360度カメラで動物は撮れる?テクニックとポイントは?

筆者:阿久津 碧

360度カメラで何を撮影するかは人によって違うと思いますが、写真を撮影する人の中で動物は、人気の被写体の一つです。そこで気になるのは、普通のカメラとは異なる構造、写り方の全天球カメラで動物は撮影できるのかという点です。今回は全天球カメラの被写体として動物は向いているのか否か。そして撮影の際のポイントについてご紹介していきます。

全天球カメラは撮影後の楽しみ方も多様

全天球カメラが動物の撮影に向いているかどうかを考える前に、前提として全天球カメラにも編集の楽しみがあるということをご紹介します。

普通のカメラで写真を撮影した場合もそうですが、撮影して終わりではなく、そこから編集や加工をするという人も多いのではないでしょうか。全天球カメラも同様です。

全天球カメラの多くはスマートフォンと連携することが可能で、スマートフォン用の編集アプリなどもリリースしています。パソコンなどから編集することもできますが、出先ですぐに撮影写真を編集できるのは魅力ですね。

日本製の全天球カメラといえばリコーの「THETA」シリーズが有名ですが、THETAにも加工用のアプリである「THETA+」がリリースされています。THETAのユーザーはTHETA+を、それ以外の全天球カメラユーザーは、それに対応するアプリをインストールすることをオススメします。

「編集や加工であればInstagramなどのSNSや、別の写真加工アプリでもできるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、全天球カメラで撮影した画像の編集は専用のアプリで行うことを強く推奨します。

理由としては、全天球カメラで撮影した写真は、一枚の写真でも様々な見方で楽しむことができるからです。SNSなどで目にするリトルプラネットという写り方や、オーソドックスな360度画像など、画像のピンチ一つで見え方を様々な角度に変更することができます。

一般的な加工アプリでもレタッチや明度の変更は可能ですが、現状ではこういった編集や角度の変更は純正アプリ以外では難しく、純正アプリを使わない理由も浮かびません。そしてここで本題に入りますが、画像編集、即ち画像の角度を変えられるということは、色々なアングルから動物の写真を楽しめるということでもあるのです。

元の撮影写真では映えなかった動物写真も、アプリで角度を調整した途端に素晴らしい写真に変わったということもあるでしょう。通常のカメラでは色調やサイズ、ピントの強弱などを調整することは可能ですが、見え方や角度そのものを変更することは不可能です。

この点をどう捉えるかは人それぞれだと思いますが、私は間違いなく、動物を撮影する上でプラスに作用するのではないかと考えています。これから全天球カメラで動物の撮影を検討している人は、アプリによる編集という要素も念頭に置いておくと良いかもしれません。

人の存在を感じさせずに撮影ができる

前述した編集という要素もそうですが、人の存在を消した状態で動物を撮影できるというのも全天球カメラの強みだと思います。例えばデジカメや一眼レフで犬や猫の撮影を行なった場合、基本的にはカメラを持った人間が被写体に近付かなければいけません。

写真嫌いな動物であればそれに対して警戒心を抱いたり、ストレスを感じたりする場合もあるでしょう。タイミングによっては逃げてしまうということもあると思います。しかしTHETAなどの全天球カメラの場合、三脚などにセットした全天球カメラを動物の近くにセットして、撮影者はその場から離れることができます。

カメラが捉えている映像はスマートフォンの画面から確認することが可能で、シャッターもスマートフォンから押すことができるので、人間の気配を極力消すことができます。もちろん普通のカメラでも三脚にカメラをセットして、リモコンなどで距離をとった場所から動物を撮影することもできますが、撮影できる構図は限定されます。

仮にフレームの外に動物が移動してしまったら、再度レンズの向きを調節するか、場合によってはレンズそのものを広角のものなどに変更しなければいけません。そう考えたとき、人の存在感を消すことができて、360度を撮影することのできる全天球カメラは生き物を撮影する上では中々向いているのではないでしょうか。

全天球カメラで動物を撮影する際のポイント

次に、全天球カメラで動物を撮影する際のポイントを見ていきましょう。

アクセサリーを用いる

撮影の際には、何らかのアクセサリーを用いると動物の警戒心を緩和することができます。先程ご紹介したような三脚などもそうですが、自撮り棒のようなものも有効です。長さのある自撮り棒であれば、身体とカメラの距離を離すことできるので、動物を怖がらせずに済みます。特に小型の犬猫の場合、身長のある人間がいきなり近付いてきたら逃げ出してしまうこともあるので、シーンによって撮り方を工夫してみてください。

可能な限り接近する

全天球カメラはワンショットで360度を撮影できるのが魅力ですが、一方で一つの被写体をダイナミックに撮影するという点においては課題が残ります。そのため、臨場感のある写真やズームした写真などは、どうしても一般的なカメラに分があります。単焦点レンズを使った迫力ある写真などは、中々全天球カメラでは真似ができません。

全天球カメラでダイナミックな写真を撮影するためには、とにかく可能な限り接近するように心がけましょう。そのために動物との心の距離を縮めたりアクセサリーを使ったりすることが重要ですが、経験や、動物との信頼関係を根気強く重ねていくことが必要になるでしょう。

なるべく多く撮影して、編集する

ある程度撮影枚数を重ねることで、質を担保できる場合もあります。とにかく色々な角度から撮影を重ねて、後でアプリなどから編集することで、撮影時には気付かなかった名写真が生まれる可能性もあります。

通常のカメラと使い分ける

これは全天球カメラで動物を撮影する際のポイントとは少し違いますが、シーンによってカメラを使い分けることも大切です。一眼レフカメラなどでもピントを強調したい場合には単焦点レンズ、遠くの景色を撮りたい場合には望遠レンズ、長さのある被写体には広角レンズを用いるなど、一つのボディで沢山のレンズを使い分けます。

それは一つのレンズでは全ての被写体をカバーできないからですが、全天球カメラも同様です。シーンによってはスマートフォンのカメラを使った方がいいこともありますし、一眼レフのズーム機能やレンズ性能が光ることもあります。一つの方法ではなく、様々な手段を検証してみてください。

全天球カメラのセンサーサイズにも注目する

撮影に用いる全天球カメラのセンサーサイズに気を使うということも大切です。センサーサイズが小さいと画質は落ちますし、拡大すると粗さが目立ちます。動物写真を撮影していると、どうしてもズームしたり一部を切り取ったりすることが増えるのですが、この際にセンサーサイズが小さいカメラだと、残念な仕上がりになってしまいます。

そのため、THETAであればせめてミドルクラスのTHETA VかハイエンドモデルのTHETA Z1を用いるなど、機材にもこだわると理想の動物写真に近づけるかもしれません。その上で購入後のミスマッチを防ぐためにも、可能であればなるべく家電量販店などで実機に触れることをオススメします。

終わりに

どのようなカメラを使っても、生き物である動物の撮影にはそれなりの技術と集中力が必要になってきます。今回は全天球カメラによる動物の撮影のしやすさとポイントについてご紹介しましたが、環境や動物との関係性によっては、一眼レフカメラなどの方が臨場感のある写真を撮影できるということも当然あります。文中でも述べた通りどちらかの機種にこだわるのではなく、状況によって臨機応変に撮影機材も変えていくのが一番良いのかもしれませんね。

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