360度カメラ初心者必見。初めてでも上手く撮れる撮影のポイント
360度を撮影することのできる通称全天球カメラ。普通のカメラとは一味もふた味も違う写真が撮れるということで年々注目を集めていますが、上手に綺麗な写真を撮ることに苦戦するという人も多いのではないでしょうか。しかしいくつかのポイントを意識すれば、誰でも簡単に綺麗な写真を撮影、編集することができるのです。
写真はなるべく高い位置で構える
普通のカメラはファインダーをのぞいたり液晶ディスプレイを見たりしながら、顔や胸の高さで写真撮影を行います。対して全天球カメラは顔や胸の高さで撮ってしまうと逆効果です。
撮影者も含めた360度の撮影が行えるという長所を完全に潰してしまうので、その位置で撮影するのはなるべく避けましょう。撮影した写真の大部分が撮影者の身体で埋まっていたら、せっかくの全天球も活かせません。そこで大事なのが、なるべく高い位置でカメラを構えるということです。
腕を伸ばして撮影するのも有効ですが、より高い位置で構えるためには自撮り棒などを使用するのがオススメです。高い位置から撮影することができれば、遠くの景色まで大迫力で記録することができるので、誰でも簡単に全天球カメラの能力を引き出すことができます。
通常のカメラとは異なり、全天球カメラはスマートフォンなどからシャッターを押すことができるので、レンズが捉えている景色の確認も容易です。シーンによってはリモコンを使うのもいいので、上手に使い分けてみてください。
被写体を背中にして撮影を行う
これも普通のカメラとは真逆ですが、全天球カメラは被写体を背にして撮影すると綺麗に撮ることができます。これは勿論前述した「高い位置で構える」ということを行なった上での話になります。
被写体のサイズ感にもよりますが、高さのある建物などを撮影する際に近付きすぎると、ぼやけたり歪んだりした写真になりやすいです。人を撮るのか、ビルを撮るのか、動物を撮るのかにもよって適切な撮影位置は異なりますが、最適な距離感を探してみてください。
そしてそれが見つかったら、その被写体を背にして写真を撮ると、美しい全天球画像になります。
沢山撮影を行う
これは経験という意味でも撮影枚数という意味でも言えることですが、綺麗な写真を撮影するためにはとにかく沢山出かけて、沢山写真撮影を行いましょう。数枚しか写真を撮らないのと、数百枚写真を撮るのでは経験値が違いますし、いい写真の割合も変わってくるでしょう。
闇雲に撮影を行えばいいというわけではありませんが、数というのは質を担保してくれることがあります。撮影時には気付かなかったけれど、スマートフォンに転送したら写真がぶれていた、ボケていたなんていうことはよくあります。
私も一眼レフカメラで撮影を行う際、本体のディスプレイでは問題がなかったのに、パソコン画面で見たらピントが甘かったということが何度もありました。全天球カメラも同じです。バシャバシャと撮影をして、後で家に帰ってから気に入った写真を選べばいいのです。
選択肢が多くなるので作業自体は面倒になるかもしれませんが、満足のいく写真を撮影できる確率は確実に上がるはずです。THETAなどの全天球カメラは外部容量ではなく内部ストレージに依存しているので、沢山撮りすぎると容量が足りなくなります。
逆を言えば、休憩中などにこまめに転送を行えば、無限に撮影を行えるということです。グーグルフォトなどのストレージサービスを利用すれば、転送先のスマートフォンの容量を心配する必要もありません。
上手に全天球画像を撮影したい、すぐに上達したいと考えている方は、とにかく沢山写真撮影を行いましょう。座学は確かに大事ですが、直接的な成長というのは、何事も経験によって養われるものです。
他の人が撮った写真を見る
最近はSNSの爆発的人気に伴ってカメラユーザーも増えています。それによって、他の人が撮影した写真も気軽に見ることができるようになりました。カメラ初心者にとってこれは、非常にありがたい環境なのではないでしょうか。
InstagramやFacebookにアップロードされた写真を見るのは参考になりますし、気付きも多いことでしょう。自分だったら被写体にしない地味なものでも、撮り方次第ではSNS映えするということもあります。
特に全天球カメラだと、独特な写り方になるので、アイデアと工夫次第ではどんなものでも美しく撮影することができます。そんな学びの対象になるものが、今や誰でも無料で見ることができ、気軽にシェアすることができるのです。
一昔前はハードルが高い趣味であったカメラも、こう考えると随分取付きやすいものになった気がします。
全天球の動画や静止画、VR動画などは簡単に見つけることができるので、何から始めればいいのか分からないという人は、取り敢えずネットで検索してみるのもいいかもしれませんね。
状況によって使い分ける
残念ながら全天球カメラは万能ではありません。それは一般的なカメラにも言えることですが、状況によって使う道具を変えてみるのが重要です。絶景や建物、大勢での記念撮影といったシーンであれば、全天球カメラの能力が最大限に発揮されます。
反面ポートレートや、被写界深度を調節して綺麗にボケた写真を撮るときにおいては、単焦点レンズを備えた一眼レフに軍配が上がります。その得手不得手の差を無理に埋めようとするのではなく、臨機応変に道具を使い分けることが重要です。
そうすることで全天球カメラの強みや活かし方、苦手なことも自然に見えてくるようになります。その結果、自分が本当に全天球カメラで撮影したいテーマが見えてくるかもしれません。
写真の編集は公式アプリが便利
写真は撮ったら終わりではなく、その後の編集も重要です。編集技術の高さで、写真撮影技術をカバーできる場合もありますし、基本的な編集方法はマスターしておいて損はないでしょう。
全天球カメラの場合は公式アプリなどをリリースしていることも多く、そういったアプリでは編集も行えます。リコーが販売しているTHETAの場合も「THETA」という画像保存アプリと「THETA+」という画像編集アプリがリリースされています。
前者の場合は画像保存機能の他にリモコン機能なども備わっているので、三脚などと組み合わせた遠隔撮影にも役立ちます。他の製品でもそうですが、アプリの使用によって最大限機能が引き出されることも多いので、全天球カメラを購入したら必ず公式アプリもインストールしましょう。
後者の編集アプリでは基本的な色調、サイズ変更の他にアングルなどの変更も行えます。一枚の写真から何通りもの見え方を楽しめるのは全天球カメラの醍醐味です。一見華のない写真でも、角度を変えることで急に映えるということもあるでしょう。
まずは自分で様々な色合い、角度を試してみて、お気に入りの一枚を作ってみてください。写真だけでなく「THETA+Video」というアプリを利用すれば動画の編集も行えます。
動画配信者やビデオ撮影が趣味という方は、こちらも是非利用してみてください。実際に編集された動画もYouTubeなどで見ることができるので、参考にするために他のユーザーが作った動画を見るのも面白いかもしれません。
終わりに
一見撮影が難しそうな全天球カメラですが、その特性を理解して沢山練習すれば、すぐに上達します。そのうち自分が撮りたいのが人なのか、景色なのか、物なのかというのも少しずつ分かってくることでしょう。今回ご紹介したポイントなども参考にしながら、自分が本当に撮影したいものを撮りに、沢山出かけてみてください。
スポンサーリンク