THETAの行動分析サービス「RICOH360 – Analysis」

筆者:阿久津 碧

顧客の動きや需要を把握することは、多くのビジネスにおいて重要なことです。インターネットサイトなどでも、訪問者がどんな記事に関心を示したのか、どんなタイトルに惹かれるのかというのを把握するための手段が多くあり、収益化を重視するのであればそれらのシステムを導入することは非常に重要です。そんなサービスが実店舗でも導入できればと考えている人も多いのではないでしょうか。それは近い未来、実現するかもしれません。

顧客の行動が見えるサービスをRICOHが開発

RICOHが開発している360度カメラTHETAを活かした行動分析サービス「RICOH360 – Analysis」をご存知でしょうか?

ウェブページのアクセス解析サービスに「Googleアナリティクス」というものが存在しますが、「RICOH360 – Analysis」はそれを現実世界に落とし込んだかのようなサービスです。

イベントの展示や出店などで、訪れた人がどんなサービスに関心を抱いて、何が決め手となって購入に繋がったかなどを調べることは大切です。しかし訪れた人一人ひとりを観察してその動きをまとめるということは現実的ではありません。

足を運んでくれた人の数だけを計測するというのであれば人力でもできるかもしれませんが、詳細な観察となると、どうしても人手とコストという問題が立ちはだかることになるでしょう。

「RICOH360 – Analysis」はそんな悩みをスマートに解決してくれます。来場者のカウントは当然として、その動きを正確に記録することができます。使用されるカメラはRICOHが開発・販売している全天球カメラTHETAですが、持ち運び用カメラとは思えないほどに美しい映像で会場の様子を記録してくれます。

こんな人にオススメ

「RICOH360 – Analysis」を利用していただきたいのは、こんな悩みを持っている個人や企業です。

限られた予算の中で行動分析をしたい

イベントなどに出展するのは、それだけでも相当なコストがかかります。展示物の運搬や会場代、人件費などを鑑みると、自由に動かせる金額も限られてくるでしょう。

「RICOH360 – Analysis」は基本的にTHETA一台で完結するので、予算も最低限に抑えることが可能です。限られた費用の中でも正確な行動分析を行いたいという場合には、とてもオススメです。

自由に工事を行うことができない

行動分析サービス自体は多くありますが、中には工事が必要なものも存在します。自社の所有しているブースで何かしらのイベントを行う際には工事をしても問題ありませんが、イベントスペースを借りるケースだとそうはいきません。

勝手に壁に穴を開けたり配線を通したりしたら大問題になりますし、出展どころではなくなるでしょう。

「RICOH360 – Analysis」は電源さえ確保できる環境であれば簡単に設置することができるので、工事などの必要がありません。サーバーの設置なども不要なので、場所を選ばずに利用することができます。

広い会場でたくさんの人が訪れる環境

「RICOH360 – Analysis」で利用するTHETAは、遮蔽物さえなければ一台で360度、およそ100平方メートルをカバーすることができます。そのため、会場が広かったりたくさんの人が訪れたりするシーンでも、撮り逃しがありません。

正確なデータを集めたいけれど、人力でカバーするには限界があるというときでも、気軽に利用することが可能となっています。

複数のブースで測定しなければいけないとき

一つの企業や個人が複数のイベントスペースを有している場合、どこのスペースが人気で、反対に不人気なのがどこなのかはとても気になると思います。「RICOH360 – Analysis」ではヒートマップ機能があるので、人が集まっているブースを、色で分かりやすく把握することができます。

判断が曖昧な状況でも、可視化されている色という要素を基準にすることで、より詳細な結果を確かめることができ、拮抗している二つのブースの優劣を判断する際にも有効です。

「RICOH360 – Analysis」利用の流れ

「RICOH360 – Analysis」を利用する際の流れはとてもシンプルです。まずは見積もりを行い、RICOHと契約を交わします。見積もりは以下のサイトから行えますが、具体的な料金については実際に問い合わせてみないと分かりません。

RICOH THETA行動分析サービス RICOH360 – Analysis

条件に納得して契約も交わしたら、RICOH側から必要な機材が発送されます。利用者は発送された機材を受領し、設置を行います。電源のある環境にTHETAを設置するというのが大まかな段取りなので、設置自体は簡単に行えると予想されます。

設置場所や方法は会場やブースによっても異なると思いますが、方法について不明点がある場合には担当者に問い合わせましょう。測定と機材の返却に二週間ほど要すると仮定した場合、成果物の納品はその一週間後が目安となるので、全体のスケジュール感は三週間程度を見積もっておきましょう。

詳しいサービス概要や料金、正確なスケジュールが知りたい場合は、一度気軽に問い合わせてみてください。問い合わせだけ行って本契約をしないというのもアリなので、まずは疑問を解消することが大切です。

導入事例

イベント以外にも「RICOH360 – Analysis」が活躍できる場所はいくつも存在します。アイデア次第で様々なデータを集めることができるので、自分のビジネスにも応用してみてください。

コワーキングスペースへの導入

リモートワークが当たり前になりつつある昨今、コワーキングスペースの需要も順調に増えています。「RICOH360 – Analysis」ではコワーキングスペースの曜日毎の利用人数や打ち合わせスペースの人数カウント、撮影画像をSNSなどで発信することによる宣伝効果などが期待できます。

実例も存在し、データを元にシフトの改善やキャンペーンの実施、サイト上からの空席確認サービス導入などの変化があったそうです。私自身コワーキングスペースや喫茶店で仕事を行う機会もあるのですが、土日と平日では利用者の人数が異なること、平日の中でもばらつきがあるという点は気になっていました。

一利用者の視点からも気付けることなので、当然そのことに頭を悩ませているオーナーも多いのではないでしょうか。客入りが少ない日に多くのスタッフを配置しても人件費で赤字になりますし、正確なデータを集めることは経営方針を決めていく上で必須かもしれません。

スーパーなど店舗での測定

スーパーや八百屋が事前に安売り広告などのチラシを刷って、それがどれくらいの効果を上げているのかが分かれば、売上向上に直結します。販促活動のデータ分析は「RICOH360 – Analysis」の得意分野なので、対象商品の陳列棚の側にTHETAを設置すれば、欲しいデータがすぐに手に入ります。

繰り返していくことで適切なチラシ、価格、セールの曜日、イベント設定などが見えてくるので、より有効な戦略を打ち出すことが可能になります。複数の店舗を抱えている場合にはそれぞれの店舗で測定を行うことにより、地域差も分析することができます。

サテライトオフィスでの測定

地方に設立したサテライトオフィスが、どのような用途で利用されているのかも「RICOH360 – Analysis」を使えば調べることができます。全体人数やオフィス毎の人数をカウントすることで需要も見えてきますし、施設の最適化を狙うことができます。

カフェスペースや個室が欲しいという要望を集めたり、既存設備の利用頻度を調べたりすることも可能なので、無駄をなくしてニーズにマッチしたオフィス作りを目指すことができます。

終わりに

360度カメラを利用することで人の動きやデータの測定もできる。そんな時代が訪れたこと自体に驚きを感じました。このサービスを上手に利用することで、個人・法人を問わずマーケティングの促進に繋がれば良いと思いますし、様々な業界で魅力的なコンテンツが今以上に増えていくことに直結すれば素敵ですね。そして記念撮影や旅の記録に止まらない360度カメラ。今後もその真価や新規のサービスから目を離せません。

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