小樽の冬まつり「雪あかりの路」手宮線会場を360度カメラTHETAで撮影

筆者:遠藤 美華

札幌近郊では、毎年2月に行われる恒例のさっぽろ雪まつりのシーズンに合わせて、様々な冬まつりが開催されます。小樽「雪あかりの路」もそのひとつです。メイン会場の一つの旧手宮線会場の模様を、THETAで撮影した360度画像を含めた写真で紹介します。

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小樽の冬まつり「雪あかりの路」について

小樽の冬まつり「雪あかりの路」の開催は、今年2020年で22回目。今や「さっぽろ雪まつり」と合わせて知られる北海道の冬祭りとなりました。2020年の開催期間は2月9日から16日。「さっぽろ雪まつり」に開催期間が若干かぶるように組まれています。

小樽 雪あかりの道〈手宮線会場〉2020 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

2020年「さっぽろ雪まつり」のようす

2月11日まで開催されていた「さっぽろ雪まつり」の今シーズンの来場者は202万人。世界中で流行している感染症の影響があったとはいえ、札幌の人口は現在150万人ですから、それよりも70万人を超える来場者が訪れたことになります。日本で開催される冬の祭りとしては「さっぽろ雪まつり」はやはり不動の人気です。

出典:「さっぽろ雪まつり」来場者減。中国の観光客現象など影響か

「小樽雪あかりの路」は延ベ2000人に及ぶボランティアスタッフの手作り

話を「小樽雪あかりの路」に戻すことにします。この時期の小樽の平均気温はマイナス。昼も夜も零下という真冬日が続きます。この厳しい寒さのなかで、会場運営は延べ2,000人を超えるボランティア・スタッフの手で行われています。

予測できない猛吹雪の後には、設営したスノーキャンドルが壊れないように、積もった雪を丁寧に除いていきます。

筆者が旧手宮会場を訪れたのは、2月9日の初日。雪は降っていなかったもののかなりの冷え込みで、マイナス9度の凍てつく寒さでした。

到着したのは、会場オープンからまもなくの17時すぎ。ボランティアスタッフはすでに会場を巡回しはじめています。オープン前に全て灯したはずのキャンドルが、風で消えてしまっているところもあります。そこをみつけては、一つひとつ再び火を灯して歩くのです。

「雪あかりの路」手宮線会場について

北海道開拓100年の歴史から

ここで少々、北海道の開拓100年の歴史から小樽の歴史を振り返ることにします。ここ小樽は漁港・商港として整備されました。

当時の小樽は、漁業でいうとカズノコの親であるニシンが豊漁でした。漁師がその儲けで建てた鰊(ニシン)御殿は、今もその建造物が残っています。

明治から大正にかけて国際的な港湾都市に育ち、数多くの銀行や商社・海運業の建物が並びました。当時の小樽には日本の経済を担う強さがあり、北にあるウォール街といわれたことは、多くの人に知られているところです。

小樽運河

雪あかりの道「旧手宮線会場」について

2020年の小樽「雪あかりの路」会場は三箇所あり、ここ旧手宮線会場と運河会場がメイン会場になっています。

「雪あかりの路」旧手宮線会場は、1880年に道内で最初の鉄道「官営幌内鉄道」手宮―札幌間の線路跡地を利用しています。

この鉄道は小樽の手宮から札幌を往復し、港からあがってきた開拓物資を輸送していました。その後三笠まで延伸され、今度は採掘された石炭輸送を担います。国の経済においても非常に重要な鉄道路線として使命を果たしていました。

物資の輸送で活躍していた手宮線が廃線になった大きな理由は、トラック輸送などの普及で鉄道よりも利便性が良くなり、それまで利用していた荷主が選択肢から外したことです。

昭和60年まで105年続いた長い鉄道の歴史でしたが廃線となりました。線路は跡地に残り、今でもその上を実際に歩けます。沿線には、ゆったりできそうな飲食店も点在しています。

参考:100年前の小樽は道内第二の都市だった?あの観光名所は建設中だった?

小樽の昔を歩くたび。旧手宮線跡おさんぽのすすめ

雪あかりの路2019手宮線会場

ちなみにこの雪のトンネルの向こうには、雪を固めて設営した滑り台があります。大人から子どもまでたくさんの人が雪の滑り台を滑って楽しんでいる歓声が聞こえてきました。

360度カメラTHETAで雪あかりの路を撮影<旧手宮線会場>

実際に旧手宮線会場を訪れてみると、意外にも住宅街の中にあるので驚きました。跡地となった現在の旧手宮線線路跡は、現在では小樽市民の生活空間に溶け込んでいる遊歩道のような位置づけなのでしょう。

Post from RICOH THETA. #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

旧手宮線会場は、中央通りから寿司屋通りまで続く全長500メートルを会場としています。

初めて「雪あかりの路」を訪れた筆者は、たまたま目にはいった中央通り側の入り口から寿司屋通りへと抜けることにしました。

参考:「小樽雪あかりの路」の開催時期やイベントの見どころは?会場情報もお届け!

会場にはワックスキャンドルやスノーキャンドル、様々なキャンドルがオブジェをなして雪をオレンジ色に照らしています。

歩いていると、賑やかな笑い声と共に、流暢な英語も聞こえてきました。欧米からの旅行者らしいグループが、雪あかりのオブジェの前で撮影する姿をみかけました。

小樽雪あかりの路 旧手宮線会場 2020 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

会場には、暖を取れる場所や飲食のできる出店もあります。

最後に:THETAで小樽雪あかりの路2020を撮影してみて

THETAの画像に触れてグリグリとしていただければ、旧手宮線会場の様子を詳細までご覧いただけるはず。住宅街の中にある会場の様子を一目でおわかりいただけると思います。

THETAはワンショットで簡単に360度が撮影できるカメラです。長い時間、冷気にさらすとバッテリーが早めに切れてしまう心配もありますので、今回はセルカ棒を利用せずに、THETAを手に持ちシャッターを切りました。

YouTube動画では、筆者が雪あかりの路を訪れた模様を公開しています。

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