360度カメラTHETA ×アウトドア〜カヌー歴25年小島正人さん【THETA LOVER インタビューVol.4】
第4回になるTHETA LOVER インタビューは、カヌーイスト歴25年、カナディアンカヌービルダーの小島正人さんです。
小島さんは、2019年のゴールデンウィーク、天皇の即位にともなう10連休を利用して、お住まいの関西エリアから、自作のカヌーをマイカーに積み、フェリーで海を渡って北海道・函館に上陸。そこから約600キロを走らせて、カヌーの聖地「釧路川上流」を訪れました。SNSではその時に360度カメラTHETAで撮影した360度画像を公開しています。
小島さんがRICOH THETAを購入したのは2018年。きっかけは、地球まるごとを360度のVR画像で繋げるGoogleの提供するサービス『Googleストリートビュー』で、まだ網羅されていない地方地域の画像を「認定フォトグラファーとして投稿したい」と考えたことからでした。
この記事では、小島さん流の余暇を楽しむアウトドアとTHETAの話を伺いました。
本記事の内容
小島正人さん(カヌーイスト歴25年・カナディアンカヌービルダー)プロフィール
カヌーイスト歴25年。自ら作ったカヌーを含む4台を所有。夫妻で、川下りや湖・ダム湖でアウトドアに親しんできた。
近年は、自身の手でカヌーをつくることも楽しみ、週末は和歌山のカヌー工房で過ごすことも多い。カナディアンカヌービルダー。
システムエンジニア。
Instagram:@theta.kojima.masato
facebook: https://www.facebook.com/masato.kojima.710
カヌー歴25年。カヌーは4台を所有(2019年6月現在)
カヌーをはじめたのは20代半ばでした。きっかけは、当時付き合っていた彼女(現在の妻)からの誘いでした。「カヌーを一緒にはじめようよ!」と声をかけられて、2人で1台のカヌーを手に入れたのがはじまりです。
以来、ずっと一緒にカヌーをやっています。妻は川下りを好みますが、僕ははどちらかというと静かな湖やダムでカヌーでしか行けない湖畔の景色を楽しむのが好きです。
現在、自宅には4台のカヌーがあります。そのうちの1台は自作です。和歌山・日置川の「乙女のカヌー工房」で2016年から2年をかけてつくりました。
(乙女のカヌー工房と星空の360度画像)
#乙女のカヌー工房 #星空 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
2019年GWは聖地「釧路川上流」に!自作カヌーで川下り
今年の10連休のゴールデンウィークは、自作カヌーをクルマに積み、大阪から北海道へ向かいました。陸路をつたい東北からフェリーで北海道・函館へ上陸。そこから600キロほど車を走らせ、一度は訪れてみたかった「釧路川上流」へ。
トータル8日間の旅程で、釧路滞在は2日間。水源の屈斜路湖から釧路上流への川下りの走行可能な距離はとても短くて、ほんの2時間ほどとなりましたが、川から望む北海道の大自然を満喫してきました。
カヌーの聖地「釧路川」のこと
四国の清流「四万十川」と並んで「釧路川」は、カヌーイスト憧れの聖地です。実際に行ってみて川下りをして感じた「釧路川」の魅力を伝えられたらと思います。
穏やかな流れのまま太平洋へ注いていく
釧路川は屈斜路湖を水源とする川で、全長は154kmです。水源の標高が121mですから、高低差が低く、穏やかな流れのまま太平洋へ注いでいきます。日本の川は、短くて急な流れが特徴であるなかで、釧路川はとりわけゆったりとした流れです。
釧路川への入口は、屈斜路湖の南にある屈斜路コタンのすぐそばにあります。川は、観光ガイドをするために若干整備されることはあっても、ほとんどが手付かず。倒木も多く、川幅はかなり狭くなっていました。カヌーで川を走行する以外は、人が入る気配はない様子です。
JR摩周駅付近で川幅はかなり狭くなり、「危険なのでカヌー走行はできません」との注意喚起がでています。
参考:https://tourism-teshikaga.co.jp/canoetour/
手付かずの自然がそのままに
日本の多くの川は、山の急な斜面に雨が降り、その支流が集まって川になります。多くの場合、治水事業や貯水湖などの人工的な堰(せき)が作られて、私たちの生活は守られています。
しかし釧路川は、湿原のなかを流れている間(市内街中の下流域に入る手前まで)は、護岸工事以外の人工的な措置は施工されていません。
また水源を湖とするために上流域でも水深があるのが特徴です。ゴツゴツした大きな石などもありませんし、流れも穏やかです。
(屈斜路湖から釧路川へ)
#屈斜路湖 から #釧路川 へ #カナディアンカヌー #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
国内の多くの河川には、道路が並行に走っています。その場合、道路側(陸)から川の様子は見えるのですが、釧路川の場合は、山間部や湿原の中を流れているので、下流域の街中に入るまで並行に走る道路はありません。カヌーに乗って川に入らなければ、川そのものの様子を知ることはできないのです。
釧路川がカヌーの聖地と言われる由縁は、こんなところにあるのだと思います。
RICOH THETAでカヌーストリートビューを撮影!
