北海道の離島を紹介!天売島と焼尻島を360度カメラTHETAで撮影

筆者:遠藤 美華

北海道には本道のほかに5つの島があります。礼文(れぶん)、利尻(りしり)、天売(てうり)、焼尻(やぎしり)、奥尻(おくしり)です。

この記事では、筆者が6月末に訪れた北海道の北西の2つの島、天売・焼尻の島の様子を、RICOH THETA SCで撮影した360度画像などを交えて紹介していきます。

世界的規模の海鳥の繁殖地・天売島

海鳥って?

天売島は世界的規模の海鳥の繁殖地です。「海鳥(うみどり)」とは、海で暮らす鳥ですが、卵を産み、ヒナを育てるには陸が必要です。

私たちが思い浮かべる海鳥といえば、身近なところで思い出すとすると、港でみかけるカモメや動物園や水族館にいるペンギン、ペリカンといったところでしょうか。

毎年4月〜7月上旬、天売島には繁殖のために8種類の海鳥が集まってきます。ウミガラス、ウトウ、ケイマフリ、ヒメウ、ウミウ、ウミスズメ、オオセグロカモメ、ウミネコです。

筆者が訪れた2019年6月下旬の天売島で、幅を利かせて繁殖時期を過ごしていたのが、ウミネコとウトウです。

ウミネコのヒナが育つ

6月29日北海道天売島の黒崎海岸。 最近の天売ではここがウミネコの繁殖地。凄い数だった。産んだ3この卵を全部とも育てられるのは、ここ天売だから。 環境が整うってこういう意味なのかも。 #北海道旅行 #天売島 #ウミネコ #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

こちらの360度画像は、2019年6月29日の天売島・黒崎海岸。

天売島ではウミネコの繁殖地が移動することが知られています。ここ数年で黒崎海岸に移ってきました。ウミネコは3個の卵を産み、そのうち1つだけでもうまく育てばよいと言われています。しかし、ここ天売では天敵がいないことと餌が豊富なことも手伝って、3個とも育てられる環境にあるのだそうです。この時期は、3羽の雛と親鳥の飛ぶ練習をする姿も見かけました。(天売島のネイチャーガイドから)

ケイマフリのつがいはいつでも仲良し

ケイマフリは、アイヌ語で「くちばしあかい」という意味です。つがいは仲良しでいつも一緒に行動します。この日、赤岩展望台から岸壁を双眼鏡で見ていると仲の良いケイマフリのつがいが目にとまりました。

天売島・赤岩展望台からの景色

6月から7月にかけてウトウ80万羽の帰巣は壮観。 北海道・天売島。赤岩展望台からの景色。 #北海道旅行 #海鳥 #天売島 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

その言葉の通りクチバシが赤く、足も赤い。どうやらケイマフリが好んで食べるエビなどの甲殻類の色素が現れているそう。

望遠レンズ付きのカメラは持ち合わせていませんでしたので撮影はできませんでした。ケイマフリを見たい方は下記の参照ページをご覧ください。

参照:天売島・赤岩展望台のケイマフリ

80万羽のウトウの帰巣は壮観

同じくこの赤岩展望台付近の地面には40万個近いウトウの巣穴があります。日中はヒナを守るために巣に残る親鳥1羽とヒナ鳥がいます。

海へ餌を取りに出るもう一方の親は、夕方暗くなってから小魚を何匹も嘴に挟んで、巣穴に帰ってきます。もの勢いで飛び込むような様相です。

筆者のYouTube動画から(※iPhoneでの撮影です)

80万羽の暮すウトウの帰巣

ウミガラス (オロロンチョウ)は絶滅危惧種

ウミガラスは、日本ではここ天売島でのみ繁殖が確認されています。かつては数千羽が確認できたそうですが、いまは絶滅危惧種。世界の総個体数は数十万羽と言われています。「オロローン」と鳴くからというのが理由で「オロロンチョウ」とも呼ばれています。

オロロンチョウの様子は、船で巣の近くの岩まで行くツアーを利用するのがおすすめです。

1938年には「天売島海鳥繁殖地」として天然記念物に指定。1982年には天売島鳥獣保護区に指定されています。

天売島の小耳な話:ウニ漁

ウニの餌になる昆布が良質に育つ天売島。味に間違いはありません。2019年の解禁は6月20日。ウニ漁の帰船を待つ港を360度で撮影しました。ブルーシートの小屋は、あがってきたウニを日陰でサイズごとに仕分けをするエリアです。島の人たちはこの時期、助け合ってウニ漁を行なっています。

天売島の港/ウニ漁船の戻ってくるのを待つ港

北海道 道北の島 天売島のフェリーターミナル。たぶん漁港でもある。 6/30この日は波も穏やかで、ウニ漁がありました。 ブルーシートの小屋の中で、ウニの仕分けがはじまる! #北海道旅行 #天売島 #360度カメラ #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

のどかな焼尻島〜高級品種のめん羊牧場がある

天売が海鳥などの生命が息づく島とすると、焼尻島はのどかな島です。サフォークという顔の黒い羊の牧場があります。

焼尻島の展望台からの景色

北海道、焼尻島6/30 #北海道旅行 #島旅 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

天売・焼尻へのアクセスは羽幌から船で

北海道の北西に浮かぶ兄弟島、天売島・焼尻島へのアクセスは、羽幌港からフェリーもしくは高速船です。

天売島までは、羽幌港から西北西に28キロ。乗船後の所要時間は、フェリーなら1時間45分、高速船は1時間ほど。焼尻島〜天売島間は約3キロ。フェリーで25分、高速船で15分です。

最後に

北海道天売島は生命の息遣いが聞こえてくる島。焼尻島はのんびりできる癒しの島。

「実際に足を延ばすのにはなかなか」と思う風景も、360度カメラTHETAで撮影すれば臨場感を持ってたくさんの人と共有することができます。

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