リアルな生活感を体験できる『バーチャルホームビジット』

筆者:阿久津 碧

新商品や新サービスを打ち出す際、重要なのはターゲット設定です。何も考えずに適当に考えたサービスでは、十分な成果を発揮することはできません。性別、年齢、年収、居住地、家族構成など、細かい部分まで検討していくほど、ニーズに合致しやすくなりますし、予測通りの結果に到達できる可能性も上がるでしょう。そんな企業のターゲット設定、市場理解を助けてくれる画期的なサービスが登場しました。

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他人の生活ぶりを体験できるサービス

株式会社インテージ(東京都千代田区神田、代表取締役社長:檜垣 歩)が提供しているサービス「バーチャルホームビジット」は、人々の生活空間を覗き、3D映像として体験できる革新的なサービスです。

「日本にいながら国内外の生活者宅をVR技術で閲覧できるバーチャルホームビジットを開発|株式会社インテージのプレスリリース」

体験できる住宅は、事前に360度カメラによって内部を撮影された物件で、国内外を問わず情報が公開されています。当然これらは撮影用の物件というわけではなく、実際に人が住んでいるリアルな住宅です。撮影データをベースにして3D、2Dの間取りと360度画像を作っているので、あらゆる角度から体験することが可能です。

面積や天井の高さなど、全体の寸法が正確に記録されているので、実際に足を運んだ場合と同じデータを得られます。このサービスは既に家電メーカーで実際に活用されており、現在もトライアル実施に協力してくれる企業を募っています。以下のページでは東京にある住宅を疑似訪問することができるのですが、操作性や画質など、とても素晴らしく、ただ見ているだけでも楽しめそうです。

Tokyo

バーチャルホームビジットの強み

主に企業にとって、様々な活用法が期待できそうなバーチャルホームビジットですが、続いてその強みを更に詳しくご紹介していきます。

訪問せずに生活を覗ける

実際に家を訪れずに、生活ぶりを覗け、体験できることはやはり大きな強みです。家庭訪問調査などを行うとなると、事前に連絡をし、アポイントを取って、当日は現地に行って撮影を行わなければいけません。訪問先となる物件の住人も在宅しなければいけませんし、撮影のし忘れなどがあったら、場所によっては致命的なミスとなります。

対してバーチャルホームビジットであれば、データベースに登録されている物件をオフィスにいながら、何度でも好きなタイミングで見られます。間取り以外に家具の好みや大きさ、インテリアの価格帯なども把握できるので、消費や好みの傾向の調査も、実際の訪問と遜色なく行えるでしょう。

目的とする世代の住宅をピンポイントで見られる

バーチャルホームビジットに登録されている物件であれば、いわゆる絞り込み検索のようなことも行えます。サービスとしては「カスタマイズ型」と「データベース型」の二種類が用意されており、前者であれば、特定のブランドや年代など、細かな条件を指定できます。

データベース型も順次構築中となっているので、今後サービスが充実する中で、更に使い勝手が増し、情報量も膨大になっていくかもしれません。特定の男性や女性をターゲットにしたニッチなサービスや商品を打ち出す場合、対象となる層のリアルな生活を覗けるサービスというのは、大きな手がかりになるはずです。

バーチャルだから複数人で訪問できる

実際の訪問調査では多くても二、三人。一人で訪問するということもあると思いますが、現場に足を運んでいない人は、調査員が撮影した写真などから状況を判断することになります。対してバーチャルホームビジットを利用すれば、会議室にいても、大勢であっても自宅を疑似的に訪問することができます。

プロジェクターなどを介してパソコン画面を大写しにすれば、会議室でも快適に情報を共有できるでしょう。会議室から訪問先の住人にビデオ通話をすれば、複数人によるインタビューも手軽に行えます。「〇〇離れ」という言葉が流行り、消費がシビアな時代だからこそ、こういった細かい調査の必要性は今後更に注目されるかもしれませんね。

撮影作業や編集作業をカットできる

訪問調査を行う場合、撮影作業が中心となります。360度カメラで撮影した方が詳細なデータは得られますが、デジカメやデジタル一眼を使っている企業もまだまだ多いでしょう。どちらにしても、撮影後には編集作業が必須です。記録した間取りと写真を組み合わせて、家の中の情報を整理するのが中心となりますが、バーチャルホームビジットであれば、この工程を丸ごとカットできます。

写真の撮り忘れや、「もう少し細かい部分まで見たかったのに写真がない」という事態も起こりません。360度カメラで個人が撮るよりも画質がいいですし、3Dや2Dでも見られる上、継ぎ目なく家の中を見て回れるので、操作性も快適です。通常であれば人件費、時間、撮影、編集など、細かく見ればたくさんのロスが生じますが、それらを全て代行してもらえる効果は大きいですね。

海外の物件情報も見られる

バーチャルホームビジットで見られるのは国内の物件だけではありません。現在インテージでは会員制のデータベースを用意しており、そちらに登録すれば、日本以外に以下の10カ国の物件情報も見られるようになります。

・アメリカ

・中国

・台湾

・香港

・韓国

・インドネシア

・ベトナム

・マレーシア

・ミャンマー

・インド

上記は2019年末時点での情報なのでアジアが中心ですが、データベースは今後も拡大していく予定だそうです。そうなれば海外をマーケットとしている企業としても使いどころがありますし、利用できるビジネスの幅もグンと広がりそうですね。

バーチャルホームビジットの活用、応用編

バーチャルホームビジットの技術は、現在のように自宅の内装を公開するだけでも大きな効果を期待できますが、応用することで他にも様々な分野で活用できる気がします。例えば車など、限られた空間を撮影するというのも一つです。コンソールやドリンクホルダーなど、ドライバーによって収納スペースがどのように使われているか、どんなニーズがあるかを知ることは、デザインを決めていく上で重要な手がかりになるでしょう。

他にも、オフィス空間や賃貸物件、レンタルスペースなど、閉ざされた空間で、尚且つ人によって使い方が異なるようなサービスの市場調査にも必ず役立ちます。同社がこの技術を今後、他の空間やビジネスにも活用するかは分かりませんが、そうなることで市場調査が円滑に進められるという業界は少なくないと思います。詳しい内容については一度問い合わせる必要があるので、試しに経営上の課題について相談してみることで、それに合わせた市場調査をオーダーメイドで行ってくれる可能性もあります。興味のある企業、担当者は一度話を聞いてみてはいかがでしょうか。

バーチャルホームビジット|市場調査ならインテージ

終わりに

世界中に貧富の格差は広まっていますが、その中でどの層をターゲットにするかで得られる効果は全然違いますし、同じような世帯収入の家でも、地域によって物価や地価の関係上、大きな差が生じることもあります。これまではその性質を正確に把握することは困難でしたが、バーチャルホームビジットのようなサービスを使えば、リアルで信憑性のある情報を円滑に入手することができますね。

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