THETAユーザー必見!360度動画の切り出しが簡単にできるiPhoneアプリ「かんたん360 for RICOH THETA」を紹介
今回ご紹介するのは動画編集が手軽にできるiPhoneアプリ「かんたん360 for RICOH THETA」。2019年9月2日にリリースされたばかりの最新アプリで、とても便利でおもしろい機能を備えています。
この記事では「かんたん360 for RICOH THETA」の特徴や使い方を解説してきます。これまではパソコンででしかできなかった「動画の切り出し」も、このアプリを使えばお手の物。THETAユーザーはぜひ参考にしてみてください。
本記事の内容
360度カメラ「RICOH THETA(リコーシータ)」とは?
「RICOH THETA」とは、カメラメーカー大手のリコーが製造・販売している360度カメラです。2013年に初期モデルが発売されて以降、360度カメラ市場を席巻してきた人気シリーズ。現在、販売されている主な機種は「THETA S」「THETA SC」「THETA V」「THETA Z1」の4モデルとなっており、入門機からフラッグシップモデルまで幅広くラインナップされています。
THETAで撮影した写真はスマホに保存するだけでなく、SNSでも投稿ができます。「人とは違う写真が撮りたい」「個性的な投稿をしたい」という方にはぴったりのカメラです。
iPhoneアプリ「かんたん360 for RICOH THETA」の特徴とは?
これまでRICOH THETA向けのアプリといえば、主に撮影をおこなう「基本アプリ」と加工用の「THETA+」の2つがメインでした。この両アプリを使えば大抵のことはできたのですが、さらに新たな機能を携えてリリースされたのが「かんたん360 for RICOH THETA」です。
「かんたん360 for RICOH THETA」はLIFE STYLE株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:永田雅裕)により開発されたTHETA向けiPhoneアプリです。
基本アプリやTHETA+ではできなかった、「動画の切り出し」や「ワイプ編集」など、おもしろい機能を備えています。
写真・動画の加工・編集ができる「THETA+」は、静止画加工についてはスタンプやぼかしなど、多機能で強い一方、動画についてはいまひとつという印象でした。
それを補完してくれるのが、「かんたん360 for RICOH THETA」です。
「かんたん360 for RICOH THETA」でできること
それでは具体的に「かんたん360 for RICOH THETA」でできることを見ていきましょう。私の独断と偏見により、おすすめしたい順番でご紹介していきます。
動画のクロップ(切り出し)ができる
これまで360度動画の一部を切り出すような編集(クロップ動画)は、パソコンの本格的な動画編集ソフトでおこなうのが一般的でした。一応、スマホアプリの「THETA+」でも切り出しはできましたが、アングルは固定で、動画内のアングル移動はできませんでした。なので、「THETA+はよく使うけど、動画編集はあまりしない」という方も多いのではないでしょうか。
今回登場した「かんたん360 for RICOH THETA」は動画編集機能に長けており、動画の切り出しがスマホで簡単にできてしまいます。個人的にはこの機能だけでも、アプリをダウンロードする価値があると思っています。
1つの動画内でアングルを自由に変えて保存ができるので、「動画はじめから10秒までは右側、10秒以降は左側を映す」ということも可能です。
動画のワイプ編集ができる
動画の切り出しに加えて、ワイプ編集ができるのもこのアプリのおもしろいところ。ワイプとは、バラエティ番組なんかでよく見る「小窓」のこと。
この機能により「メインアングルでは風景を写し、ワイプには撮影者を写す」というような編集が可能になります。
ユーチューブでよく見る解説動画や商品レビュー動画などを作る場合でも、一つのカメラで解説内容と解説者を同時に撮影できるのでユーチューバ―にもおすすめです。
ワイプ編集機能は、使い方やアイディア次第でいろいろな動画を作れると思います。
アプリ内でも撮影ができる。撮影モードの切り替えもスムーズ
「かんたん360 for RICOH THETA」はコンテンツ編集だけでなく、360度写真・360度動画の撮影も可能です。使い方はTHETA純正の「基本アプリ」とほとんど一緒。リアルタイムでカメラアングルを確認することができ、ストレートアングル・360度アングルの切り替えもできます。
そして、セルフタイマーモードや撮影モードの切りかえが簡単なのもポイントです。撮影モードには、オーソドックスな「オートモード」に加えて「夜景モード」「雪山モード」「夕日モード」「川モード」が備わっています。基本アプリで撮影モードを切り替えたい場合には、自分でシャッタースピードやISO感度を設定する必要がありましたが、これであればカメラに詳しくない人でもシーンに応じた撮影が簡単にできると思います。
THETA(カメラ側)の電池残量・データ残量が一目でわかる
THETAユーザーとして「いいな」と思ったのが、電池残量が数値で見られる点です。基本アプリでもバッテリー残は見られたのですが、3段階ぐらいでざっくりとしか確認できませんでした。
しかし、このアプリでは残量がパーセント表示されているので、「あとどれくらい電池が持つか」をより正確に知ることができます。細かいですが、結構ポイントが高いです。
静止画自動ダウンロード
iPhoneとTHETAをつなげてアプリを起動すると、カメラ内の写真がスマホ側に自動ダウンロードされるのも本アプリ特有の機能です。写真をわざわざ選ぶ手間が省けるのはいい点です。
しかし、起動するといやおうなしに未転送のコンテンツがダウンロードされてしまうので、不便さを感じる場面もあります。
