新郎新婦必見!全方位水中ドローンが捉える水中ウエディングとは

筆者:阿久津 碧

一昔前の結婚式といえば、教会などで盛大に執り行うものでしたが、最近はSNS映えなどを意識したアイディア勝負のウエディング撮影も増えています。そんな中でも面白いのが、水中ドローンを用いた水中撮影です。このフォトウエディングが新しい文化として根付くかも興味深いですが、今回はこれをヒントに全天球なウエディングについても考察していきたいと思います。

水中ウエディングを可能にしたドローン技術

2019年9月20日、水中でも着られるウエディングドレスをプロデュースしている株式会社Cieloが、小型ドローンを用いた水中撮影サービスを開始したことを発表しました。

出典
株式会社Cielo、マリンドレス・ALLIESを用い、360度自由自在な動きの「全方位小型水中ドローン」と空中ドローンを使ったウエディング撮影を世界で初めての実施。|株式会社Cieloのプレスリリース

QYSEA社の製品であるこの小型ドローン「FIFISH V6」は360度自由に動き回れる優れもので、当然防水仕様です。こういった製品が一般向けサービスの中で登場すること自体珍しいので、今回話題として取り上げてみたのですが、調べれば調べるほど、中々に優れた商品でした。

前述した通り、360度あらゆる角度を自由自在に動き回りながら撮影を行うことができるのですが、ドローンの操作をする人は水の中に入る必要がありません。これによってカメラマンとモデルの距離が生まれるので、自然な表情を誘い出すこともできそうです。

表情だけでなく、ドレスの動きも地上とは別物になります。株式会社Cieloでは水中で着られるウエディングドレスもプロデュースしているので、二つのアイテムを組み合わせることでオンリーワンなフォトウエディングが生まれます。

これまでは完全な陸上での撮影か、浅瀬を活用した半水中での撮影、または空中ドローンを用いた上空からの撮影という選択肢しかありませんでしたが、自由に操作できる小型水中ドローンの登場で、第四の手段が生まれた形となりました。

カメラマン側にとっても嬉しいことがあります。「FIFISH V6」はヘッドトラッキング機能を備えているので、VRゴーグルと連動させて頭の動きで操作をすることも可能です。未来的なウエディングドレスと革新的なテクノロジーは、フォト婚をどう変えていくのでしょうか。

水中360度カメラの用途

360度、自由自在に動かせる小型ドローンというワードから、安直にも360度カメラと結びつけてしまいましたが、勿論水中360度カメラも存在します。ただ、水中ドローンもそうですが、この手の商品は一般ユーザー向けではないのが正直なところです。

と言うのも、いざ水中ドローンや水中360度カメラを手に入れたとしても、日常の中で使いどころが少ないという問題が生まれてしいます。近場に海や川、湖があれば別ですが、都心に住んでいたらその環境すら貴重ですよね。

この手の商品は海中捜査や船舶のメンテナンス、救助現場など、比較的硬派な現場で用いられることが多いでしょう。当サイトでも過去に、水中で利用できる360度カメラについてご紹介していますが、そちらもやはり業務用的な要素の強い製品でした。

海好きカメラマン必見。水中で使える全天球カメラ「CCAMERA」

流石に上記のページで取り上げているような製品をウエディングに流用するのは無理がありますが、諦めるのは早いです。わざわざ業務用の360度カメラを仕様せずとも、360度カメラを使った水中フォトウエディングは実現可能です。

水中で使うのに必要なアイテム

一部の360度カメラには防水機能が備わっていますが、実は多くの360度カメラは水中での撮影を保証していません。そのため、水中で360度カメラを使うのであれば最低限必要なアイテムがあるので、まずはそちらをご紹介していきます。

日本ではリコーが販売している360度カメラ「THETA」が有名でシェアも高いので、今回はそちらを例にしていきます。当サイトでもTHETAに関する記事は多数ご紹介しているので、興味のある方はそちらも参考にしてみてください。

水中ハウジングケース

THETAは全シリーズ防水非対応なので、別売りのハウジングケースを装着する必要があります。少々お値段はしますが、多くのTHETAシリーズに使えますし、性能も本格的です。ウエディング以外にもダイビングなどで水中撮影をする予定があるという人は、必ず持っておくようにしましょう。

ネックストラップ

プール撮影などであれば大丈夫ですが、海などのシチュエーションだと、カメラを紛失する危険性があります。特に、自由に身動きが取れない水中だと、突然の波などにカメラをさらわれるリスクも多分にあるでしょう。

そんなときでも、首からストラップを下げていればカメラを失くす心配がありません。両手を自由にしたいときにもストラップは便利なので、こちらも購入しておくことをオススメします。

自撮り棒

自撮り棒も水中撮影では大いに役立ちます。360度カメラの強みはワンショットで全天球を撮影できることですが、それが原因となって指などが写り込んでしまうこともあります。せっかくの360度写真も、大部分に指が入り込んでしまうようなことがあれば台無しです。そしてそんな問題を解決してくれるのが自撮り棒です。

自撮り棒は陸上でも役立ちますが、防水仕様のものもあるので、様々なアングルから撮影を行いたいという方は、是非活用してみてください。水中で使える三脚などもいいかもしれません。海の中に佇む新郎新婦、そんな神秘的な写真も簡単に撮影できますよ。

他にもTHETAの公式アクセサリーは沢山あるので、そちらも参考にしてみてください。

THETAユーザー必見!カメラがもっと楽しくなる公式アクセサリー

カジュアルフォトウエディングにも

360度カメラを用いれば、プロに依頼しなくても水中撮影が誰でも簡単に行えることはお分かりいただけたかと思います。ですが水中でも着られるウエディングドレスや小型ドローンなどは、やはり株式会社Cieloが提供しているようなサービスを利用しなければ実現が難しいのも事実です。

そこでオススメなのが、カジュアルなフォトウエディングに360度カメラを利用するという方法です。レンタルしたドレスやタキシードを水に濡らすわけにはいかないので、それを着た状態での撮影は普通に陸上で行います。

それを終えてから、濡れても構わない格好や水着に着替えて、360度カメラを使いながら再度撮影を行うのです。このとき、ウエディングドレスの撮影を担当してくれたカメラマンの方に、ドローンや一眼レフなどで俯瞰的な写真を撮影してもらうのも忘れてはいけません。

この方法であればドレスを濡らすこともなく、それでいて本格的な写真を撮影することもできます。友人や家族も交えて、フォーマルとカジュアルの落差を一層付けた撮影会にしてもいいでしょう。季節的な問題は出てくるかもしれませんが、海外でのリゾート婚や、プールや海が近い式場での撮影なら、工夫次第でかなりいい写真が撮影できそうです。

そこでの撮影以外にも、360度カメラは結婚式を通して活躍させることができます。当サイトでは過去に、結婚式での360度カメラの活かし方をご紹介しているので、合わせて読んでみるとアイディアが浮かんでくるかもしれません。

大切な思い出を全天球画像で残そう。結婚式と360度カメラ

終わりに

水中ウエディングや360度カメラによる水中撮影についてご紹介しましたが、それらに加えて更に第三の選択肢を入れてみるというのも面白そうな気がします。例えば空撮ドローンと水中ドローンを合わせて、空と海からのコントラストを写真に収めたり、360度カメラで撮影した写真と、プロカメラマンが撮影した写真を合わせてアルバムを作ったり。これらは一例ですが、アイディア次第で、ウエディング撮影の可能性は無限に広がっていきそうですね。

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