庭から家を守る。ガーデニング管理システム「GardenSpace」
マイホームや、最近はアパートでも庭が付いている物件が増えてきましたが、せっかくそういうスペースがあるならガーデニングなどを趣味にしてもいいですよね。一方で、庭があると心配なのが動物や不審者の侵入です。せっかく育てた花や果物を荒らされたり、不審者に襲われたりしたら怖いし悲しいですよね。そこでご紹介したいのが、360度カメラによるガーデニング監視システムです。外敵だけでなく、育てている植物の健康状態も監視・管理してくれるこのシステムは、ガーデニングの形を変えてくれるかもしれません。
本記事の内容
ガーデニング監視システム「GardenSpace」
クラウドファンディングサイトの「kickstater」で登場した「GardenSpace」は、360度カメラを搭載した最先端のガーデニング監視システムです。
【GardenSpace – A robot for growing your own food at home. by GardenSpace — Kickstarter】
近年は360度カメラの性能を活かしたクラウドファンディングの開発も増えていますが、こちらの商品もその一つです。「GardenSpace」はWi-Fiと、庭にある給水装置に接続すればすぐに利用を開始することができるので、誰でも簡単に導入することができます。主な機能としては、以下のようなものがあります。
草木の監視
後述する専用のアプリに草木の成長過程を入力することで、育成状況を監視することができます。自分が忙しくてあまり面倒を見てあげられないときでも、アプリを通して監視してくれているので、健康状態を常に把握することができます。一台で100平方フィートの庭をカバーすることができるので、一台あるだけでもかなり安心です。
給水による育成
草花の健康状況や乾燥具合に応じて給水による育成も代行してくれます。360度カメラによる状況把握と、給水システムとの連動を利用した機能なので、闇雲に水を撒かれることもありません。
動物・不審者対策システム
植物の管理、育成の他に不審者、動物を威嚇する機能もあります。カメラで捉えた不審なものに対して水を噴射することで撃退します。不審者が庭から侵入する例は珍しくないと思いますが、「GardenSpace」があれば心強いですね。
植物データベースとしての機能
アプリで植物の様子を記録することで、植物データベースとして利用することも可能です。このデータベースの情報に応じて給水量や頻度が変わってくることになるので、重要な役割を担っています。とは言えそんなに難しく考えなくとも、ゲーム感覚で植物の情報を入力することで、楽しく育成できそうな気もします。
「GardenSpace」は電源を確保する必要がないので、コンセントやバッテリーを屋外に設置する必要がありません。駆動には太陽光発電を利用するので日当たりを重視する必要はありますが、それはどちらにしても草花の育成に不可欠なので、多くの家庭では問題にならないでしょう。
仮に「GardenSpace」を導入して野菜を育てた場合、年間で700ドル分生産量を増やせると販売元は謳っています。厳密にはどのような野菜を育てるのか、どんな環境で育てるのかという部分に左右されるでしょうが、効率化が図れるのは間違いなさそうです。
専用アプリとの連動で機能を底上げ
既にご紹介した通り「GardenSpace」には専用のアプリが存在します。このアプリを通して植物の成長記録を付けることになるので、必ずインストールしましょう。アプリでは入力した情報を参考にして、葉緑素レベル、温度、土壌、植物の健康データなどを把握できます。
適切な水やりの量も知れるので、水やりの量が分からないというガーデニング初心者でも安心して使うことができますね。ゲーム感覚で植物の状態を記録できるので、育てること以外の楽しみも体験できそうです。最初は「GardenSpace」を使いながらガーデニングに挑戦して、水やりや育成のコツが掴めたら自分流にシフトするというのも面白そうですね。
未来の農家の形
「GardenSpace」は個人向けのガーデニングサポート製品として紹介されているようですが、そのポテンシャルは想像以上に高いものなのではないかと思います。実際にどれくらいの成果を発揮するのかはまだまだ未知数ですが、実用化に耐えうる製品であれば改良や大型化をして、更に大きな農家、法人などに向けても作られるかもしれません。
照明機能を足したり、アラームを装備してカカシのような役割を付加したりするのも面白そうです。オリジナル製品はクラウドファンディングとして登場していますが、日本の庭向けにデフォルメするのもアリかもしれません。
課題となるのは操作性の難しさです。取り付け自体はWi-Fiへの接続と給水機との連動だけなので単純ですが、ネックはアプリによるデータベースの作成です。高齢化する日本社会において、スマートフォンを使えない世代に対してどうアプローチするかという課題を無視することはできないでしょう。
ここを上手にクリアすることができれば、「GardenSpace」のような商品が当たり前に日本のホームセンターに並ぶ未来が訪れるかもしれませんね。都市部にあるアパートやマンションのベランダでも家庭菜園をする人が増えてきているので、今後の展開にも注目したいところです。
ズボラガーデニングというブームが起こるかも
「ガーデニング自体は楽しそうだけど、現実問題を考えた時に時間がないかも」という人は増えているのではないでしょうか。忙しい現代社会では、趣味を持ちたいけれど持てない、お金や時間がないという人は沢山います。そんな、潜在的にガーデニングに興味を抱いている層に対しても、「GardenSpace」は直接働きかけてくれるかもしれません。
「仕事で疲れてしまった」、「出張で世話ができない」、「家にいる時間が少ない」、「仕事もあるのにガーデニングのことまで勉強できない」このように人によって事情は異なりますが、「GardenSpace」は人が家にいない間も世話をしてくれるので、花や野菜を限られた時間と知識の中でも育成することができます。
食べ物を育てた場合、家計にも影響を及ぼすので、お金を貯めたい人や自給自足に憧れがある人にもオススメです。「GardenSpace」はまさに、簡単に臨めるズボラガーデニングの救世主と言えるのではないでしょうか。開発したのは海外の人ですが、限られた庭、時間、余裕の中で楽しみを求める今の日本人にこそマッチする商品なのではないかと思います。
庭を持て余している人やガーデニングに興味を抱いている人は多いですから、認識さえされればズボラガーデニングブームが巻き起こるかもしれません。法人向けには大型化、個人向けにはマンションベランダサイズに小型化をするなど、バリエーションが増えたら注目度も高まりそうです。
終わりに
私自身ガーデニングや自給自足に対して非常に興味があるのですが、一方でハードルの高さを感じてもいました。春夏秋冬のある日本の気候で、どのように野菜や植物を育てればいいのかという不安や、定期的な管理に対する手間などが主な理由です。今回のガーデニング監視システムは、それらの問題をスマートに改善してくれる製品なのではないかと思います。ガーデニングを始めたいと思っている方や既に始めている方、そして本格的に仕事として農業に勤しんでいる方、その全てのニーズに応えてくれるのではないでしょうか。
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