天体観測もお手の物。夜景にも強い高スペック360度カメラTHETA

筆者:阿久津 碧

人里から離れ、人工的な光からも遠ざかると見えてくる景色があります。それが星空です。ふと空を見上げれば一面に広がる星々の輝きにあなたもきっと感動を覚えることでしょう。その美しい光景を写真に収めたいと思いませんか?高価な望遠鏡も本格的なカメラも重い装備もいりません。リコーが販売するTHETA一つあれば、天体観望から天体観測までお手の物です。

天体撮影の魅力

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

天体撮影には様々な魅力があります。その一つに未知の世界が広がる宇宙の神秘に触れるというものがあります。普段生活をしていて空をまじまじと見上げることはなかなかないかもしれません。特に都会は街の人工的な光やガスなどの影響で美しい星空を見ることが難しくなっています。

天体撮影をするために星が綺麗に見える場所へ赴くことも新鮮な行為ですが、そんな場所で見上げる星空には誰もが魅了される輝きがあります。星空を見上げると、大気圏を抜けた先に広がる果てしない宇宙空間を感じることができるはずです。

手が届きそうなほどの鮮やかなその景色に、思わず吸い込まれそうな不思議な感覚を覚える人もいるかもしれません。その光景に、非日常的な空間も相まって癒されることでしょう。

しかしそんな美しい星空を写真に収めたいと思っても、最初はなかなか上手くいかないものです。天体を撮影する技術を磨くという点も、天体撮影の魅力です。カメラの設定をいじったり、粘り強く星空を眺めて絶好の写真を撮ったりと悪戦苦闘する部分すら楽しむことができます。その過程で自分なりの撮影方法を体得するのが天体撮影の面白みでもあります。

天体にはいろんな表情があり、その表情を観察し撮影することも楽しみ方の一つです。天体観望や天体観測が趣味になると、星座であったり、流星群であったり、決まった時期にしか見ることのできない天体の表情にどんどんはまっていくはずです。貴重な瞬間を記録に残すことで思い出にもなります。

本格的に天体撮影を行いたいと思ったとき、心配になるのはカメラや天体望遠鏡などの設備にかかる費用です。実際暗い場所でも綺麗に撮影できるカメラや天体望遠鏡は安い買い物ではありません。もっと手軽に始めたいと考える人も多くいるはずです。そこでオススメしたいのが360度カメラです。

360度カメラは手軽に持ち出せるアイテムで、ワンショットで星空を360度撮影することができます。天体を見上げた際の星空の輝きや幻想的な美しさを損なわず、空間ごと写真や動画に収められるので、見返したときの感動も素晴らしいものです。

本格的なカメラに必要な難しい設定や技術がなくても誰でも簡単に綺麗な写真が撮れるので、カメラに悪戦苦闘せずに天体撮影が行えるようになりたいという方にもオススメです。もちろん通常のカメラを使って自分なりの天体撮影を満喫するのもいいですが、そのお供に360度カメラを連れて行くと撮影のバリエーションも広がります。

360度カメラはプロ用でなければ値段も比較的購入しやすいものが多く、必要な費用を安く抑えることもできます。今回ご紹介する、株式会社RICOHが販売している360度カメラ「THETA」は安いものでおよそ2万円ちょっとから購入することが可能です。性能も素晴らしいので、以下にご紹介していきます。

夜景に強いTHETA

THETAには夜景や暗い場所でも綺麗に写真が撮れるよう、ノイズ低減撮影という機能が備わっています。通常は暗い場所で撮影すると画像の中に黒い点々が入り込んだり、画像自体がざらついたりしてしまうことがあるのですが、ノイズ低減撮影では自動でそういったノイズを少なくしてくれます。方法としては、撮影モードをオートにした状態でノイズ低減をONにして使用します。すると、ISO感度が自動で低感度に設定されるので難しい設定なしに暗い場所での撮影が行えます。

ノイズ低減撮影を行う場合、THETAを三脚などで固定すると、より綺麗に撮影することができます。THETAの撮影モードにはマニュアルも存在し、シャッタースピードやISO感度、ホワイトバランスなどを自身で調整することも可能です。カメラに詳しい人であれば自分で設定を変更して天体を撮影するのもオススメです。

THETAの公式サイトでは実際に夜景を撮影した画像がアップされているのですが、見事にクリアな夜景が撮れています。星空やオーロラの写真もアップされており、圧巻の光景がまるごと切り取られているので、ぜひチェックしてみてください。

また天体撮影に向いている日を選ぶことも大切です。天体撮影に向いている日は、雲がなく晴れた日や、空気が澄んでいる日、寒い日などです。できるだけ人工的な光が少なく、自然の多い場所に行きましょう。そういった場所では暗闇に目が慣れるまで少し時間がかかります。5分〜10分ほどじっと星空を見上げていると、次第に星空が鮮やかに浮かび上がってきます。そうしてじっくり星空を観望したらTHETAで思う存分天体撮影を行ってください。

天体撮影にはインターバル撮影が最適

一枚ずつ自分で撮影することもできますが、THETAの機能であるインターバル撮影を使うとより便利です。インターバル撮影では一定時間ごとに自動で連続撮影を行ってくれるので、空の動きや星の動きが見事に映し出されます。THETAのミドルレンジモデルである「THETA V」では、最短4秒ごとの間隔で撮影することができます。こまめに星の動きを追うことができるので、撮影後に写真を眺めながら天体観測も楽しめます。

THETAにはインターバル合成撮影という機能もあります。対応機種としては、最新モデルの「THETA Z1」、下位モデルの「THETA SC」と「THETA S」が挙げられます。インターバル合成撮影では、インターバル撮影で撮影した複数枚の写真を重ね合わせて一枚に合成することができます。これにより空の動きや星の光跡が一枚の写真で見られるようになり、幻想的な写真が完成します。

インターバル撮影やインターバル合成撮影をする場合も、三脚などを使用してカメラを固定するようにしましょう。

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撮影後はタイムラプス編集を

前述したインターバル撮影で撮った写真は、編集でタイムラプス動画にすることができます。THETA専用の編集アプリ「THETA+」では、撮影したデータを様々な形に編集することが可能で、タイムラプス動画を作成する際もこのアプリを利用します。

写真で空や星の動きを追うだけでなく、動画にして閲覧できるのでよりリアルな天体を体感することができます。編集した動画は360度動画として保存され、基本アプリで再生できるようになります。

YouTubeではインターバル撮影で撮ったものを編集したタイムラプス動画が沢山アップされています。THETAでどんな天体撮影が行えるのか気になった方はぜひ高画質でチェックしてみてください。

天体撮影に便利なアイテム

天体撮影には三脚や一脚といったカメラを固定するアイテムがあると便利です。ご紹介したインターバル撮影などを行う場合には、一定の場所で何度も撮影する必要があるので、カメラを持ちながらじっと動かずにいるわけにはいきません。

公式が出しているカメラアクセサリーの中には、THETAを固定するためのモノポッドスタンドが販売されています。スタンド自体が写真や動画に映り込まないよう考慮されて作られているので、その点も安心です。

自由に形を変えられる上に金属部分にくっつけることができるコンパクトな三脚もRICOHの公式ストアで販売されています。どれも非常に持ち運びがしやすいデザインになっているので、荷物になる心配もありません。

終わりに

360度カメラは誰でも簡単に使えるような高い操作性が備わっています。しかし操作に慣れるためには何度も撮影を繰り返す必要があります。肉眼での天体観望や観測を楽しみながら、好きなだけシャッターをきってみてください。星空が手のひらサイズのカメラの中に収まるというのは、何だかロマンチックですね。

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