誰でも簡単に360度の映像を長時間録画・配信できるキットが登場

筆者:阿久津 碧

長時間の動画撮影や配信というものが一つのコンテンツとして確立している昨今、その技術に対する需要も着実に高まっています。YouTubeなどの動画系SNSに投稿して広告収入を得たり、芸能人などの新たな宣伝方法として用いられたり、動画配信の可能性は無限大にあります。そんな新しいコンテンツを気軽に楽しむことができるツールが販売開始されました。

長時間の動画録画&配信ツール

「360°ライブ配信&録画スターターセット(CDP-LS04A-SDR)」という360度映像の長時間録画、並びに配信を目的としたセットが愛三電気から発売されました。一部店頭ではデモも行なっているので、実際の機会を試すことも可能です。

気になる内容は以下の通りで、かなり充実したセットとなっています。

LiveShell X

1.LiveShell X本体

2.専用ACアダプタ

3.無線LANアダプタ

4.設定ケーブル

5.LiveShell Xクイックセットアップガイド

RICOH R Development Kit

6.RICOH R Development Kit本体

7.スタンド

8.キャリングケース

9.micro SD カード(8GB、本体スロット内)

10.micro USBケーブル

11.RICOH R Development Kit用ACアダプタ

12.お客様への重要なお知らせ

13.保証書

14.ユーザーズマニュアル

【その他】

15.VANGUARD DIVIDER BAG 27bk

16.HDMIケーブルfull-micro

17.360°ライブ配信&録画スターターセットガイド

全17点の超豪華内容となっていますね。本製品の大きな特徴として、パソコンなどの外部機器を必要としない、いわゆるPCレスという点が挙げられます。通常動画の配信を行うとなれば、どうしてもパソコンが必要になります。

本格的に動画配信や録画を行うとなると、そのパソコンに対してもある程度のスペックを求めることになるので、どうしても予算的な問題は避けられないでしょう。この問題に対して本製品は直接的にアプローチしているのではないでしょうか。

ではどのようにしてライブ配信を可能にしているのかというと、「LiveShell X」が配信の役割を果たしています。そして360度の映像を撮影するのはリコー製のカメラ「RICOH R Development Kit」です。

「RICOH R|24時間連続撮影可能なライブストリーミング 360度カメラ|THETAと比較あり」

その2つを始めとして、このセットではバッグやケーブルなど、必要なものが完璧に一式揃っています。初めて動画配信を行うけれど、何から揃えればいいのか分からない。パソコンと配信機器両方を購入する予算がないけれど、動画配信は360度で行いたい。

そんなコアな要望はもちろんのこと、法人向けとしても十分な性能を発揮してくれます。価格は全ての商品がセットになって税抜き133,000円となっています。本格的に動画配信で生活していきたいと考えている人や、360度映像の配信を行いたいと考えている法人には、オススメの商品となっています。

想定される利用用途

本製品には様々な利用用途が考えられますが、そのいくつかをご紹介していきます。

ゲーム配信

ゲーム配信を360度カメラで行う必要があるのかという声も聞こえてきそうですが、ゲームをプレイしている様子とゲーム画面の両方を撮影できる点など、実は非常に相性が良いのです。

通常であればプレイヤーとプレイ画面、それぞれを撮影するカメラを準備しなければいけません。そしてその様子を撮影後に編集するなどして繋ぎ合わせていく必要があるため、意外に手間がかかってしまいます。

録画時間や配信時間が長い動画ほどその手間も大きくなっていくので、この部分を面倒に感じていた方や、時間を節約したいと感じていた方にとっては救世主のような存在かもしれません。

アクティビティ中継

登山やスポーツ、その他アクティビティの中継を行うのにも本製品は適しています。PCレスになることで大幅に荷物内容を減らすことができるので、海外ロケに行く際などにも役立つのではないでしょうか。

配信機器を持ち歩く分の重さは代わりに加わることになりますが、場所を選ばずに使えるのは心強いですね。登山マップを作ったり配信コンテンツにしたり、技術向上のための録画をするのもいいですね。

野外フェスの撮影

法人向けの活用方法も沢山ありますが、そのうちの一つとして販売元が想定しているのが野外フェスの配信です。パフォーマンスをしているアーティストと観客の様子を一つのフレームに収めることができるので、会場の雰囲気を正確に記録することができます。

VRに対応したライブDVDなんていうものが将来的に登場したら、是非とも欲しいですよね。カメラマンのセンスが光るカメラワークも見どころですが、会場にいるような感覚を味わいたいのであればやはり360度カメラが一番です。

バードウォッチング

どこにいるのか分からない、どこから飛んでくるのか分からない。そんな環境下で楽しむバードウォッチングにもこのカメラは最適です。自分の目では鳥を捉えられなくても、後で確認したら映像には残っていた、なんていうこともあるかもしれません。

バードウォッチングや鳥の魅力を伝える動画の録画や配信、鳥類に関する番組の作成など、色々な利用方法が考えられますね。登山やアクティビティもそうですが、360度の映像を撮れるカメラは自然との相性が抜群です。趣味でそういったことに取り組んでいる人だけでなく、専門家などにもオススメですね。

ペットの見守り用カメラ

外出中や出張中、ペットを飼っている人にとっては無事に留守番できているかが気になりますよね。24時間のライブストリーミングや動画撮影にも成功している「RICOH R Development Kit」であれば、見守り用カメラにも使うことが可能です。

部屋が広い場合などは死角が生まれがちですが、360度を撮影できるカメラであれば大切なペットがどこにいても撮影することができます。愛犬や愛猫、その他のペットのことを心配せずに外出することで、飼い主さんの不安も大幅に和らぐのではないでしょうか。

各種定点観測

歩行者の観察や天気の変化を観察するときなど、各種定点観察においてもこのキットは活躍します。従来は人力に頼っていたことも、技術の発達により容易にこなせるようになりました。各種測定や定点観察を専門にしている企業などでこのキットを導入すれば、大幅な業務効率化が図れるかもしれません。

THETAシリーズとは別物と考えるべき

リコーの360度カメラといえば「RICOH THETA」シリーズが真っ先に浮かびますが、良くも悪くも「RICOH R Development Kit」はTHETAとは別物だと考えておいた方が良いでしょう。

バッテリーに関しては外部電源供給になるので内蔵バッテリー式のTHETAとはそもそもの電源確保の方法が異なります。撮影も動画のみに対応しているので、静止画は撮れません。

価格の面で見ても、やはりTHETAを購入するのとは少し感覚が異なります。日頃の生活で利用するようなビデオカメラを購入する感覚で手にすると、どうしてもギャップが生じてしまうかもしれません。反面ライブストリーミングの対応時間や録画に関する性能は圧倒的に秀でています。自分の用途とマッチするかを確かめた上で手にすれば、必ず満足できるカメラに、そしてキットになると思います。

終わりに

動画配信というのが一つの仕事として確立されつつある昨今、誰もが気軽にその業界に参入できるようになるというのは大きな変化だと思います。今後は別の企業も続々と、動画配信やライブストリーミングに関連する機器や、360度カメラの撮影に関するキットを打ち出してくるのではないかと思います。一般的なカメラを用いて動画配信を行うこと自体はこれまでもありましたが、法人・個人を問わず、360度でその試みを行うというのはとても新しいことなのではないかと感じました。

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