360度カメラが漫画に。THETAが登場する漫画『mono』とは

筆者:阿久津 碧

360度カメラは今や不動産業界、宿泊業界、報道現場、YouTubeなどのSNS等、様々な場面で活躍するアイテムとなりつつあります。多くのシーンで360度カメラや全天球イメージを見かけるようになった中、また新たな舞台に360度カメラが登場しました。360度カメラが姿を現した新しい舞台それは漫画の世界です。

『ゆるキャン△』の作者が描く漫画『mono』

360度カメラが登場した新しい舞台というのは、『ゆるキャン△』の作者あfろ先生が描く漫画『mono』の世界です。『ゆるキャン△』はアニメ化もされた作品で、ストーリーとしては山梨県周辺を舞台に、女子高生たちが緩やかな日常を送ったりキャンプといったアウトドアを行ったりする様子が描かれています。

そんな『ゆるキャン△』を描いたあfろ先生の次なる作品が、今回ご紹介する『mono』です。表紙を見ていただければわかるのですが、主人公である雨宮さつきの手に、株式会社リコーが販売している360度カメラ、THETAのようなものを持っている絵が描かれています。

同作品は「21世紀の楽しみ方4コマ」と銘打たれている通り、4コマ漫画としてストーリーが進んでいきます。普段あまり漫画を読まないという人でも、気軽にサクサク読める点がオススメですし、実在する場所をキャラクターたちが訪れる内容になっているので、気になった場所があれば週末に遊びに行くなんていうこともできるかもしれません。

ちなみにmonoというタイトルには「いろんな物」という意味が込められているそうです。そのタイトルが影響しているのか、実際のところはわかりませんが作中には個性豊かなキャラクターたちや多くの名所、活躍するカメラなど、いろんな人や場所、物が登場します。

『mono』のストーリー

憧れていた写真部の先輩が卒業したことで意気消沈していた主人公雨宮さつきは、部内の友人である霧山アンに励まされ、部の復興を心に決める。ネットオークションサイトで新たにカメラを購入したさつきだったが、2週間を過ぎても商品は届かず、出品者の元にアンとともに向かうことにする。一方、カメラの出品者である漫画家の秋山春乃は女子高生が主人公の4コマ漫画を連載していた。そんな春乃の元に現れたさつきとアンを見て、漫画のモデルになってほしいと伝える。元映画研究部の敷島桜子を加えた「シネフォト部(写真部+映研)」は、漫画家の春乃とともに様々な場所で取材活動を行う。

「mono|漫画の殿堂・芳文社」

主人公のさつきが購入したカメラというのがTHETAをモデルにした360度カメラ「ヴィータ」です。シャッター音もTHETAを再現したような効果音で、色合いもTHETA SCのピンクをモデルにしたような見た目をしています。漫画でどうやって360度カメラの映りを表現しているのか気になった方もいるかもしれません。

作中では、全天球カメラを使ったときのような、背景が広角になっている作画が再現されています。この表現方法は『ゆるキャン△』のコミックでも見られるので、作者のカメラや、カメラの映りに対するこだわりがうかがえます。

この漫画を読んで360度カメラに興味が出たり、実際に山梨県周辺に出かけたくなったりする人は間違いなくいると思います。かわいらしいキャラクターたちが360度カメラやアクションカメラを使って、様々な場所を訪れる様子に心動かされることがあるかもしれません。

アウトドアとTHETAの親和性

当サイトの別の記事でも、登山やキャンプといったアウトドアにTHETAが向いているということをご紹介していますが、『mono』を読んでいてもそういった点が感じられると思います。漫画家の春乃の取材活動に協力する中で、主人公たちはいろんな場所へとカメラを持って訪れます。

登場人物たちが出かけた先でカメラを使っている様子は、漫画やアニメが好きな人たちだけではなく、アウトドアやカメラが好きな人も楽しめる内容なのではないでしょうか。作中では360度カメラ自体の魅力も語られていますし、『mono』を読んで360度カメラに興味が出る人もいるかもしれません。

THETAはコンパクトなデザインで持ち運びもしやすいですし、ワンショットで全天球イメージの撮影が可能なので、操作も容易です。専用の水中ハウジングケースを使えば防水機能が付与され、水の中や雨中でも撮影を行うことができます。

キャンプや登山に行った際、突然雨が降ってきてもハウジングケースをつけていれば安心です。ケースに入れた際は、ストラップをつけることもできるので、首からぶら下げたりして気軽に撮影することもできます。アウトドアでは必要な装備が多いですし、カメラは軽いものにして、ぱっと取り出し、さっと撮影したいという方にもオススメです。

陸のアクティビティだけでなく、川下りやダイビングといった海のアクティビティでもTHETAはオススメです。前述したハウジングケースを使用すれば、水深30メートルまでの撮影が可能になります。360度カメラのほとんどは本体そのものに防水性能が備えられておらず、その点はTHETAも例外ではありません。しかし特別な改造などは必要とせず、ケースさえ装着すればすぐに水中で使えるようになる点は魅力です。

水中ハウジングケースの他にも、三脚や自撮り棒を使うことで撮影のバリエーションは広がります。景色だけを撮りたい場合は三脚を、みんなでわいわい楽しんでいる様子は自撮り棒でなど、撮影したいシーンに合わせて使い分けてみてください。

カメラ自体がコンパクトな上、装備品も比較的軽いものが多いので、アウトドアに出かけるときはTHETAが最適です。

アウトドアにはもちろん、取材活動という面でも360度カメラは向いています。取材場所の全方位を撮影することができるので、後から見返したときに資料として最適です。一枚の写真や映像の中に多くの情報が集まっているので、それを見ながら絵を描くのにも向いていますし、そのときには気づかなかった点に気づくこともあるでしょう。

漫画にも登場する360度カメラの魅力

改めて考えてみると、漫画にも取り上げられるほどの360度カメラの魅力とは一体何なのでしょうか。THETAであれば純国産品であるということが大きな安心感でもあり魅力だと思いますが、360度カメラ自体の魅力とはやはり何と言っても360度全方位を撮影できることです。

通常のカメラでは、広がる風景の中から一部を切り取ることしかできません。もちろんどんなふうにその一部を切り取るか。構図を考えたり、カメラの設定を変更したりする楽しみはありますし、そうやって撮れたものには何か達成感のようなものを感じることもあります。

一方360度カメラは360度全方位をワンショットで写真の中に収めることができ、その画像をグリグリ回して楽しんだり、VRで閲覧したりすることもできます。カメラの撮影という行為の他に、遊びという部分も多分に含んだものが360度カメラなのではないでしょうか。撮影や編集、遊び、記録など、一つのカメラで多面的に楽しむことができるというのが最大の魅力なのかもしれませんね。

それを漫画という平面的な世界で表現するあfろ先生の画力には感動させられますし、新たな世界で見る360度カメラという意味でも『mono』はいろんな面で楽しめる作品になっています。

終わりに

様々なシーンで活躍している360度カメラですが、ついに漫画の世界にも登場するようになりました。将来的には360度カメラを使った映画などの映像作品もどんどん増えていくかもしれません。実際、YouTubeが制作した360度動画なども既に沢山投稿されており、その中には見応えのある魅力的な作品も存在します。360度カメラを使えばそういった動画制作も行えるので、撮るだけではなく、見ることも作ることも楽しむことができます。多くの楽しみ方がある360度カメラを使って、自分だけの世界観を作ってみてはいかがでしょうか。

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