もし「自動ダウンロードしなくていい」という場合には、この機能をオフにすることもできます。(アプリホーム画面左下の三本線マークをタップし、「自動ダウンロード」をオフにする)
「かんたん360 for RICOH THETA」の使い方
さて、「かんたん360 for RICOH THETA」の特徴がわかったところで、続いては簡単に使い方を解説していきたいと思います。使い方の大まかな手順は以下の通り。
【「かんたん360 for RICOH THETA」の使用手順】
① アプリをダウンロードする
② アプリを起動する
③ アプリで撮影する
④ 360度写真を編集・加工する
⑤ 360度動画を編集・加工する
⑥ 保存・SNS投稿する
それでは順をおって説明してきます。
① まずはApp Storeから「かんたん360 for RICOH THETA」をダウンロード
まずはお手持ちのiPhoneにアプリをダウンロードしましょう。以下、URLからダウンロードができます。
ダウンロード先:「かんたん360 for RICOH THETA」をApp Storeで
②「かんたん360 for RICOH THETA」を起動
ダウンロードが終わったら、アプリを起動してみましょう。そうすると最初に「利用規約への同意」が求められますので、問題なければ「同意」にチェックを入れて「次へ」をタップします。
それが終わるとカメラとスマホの接続方法についての簡単なチュートリアルが出てきます。ちなみに、「かんたん360 for RICOH THETA」内ではカメラとの接続はできません。したがって、一度iPhoneの設定画面もしくは、THETAの基本アプリに移ってから、カメラとWi-Fi接続をする必要があります。
カメラが接続できたらまた本アプリに戻り、ユーザー情報入力(スキップも可)、写真へのアクセス許可をおこないます。
これで最初の設定は一通り終了です。
③「かんたん360 for RICOH THETA」で360度写真・動画を撮影してみよう
設定が終わったら、さっそくアプリ内で撮影をしてみましょう。右下のTHETAアイコンボタンをタップすると撮影画面が表示されます(事前にTHETAとiPhoneを接続しておく)。
そうしたら中央下部にある丸いシャッターボタンを押して撮影をおこないます。
④撮影した360度写真を加工・編集してみよう
現状、「かんたん360 for RICOH THETA」の写真編集は、画面キャプチャー(画像の切り出し)ができるのみとなっています。正直、静止画の編集機能についてはあまり充実していません。360度写真を編集するなら「THETA+」のほうがいいかもしれません。
ちなみに、本アプリからでもSNSへの投稿は可能なので、「特に編集の必要がない」という場合には「かんたん360 for RICOH THETA」を使ってもいいと思います。
⑤撮影した360度動画を加工・編集してみよう
「かんたん360 for RICOH THETA」は、360度動画編集が主戦場です。
動画の切り出しやワイプ編集、トリミングなどをおこなえますので、まずは加工したい動画を選びましょう。編集画面の概要は以下の通りです。
ワイプボタンは、タップする回数に応じて、小窓の形が変わります。
1回タップ:四角の小窓
2回タップ:丸型の小窓
3回タップ:2画面(画面の下半分が小窓)
4度タップ:ワイプ非表示
また、ワイプを長押ししてドラッグすれば、小窓の位置を変えることもできます。
⑥保存・SNS投稿
加工した写真や動画を保存するには、右下のボタンをタップします。カメラロールに保存もしくは、SNSへのシェアを選択します。
ちなみに、SNSと一口に言ってもいろいろな種類がありますが、そのなかでも360度コンテンツに対応しているのは主にフェイスブックとユーチューブの2つです。そのほかのインスタグラムやツイッターなどは、360度のままアップロードはできませんので、編集アプリで3D→2Dにする必要があります。
「かんたん360 for RICOH THETA」の今後期待したい改善ポイント
以上、「かんたん360 for RICOH THETA」の特徴や使い方をご紹介してきました。動画編集の機能はとてもユニークで、これまでのTHETA純正アプリにはない魅力があることをおわかりいただけたのではないでしょうか。ただし、まだリリースされたばかりということもあり、デメリット・不便な点もあります。最後に、今後バージョンアップで期待したい改善ポイントを最後に挙げたいと思います。
・「かんたん360 for RICOH THETA」でカメラ接続できるともっと便利
→本アプリ内でカメラとの接続ができないので、設定や他アプリを行ったり来たりしないといけないのが少し不便。
・「静止画のみ表示」「動画のみ表示」ができるとコンテンツを選びやすい
→動画編集に長けたアプリなので、一覧で360度動画のみを表示してくれるともっと便利。
・他アプリでダウンロードした写真・動画は編集できない
→基本アプリでダウンロードしたコンテンツでも、「かんたん360 for RICOH THETA」内で再度ダウンロードしないと加工できません。カメラロールから360度写真・動画を引っ張ってこれるとよりスムーズに編集を楽しめます。
まとめ
「かんたん360 for RICOH THETA」は、360度動画編集の幅をさらに広げてくれるアプリです。THETAの「基本アプリ」「THETA+」とあわせて使うと360度カメラをもっと楽しめることでしょう。動画の切り出し機能とワイプ機能は、特におすすめです。
そして、今後のバージョンアップにも期待したいところ。この記事を読んで興味を持っていただいた方は、ぜひ一度「かんたん360 for RICOH THETA」をダウンロードして、実際に使ってみてはいかがでしょうか。
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