温泉旅館の集客には360度カメラが最適。新しい時代の宣伝方法
日本には様々な温泉地や温泉宿が存在しますが、問題となるのはその宣伝方法です。せっかく上質な温泉が湧き出るのに、上手く宣伝できない。料理の味に自信を持っているけれど、そもそも食べにきてくれる人を呼び込めない。そんな悩みを抱いているのであれば、360度カメラの出番かもしれません。
温泉宿は写真が重要
温泉宿を紹介する際、何といっても重要なのは写真ではないでしょうか。これは温泉宿に限った話ではないですが、いかに美辞麗句を並び立てたところで、その実態が画像や映像として伝えられなければ信用することはできません。
「最高に居心地の良い客室と、そこから見える絶景。夜は季節の素材に舌鼓を打ちながら、のんびりと客室で食事」と言われれば、何となくイメージすることはできますが、即決で泊まろうとは思わないはずです。
客室やお風呂、食事の写真を実際に見て、同じような立地、価格帯の強豪宿と比較しながら、最終的に泊まるかどうかを決めるでしょう。特に今の時代、ホテルや旅館が自発的に画像を上げなくても、宿泊客が自分のブログなどで宿を紹介するというケースもあります。
それがプラスに作用すればいいですが、素材や紹介文によっては、宿にとってマイナスとなる可能性も秘めています。だからこそ、本気で集客に力を入れるのであれば、いかにいい写真を掲載するかということが大切になってきます。
一口に「いい写真」といっても、何がいい写真なのかはそれぞれだと思います。プロのカメラマンを呼んで、照明で明るくした写真がいい写真だという人もいれば、とにかく沢山写真を載せるのがいいという人もいるはずです。
そのどちらも事実なのでしょうが、宿泊客が本当に求めているのは、以下のような写真なのではないかと思います。
・宿の様子が伝わる
・周辺の状況も分かる
・事実に近い
いかに美しく編集された客室の写真でも、それが事実と大きく異なるのであれば意味がありませんし、沢山写真が載っていても、不要な情報や、似たようなアングルのものばかりでは参考になりません。
勿論宣伝でありビジネスですから、全てありのままにとはいかないでしょうが、あまりにも写真と実物がかけ離れていると、クレームなどにも繋がりかねないので注意が必要です。
温泉宿と360度カメラは相性抜群
宿の様子、周辺の状況を上手に伝えられ、事実に近い感覚を顧客に届ける上で、360度カメラと温泉宿は非常に相性が良いのではないかと思います。
客室の写真などを掲載する際、様々な角度からの写真を掲載せずとも、全天球の画像を一枚掲載するだけで同等の情報を届けることができます。むしろ部屋の広さや臨場感などは、360度カメラの方が圧倒的に伝えやすくなるでしょう。
温泉の写真も同様です。脱衣所の写真を一枚、温泉の写真を一枚の計2枚載せるだけでも全体の雰囲気がかなり伝わるのではないでしょうか。それで不足を感じる場合は洗い場の写真なども追加するといいかもしれません。
上記のような調子で、ロビーやフロントデスク、お土産売り場やプレイルームなど、要所毎の写真を的確に掲載していけば、限られた枚数で相当な臨場感を届けることができます。
ただし何でもかんでも360度で載せよう、全天球カメラに頼ろう、となると逆効果なので、アメニティの写真や全天球画像にする必要のない外観などは普通の写真を組み合わせるのもポイントです。
的確なタイミングで的確な枚数の360度画像を入れ込むことができれば、効果的な宣伝材料になるのではないでしょうか。
実際に導入している旅館も
実は既に360度カメラと温泉宿の相性に着目して、実際に導入しているという施設も存在しています。伊豆高原の湯もその一つです。
上記の宿ではお風呂や館内の写真が360度で見られるようになっており、リアルに訪れたかのような体験をすることができます。最近はグーグルマップとの連携で簡単にこういった写真を作成することができるので、温泉宿に限らずカフェやレストランでの導入も増えています。
伊豆高原の湯では他にも、泥パックをした後の顔写真を記念撮影してダウンロードできたり、食事処の宣伝もしたりしています。現代的なテクノロジーをふんだんに取り入れながらも、全てのシーンで全天球画像に頼るのではなく、普通の写真と上手に組み合わせているのがポイントです。
絶景のPRにも最適
ここまでは主に温泉宿の客室や建物、そして温泉について触れましたが、絶景を擁している宿であれば、そこでも360度カメラを使わない手はありません。実際温泉に浸かりながら絶景が見られることを謳い文句にしている宿は少なくありませんが、宿泊客が必然的に気になるのはどれくらいの絶景かということですよね。だからこそ、そこは余すことなく見せるのが正解なのです。
訪れてからのお楽しみとしている宿もありますが、紹介しないのはとても勿体無いです。一望できる絶景、そしてそれを眺めることのできる温泉の写真はとても絵になりますし、その一枚だけで「行きたい」と強く思わせるだけのインパクトを秘めています。
そしてここでも重要になるのは、どのようにその魅力的な写真を撮影するかということですが、360度カメラであれば特別な技術は必要ありません。誰でも簡単に、ワンショットで全天球の画像を撮影できるからです。
プロのカメラマンが撮った絶景写真と比べれば劣る部分も当然あるでしょう。しかし、事実に近い、周辺の状況も含んだ写真という意味では、360度カメラが一歩リードしています。「上手に絶景をアピールしたいけれど、方法に悩んでいた」という温泉宿の関係者様は、360度カメラでの撮影という選択肢も検討してみてください。
VRと合わせて更なる臨場感を実現
360度カメラで撮影された全天球画像単体でもかなりの雰囲気や臨場感を伝えられるというのは、ここまでご紹介した通りです。ただ、360度カメラの魅力はそれだけではありません。撮影した画像はVRヘッドセットを使うことで、VR画像としても楽しむことが可能なのです。
全ての全天球カメラがVRに対応しているというわけではありませんし、ヘッドセットに関しては全員が持っているというわけではありませんが、VR対応のカメラで撮影しておくことで、一部の人には更にリアルな様子を伝えられるようになるかもしれません。
VR対応の全天球カメラであっても特別高価になるということはないので、せっかく導入するのであればそういったものを検討してみてください。オススメの機種はリコーが販売しているTHETAシリーズか、中国の企業が手がけているInsta360シリーズです。
この二つの機種は360度カメラ市場の中でもかなりのシェアを誇っており、性能やコストパフォーマンスも申し分ありません。どちらも低価格のものから高機能高価格のものまで揃えているので、予算に合わせてカメラを選べるのも魅力です。
終わりに
私もホテルや旅館に泊まる際、写真や様々な条件を徹底的に比較するのですが、正直「もっと全体の雰囲気が分かる写真があればなぁ」と思うことは多々あります。だからこそ今回このテーマでご紹介したのですが、今後は実際に、360度カメラで撮影した画像を掲載するホテルが徐々に増えていくのではないかと思っています。ホテルや旅館同士の顧客争奪戦は益々過激化していきそうですが、その中で360度カメラは、ライバル施設に差を付ける一つの武器になるかもしれません。
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