンのカメラでも十分なのかもしれません。しかし絶景や遠景をライブ配信するとなると、スマートフォンのズーム機能や画質では限界があります。特に夜景などになると厳しい部分が出てくるでしょう。

ユーチューバーと呼ばれる人達も、成功している人の多くは機材にも力を入れています。それほど、配信を行う上での機材は重要な要素となってくるのです。ライブストリーミングも同様です。ただリアルタイムで動画をアップロードするだけでは、コンテンツとしての魅力に欠けます。

内容が面白ければいいという考え方もありますが、そうなると内容も面白くて画質も美しい配信者には太刀打ちできなくなります。「Pilot Era」はそんな時代に即したオールインワンな機体だと思います。

ユーチューバーとは似て非なる、ライブストリーマーという職業が当たり前に出てくる時代は、そう先のことではないのかもしれません。

終わりに

「Pilot Era」はクラウドファンディングで出資を募って間もなく、本格的な製品化が実現するかは正直まだ分かりません。しかし性能だけ見れば非常に魅力的で、現状出回っている他社の全天球カメラと比較しても申し分ありません。海外製の全天球カメラとのシェア争奪が激化するカメラ市場ですが、「Pilot Era」が新たな旋風を巻き起こしてくれるかもしれません。

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