新発売。全天球カメラを最大限活かすTHETA専用の自撮り棒

筆者:阿久津 碧

街中や観光地で、自撮り棒を使いながら記念撮影をしている人にも最近は見慣れてきました。当初は若者だけでしたが、今や老若男女問わず、旅やお出かけの必需品として自撮り棒を持ち歩いています。スマートフォンやデジカメに限らず、360度カメラで撮影する際にも、自撮り棒は絶大な効果を発揮します。360度カメラ専用の自撮り棒というのも登場しているくらいです。そこで今回は、360度カメラの「THETA」専用の自撮り棒という、超注目商品についてご紹介していきます。

自撮り棒とは

そもそも自撮り棒とは、その名の通り自撮り(自分撮り)を行うための棒状の道具のことを指します。棒の先端にスマートフォンやカメラを取り付けて、手元のスイッチでシャッターを切る仕組みです。街中で見かけるようになったのは最近ですが、意外にその歴史は古く、80年代には日本でも販売されていました。

ただ、当時は今のようにスマートフォンや小型のカメラもないので、あっという間に廃れてしまい、珍品扱いされていたそうです。時代を先取りし過ぎたのかもしれませんね。ちなみに世界的には、少なくとも1925年には既に存在していたというから驚きです。

一人旅で自分のピンショットを撮るときや、自分を含めた観光地の写真を撮るときなどに重宝するアイテムで、友達や恋人と記念撮影をする際にも重宝します。インカメラで画角を把握できるので、初心者の人でも上手に記念撮影ができます。カメラ初心者から上級者まで、随所で活躍させられる万能アクセサリーといえるでしょう。

自撮り棒が普及する以前は、近場にカメラを固定してセルフタイマーを使うか、知らない人に声をかけて「写真を撮っていただけませんか」と頼むのが一般的でしたが、そんな光景もあまり見かけなくなりました。知らない人に話しかけるのが苦手な人にとっては救世主のようなアイテムですし、海外などではカメラを持ち逃げされる事件もあるので、防犯の面でも安心ですね。

三脚よりも場所を選ばないので人気

セルフタイマーと組み合わせるアイテムとしては三脚が有名ですが、自撮り棒は三脚とは全く異なるものです。自立できないという部分では三脚よりも劣っていますが、ライトなカメラユーザーからすると、利用シーンは圧倒的に自撮り棒の方が多そうです。三脚はある程度のスペースが必要になる上、人の多い観光地や有名な寺社ではそもそも三脚禁止という決まりになっているケースも珍しくありません。

大して自撮り棒は取り回しが楽なので、人混みでも周りに迷惑をかけずに使えます。何より、スマートフォンやカメラ本体が小さいのに重い三脚を持つのは面倒という意見が聞こえてきそうです。

その面を鑑みても、携帯性の高い自撮り棒は人気を集めやすそうですね。歩きながらの撮影も行えるので、動画撮影を行う際にもとても便利です。近年は簡易的な三脚同様、自撮り棒も百円均一などで簡単に入手できるため、旅先で急に必要になってもすぐに手に入れられます。この辺りも爆発的に普及した要因かもしれません。

ただ、三脚と自撮り棒は前述したように根本的に異なるものです。本格的な一眼レフを使っている人や写真の平行を重視する人、バルブ撮影をする人などにとって三脚は必需品です。それぞれに長所と短所があるので、優劣を意識するのではなく、状況に応じて上手に使い分けてみてください。

360度カメラにおける自撮り棒の役割

自撮り棒の先端に装着する端末としてはスマートフォンが主流でしたが、小型カメラの普及に合わせて、そのバリエーションも広がりを見せています。360度カメラもそんな流れに乗った端末の一つです。

そして、360度カメラが自撮り棒によって受ける影響と、スマートフォンが受ける影響とでは全く違うものになります。360度カメラの場合、自撮り棒と組み合わせることで高い位置からの撮影が実現し、迫力のある全天球写真や動画を撮れるようになります(スマートフォンは基本的に上から下にいる被写体に向けてレンズを向けることになります)。

スマートフォンのように記念撮影で360度カメラを利用する際にも、自撮り棒のおかげで指の写り込みを少なくすることができるので、ダイナミックな構図が実現します。せっかく全方位を撮れるのに、指が入ると勿体無いですし、迫力も半減してしまいますから、なるべく自撮り棒を利用するようにしましょう。

このように、自撮り棒を用いることで360度カメラの能力を最大限に引き出せるのです。360度カメラに自撮り棒を取り付けることで生じる影響をしっかりと理解しておくと、カメラの扱い方や写真の撮り方も変わってくるかもしれませんね。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

THETA専用の自撮り棒が登場

日本の360度カメラといえばTHETAですが、そのTHETA専用の自撮り棒が2019年8月9日に発売されました。

製品紹介 | RICOH THETA アクセサリー
THETA専用自撮り棒を新発売!

ロングタイプと小型軽量タイプの2つが発表され、それぞれ税込で4,860円と3,780円となっています。この自撮り棒はTHETAの純正商品ということもあって、THETAの形状や重量に合わせて設計されています。指の写り込みも大幅に減らせるので、汎用品の自撮り棒を使うのとは全く写り方が違ってきます。

本体はパイプ部分がアルミ、雲台部分が樹脂でできているので耐久性も抜群でありながら、軽量化も実現しています。ロック機構にはベルボン株式会社が開発したものを採用しているので、最大限に長さを伸ばしても自撮り棒本体がたわみません。

全てのTHETAシリーズに対応しているので、THETAをお持ちの方であれば、どの機種にも利用することが可能です。旅行やイベント、ちょっとしたお出かけでも活躍すること間違いありません。長さが二つあるのでどちらにするか悩むところですが、お金に余裕がある人は二本とも手に入れてもいいかもしれませんね。

360度カメラを使ったことのある方であればお分かりいただけると思うのですが、自撮り棒は必需品といっても差し支えありません。初めは360度カメラ本体だけを購入したという方でも、後になってから「やっぱり自撮り棒も欲しいなぁ」と思うパターンがほとんどです。

しかし、カメラに合った自撮り棒を探すのでも一苦労です。純正の自撮り棒を取り扱っているブランドというのはそれほど多くありませんし、汎用品を使っても意外に指や自撮り棒が写真に写り込んでしまうことがあるからです。量販店で安い自撮り棒を手に入れることはできるかもしれませんが、長期的なことを考えるのであれば、やはり純正品を手に入れるのが一番確実でしょう。

これまで純正じゃない自撮り棒でTHETAを使っていたという方も、この機会に是非買い換えてみてはいかがでしょうか。公式サイトでは他にも多数の純正アクセサリーを取り扱っているので、宜しければそちらも確認してみてください。

終わりに

文中でも説明したように、360度カメラにとっての自撮り棒は、スマートフォンにとっての自撮り棒とは若干役割が変わってきます。指の写り込みを最小限に抑えたり、ダイナミックな360度写真を撮ったりと、カメラのパフォーマンスを最大限に引き出すことに直結しているのです。360度カメラを買ったら必ず自撮り棒も購入することをオススメしますが、もしもTHETAを購入したのであれば、せっかくですしTHETA専用の自撮り棒を購入するのがいいかもしれません。同一ブランドのアイテムで統一することで、よりスタイリッシュなカメラライフが楽しめそうですね。

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