あなたにおすすめのTHETAは?|RICOH THETA各機種の価格と機能を比較
2019年5月にTHETAの最新作THETA Z1が発売され、THETA Sから数えるとシリーズは全4機種。
今回は
「THETAが欲しいけど、どれを選んだらいいかわからない」
「私にぴったりの360度カメラが欲しい」
「できるだけコスパの高いカメラがいい」
という方に向けてTHETAシリーズの各機種を機能面と価格面から徹底比較したいと思います。購入を検討するさいの判断材料にしてもらえたら幸いです。
※掲載されいている情報はすべて執筆時点のものになります。
本記事の内容
360度カメラって?仕組みを簡単に解説
360度カメラとは上下左右、空間全体をワンショットで撮影できるカメラです。一眼レフやデジカメなど、一般的なカメラについているレンズは通常1枚で、レンズ正面のアングルを写真に収めます。一方、360度カメラには複数のレンズがついており、それぞれのレンズで撮った画像をカメラ内でつなぎ合わせてくれるのが特徴です。この作業をスティッチングと呼び、これにより360度すべての景色を1枚の写真に収めることができます。
THETAの種類
360度カメラを語る上ではずせないのが、RICOHの「THETA(シータ)」。360度カメラ市場をつくってきたシリーズで、初心者から上級者まで使い手を選ばないのがTHETAの特徴です。搭載されているボタンが少なく、使い方がとてもシンプルなので、「普段はスマホぐらいでしか写真は撮らない」という方もすぐに慣れてしまいます。
現在、販売されているTHETAシリーズは主に以下の4機種。THETA SCが導入機で、THETA Z1がフラッグシップモデルとなっています。
【THETAシリーズ一覧】
「THETA SC」
「THETA S」
「THETA V」
「THETA Z1」
THETA各シリーズのポイント|機種ごとの違いをはっきりさせよう
まずはスペック。各機種の主な情報を確認しておきましょう。
これだけでは各機種の違いがまだまだわからないので、もうすこし掘り下げてシリーズごとの特徴を説明していきたいと思います。
THETA SC|エントリーモデルに最適。機能と価格のバランス◎
2016年10月に発売された「THETA SC」は、コスパに優れたモデルです。THETA SCは後述するTHETA Sの後継機で、あえてTHETA Sよりも機能縮小することで価格が抑えられているのが特徴です(廉価モデル)。具体的な機能の違いは、「動画の連続撮影可能時間」と「ライブストリーミング機能の有無」、「HDMI端子の有無」が主なところ。
「動画の連続撮影可能時間」はTHETA Sが最大25分ですが、THETA SCは最大5分までしか動画撮影ができません。また、SNSなどでのライブストリーミングがTHETA SCではできないようになりました。ただ、逆を言えばそれ以外はほぼ同じスペック。この機能差と実際の価格差を整理して考えると、購入検討しやすくなるでしょう(価格差については後ほど)。
THETA S|360度カメラブームの火付け役
2015年発売のTHETA Sは、「手頃な価格で、360度撮影が楽しめるカメラ」として、360度市場を一気に広げた立役者的モデルです。その前の「THETA(2013年発売)」「THETA m15(2014年発売)」などもありましたが、THETA Sで画質や機能が大幅に向上。
具体的には1/2.3型イメージセンサーが搭載され、内蔵メモリーの容量も倍の8GB。スマホとの無線LAN接続、セルフタイマー撮影なども可能になり、利用シーンが大幅に広がりました。そういったこともあり、THETA Sは現在の360度カメラブームの火付け役と言っても過言ではありません。
THETA V|昨年までの最上位機種。S・SCからスペックが大きく向上
2017年9月に発売されたTHETA Vは、昨年まで最上位に位置づけられていた機種。THETA SやTHETA SCとは一線を画し、基本のスペックが1、2段階上をいっています。たとえば、動画性能は4Kに対応し、マイクも4つ搭載され立体的に録音できる「360度音声記録」になりました。ジャイロセンサーも新たに搭載されたので、手ブレ補正が強くなっています。そのほかにも、内蔵メモリー・バッテリー容量アップ、IOS感度・シャッタースピードの性能アップなど、全体的にスペックアップしています。Bluetoothにも対応しているので、これまではWi-Fi経由の接続でしたが、Bluetoothで繋げることにより常時接続が可能になっています。
また、プラグイン機能が付いたのも、THETA Vの特徴です。プラグイン機能を端的に言えば、「もともと搭載されていないけれども、新機能を途中から入れられる機能」です。たとえば、「File Cloud Upload V2」というプラグインを入れれば、スマホを経由することなく写真や動画のデータをGoogleドライブに直接保存することができます。THETAのプラグインストアにはいろいろな種類のプラグインが用意されており、より便利で使いやすくカメラをカスタマイズすることができます。