川のGoogleストリートビューが撮りたい!
僕がTHETAを手にしたのは、2018年。「THETAでGoogleストリートビューを撮りたい!」と思って、認定フォトグラファーにもなりました。
Googleストリートビューも、今では地方や郊外までだいぶ網羅されてきていますが、僕がTHETAを手にした時分にはまだ空白地域も多くあったように思います。出かけた先で、その地域のGoogleストリートビューがアップロードされていないと分かれば、認定フォトグラファーとして自分がTHETAで撮影をしてきました。
実は今、僕がTHETAでやりたいと思っていることは、「川のGoogleストリートビュー」の撮影なんです。「川のストリートビュー」なんて考える人は、25年もカヌーを乗りつづけている僕くらいではないかな、と思っていて(笑)
カヌーに操船とTHETAの撮影はどうしていますか?
カヌーに乗ってパドルで漕ぎながら撮影する場合は、THETAは頭上に工夫して固定しています。将来的にはマウントヘッドにしたいと考えています。防水カバーもゆくゆくはつけるつもりですが、今はまだつけていませんので「水没したらそれまで」と覚悟しています。
THETAの設定は、インターバル撮影にして、シャッターを自動で無限に切るようにしています。
今回行った釧路川の360度画像の何枚かは、すでにGoogleストリートビューにアップロードしています。
Googleストリートビューは、撮影した写真を誰でも登録できます。ただし、認定フォトグラファーになるまでには、基準になるある程度のクオリティーと投稿枚数が必要です。
余暇を満喫する「THETA×アウトドア」
アウトドアのもうひとつ先の楽しみ「カヌー」
アウトドアにおけるカヌーのポジションは、キャンプの一つ先のアトラクションのようなイメージです。
アウトドアを始めたいと思うなら、まずデイキャンプからスタートする人は多いと思います。河原でバーベキューなどを楽しんで、キャンプ飯を食らうところからはじめたら、次はテントをはってシュラフに包まって寝る。星空を見ながら、焚き火をするものいいですよね。「今回はスモークを作ってみよう」と、キャンプ飯を発展させて様々な試みもはじめる人もいるかもしれません。
数日間に渡ってキャンプをするようになれば、僕たちのようにカヌーに乗ったり、釣りや山登りもアトラクションとして組み込むようになることもあると思います。
「撮影」より「楽しむ」に集中したいなら、THETAがオススメ!
カヌーに乗っている時はもちろんそうなのですが、キャンプ飯を味わっている時、焚き火をしている時などは、やっぱり楽しむことに集中したいと思うんですよね。
アウトドア真っ最中に、あえてカメラを構えて写真を撮りたいとは思えない。僕は撮影よりも、アウトドアを楽しむことに集中したいんです。でもやっぱり、何かしら写真記録は欲しいな、とは思うから、ここでTHETAを使ってみようと試みました。
THETA を定点でインターバル撮影で設定する
THETAを三脚で立てて、定点撮影をしてみようと思ったのです。カヌーに乗っている時と同じように、位置を決めてインターバル撮影でTHETAを設定しておけば、勝手にシャッターを切り続けてくれます。
(釧路川の真ん中で一休み)
#釧路川 の真ん中で一休み #カナディアンカヌー #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
THETAならいつだって360度が撮れるし、僕がわざわざ「今から撮るよ」と意識してカメラを構えることをしなくてもいい。夢中になっているその自分の姿だって、THETAはちゃんと撮影してくれています。
THETA ならではの球体画像、スチール写真のようにも編集が可能
日常的な自然な姿が撮れるのもいいんですよね。
THETAは編集も面白いから、球体画像に編集してでSNSでのシェアするのも楽しいです。通常のスチール写真のようにフラットなイメージ編集も可能ですから、記録としての使い勝手もいいと感じています。
ただ、インターバル撮影を無限で撮影していると、撮影した360度画像が300枚以上にもなるので、その中から欲しいショットを探すのには少々時間がかかってしまいますが(笑)
ここはTHETAの抜群な持ち味だと思います。アクションカメラのように追いかけて撮るようなタイプの他社製のカメラとTHETAの違いです。
撮影にとらわれることなく「楽しみたい時間を大切にできるTHETA」は、アウトドアの記録には最適だと思っています。
編集後記
今回、小島さんに取材協力を依頼したきっかけは、SNSにアップロードされていた釧路川の川下りの360度画像でした。てっきり北海道にお住まいの方と思い込んでの依頼だったのですが、関西エリアにお住まいだと伺い、今回の取材は巡り巡って神戸市内で行うことになりました。
話題は、キャンプ地でTHETA で撮影した星空の話や、工房で制作しているカヌーについてにも及びました。(取材・編集/遠藤美華)
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