THETA Z1|シリーズ最高フラッグシップモデル
2019年5月に世に出たばかりのシリーズ最高モデル。THETA Z1の一番の売りはなんといっても、「大型1.0型裏面照射型CMOSイメージセンサー」を搭載している点です。THETA Vまでは1/2.3型イメージセンサーだったので、キャッチできる情報が格段に大きくなりました。そして、その画質のよさを活かすため、RAW記録(データ圧縮せず“生”で保存する形式)にも対応。静止画の有効画素数も向上しています。
見た目にもこれまでのモデルと違い、マグネシウムボディが採用され、本体にディスプレイ(有機ELパネル)もついています。撮影可能枚数やバッテリー残量などが一目で見られるのも大きな進化です。もちろん、THETA V同様、プラグイン機能にも対応しています。
THETAシリーズの価格と機能まとめ
さて、気になるのはお値段ですよね。「THETA Z1が高性能だということはわかったけど、お高いんでしょ~?」という声が聞こえてきます。なので、先ほどご紹介した機能の違いと、価格差を簡単にまとめてみましょう。まずは価格面。
続いて価格を踏まえて、機能面の違いを見ていきましょう。
【THETA SCとTHETA Sの主な違い】
・動画の連続撮影可能時間
・ライブストリーミング機能
【THETA SとTHETA Vの主な違い】
・ジャイロセンサー搭載
・360度音声記録
・Bluetooth接続
・プラグイン機能
・内蔵メモリー、バッテリー容量アップ
【THETA VとTHETA Z1の主な違い】
・1型イメージセンサー搭載(画質大幅向上)
・RAW記録
・ディスプレイ
・ISO感度、絞り性能アップ
こちらはあくまで「主な違い」なので、細かな差異はこのほかにもたくさんあります。ただ、おおよそ把握するだけなら、これらを抑えておけば大丈夫。機能面の違いと価格差を天秤にかけて、自分に合った360度カメラを見つけてみてください。
結局、あなたにおすすめのTHETAはどれなのか?
それでもなお「私にはどの機種が合っているの?」と決められない方へ。
まずは「エントリーモデル」or「ハイエンドモデル」、どちらにするかを決めましょう。もしエントリーモデルかなと思うのであれば、「THETA S」か「THETA SC」。機能重視でいくと思えば、「THETA V」か「THETA Z1」になるでしょう。
「THETA S」と「THETA SC」の大きな違いは、やはり動画の連続撮影可能時間(ライブストリーミングを頻繁にするという方は少ないと思うので)。THETA SCだと続けて5分までしか撮影ができないので、そこをどう考えるかです。続けて動画を撮ることの価値と、価格差〇円を天秤にかけて、「これだ!」と思った方を選びましょう。
「THETA V」か「THETA Z1」の違いは、スペック・価格ともに結構大きいです。実勢価格には5万円以上の開きがあるので、予算次第なところもあります。「THETA Z1」が発売されて、THETA Vのポジションが微妙になっている気がしないでもないですが、昨年までは最上位モデルとして活躍していたのでかなりのカメラ上級者でない限りTHETA Vでもスペック的には申し分ないと思います。
ちなみに、「THETA S/SC」と「THETA V」で迷っているのであれば、動画をどれくらい撮影するかがひとつのポイントになってくるのではないでしょうか。THETA Vでは動画関連のスペックが大きく向上したので、「動きのある中で撮影したい」「質の高い動画を撮りたい」という方は、「THETA S/SC」よりも「THETA V」のほうがいいのかもしれません。
THETAアクセサリーの価格相場
最後にTHETA関連のアクセサリーの価格相場についてご説明しておきます。まずTHETAと一緒にぜひ買っておきたいのが「三脚」と「自撮り棒」です。この2つはTHETAを使う上で、必須アイテムにもなるのでおさえておきましょう。セットで売られていることも多く、相場としては1000~3000円程度。
そのほかのアイテムとしては水中撮影で使う時のハウジング(RICOH TW-1)。防水ケースになっており、水深30メートルまで潜ることができます。ダイビングやシュノーケルが好きな方におすすめ。ただ、価格は2万円前後と、THETA SCが買えるぐらいの値段なのがちょっとネックです。ケースにはTHETA用ハードケース(3000円前後)というものもありますが、こちらは防滴程度なのであまり利用シーンとしては少ないかもしれせん。
まとめ
THETAシリーズの機能・価格の違いを説明してまいりました。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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